那須連山の中腹にある徒歩でしか行けない秘湯「三斗小屋温泉 煙草屋旅館」の宿泊レポートです。
最終更新日 | 2022/6/13 | 訪問日 | 2015/10月下旬 |
【三斗小屋温泉 煙草屋旅館】基本情報
さんどごやおんせん たばこやりょかん
住所:栃木県那須塩原市三斗小屋温泉
現地衛星電話 TEL:090-5389-2048(営業時間7:00~20:00)
冬季 那須塩原案内所 TEL:0287-69-0882(営業時間9:00~20:00)
公式サイト
営業期間:4月第3土曜日~11月最終日曜日 (*お正月は営業?)
【宿泊料金】
1泊2食付 11,000円~11,500円 お一人様〇 素泊まり〇(テント泊) 湯治対応× 自炊〇(テント泊×野外)
素泊まり2食付から3,000円引き 屋根あり寝袋素泊まり4,200円 テント泊2,200円
口コミ評価:Google 4.2点/5.0点
【こんな人におススメ】
◆初心者でも行ける徒歩でしか行けない山奥の温泉に泊まりたい
◆温泉重視、露天風呂が好き
◆那須岳の登山基地に
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⇒「那須ロープウェイ」までのアクセス&煙草屋旅館の基本情報はこちらへ
→「三斗小屋温泉 煙草屋旅館」のお食事情報はその2お食事編へ
【日帰り入浴】
営業時間:10:00~15:00
(13:00~14:00女性時間)
料金:1,000円
期間限定で営業中(いつまでかは未定 2022/6)
アクセス
◆ロープウェイ・茶臼岳ルート 標準:2時間15分(ゆっくり3時間15分)
◆県営駐車場・峰の茶屋ルート 標準:1時間40分(ゆっくり2時間40分)
【三斗小屋温泉 煙草屋旅館 宿泊 その1 お部屋編】
「三斗小屋温泉」は、標高1,465m、那須岳の中腹にある歩いてしか行けない秘湯です。
人の多い茶臼岳~避難小屋のある「峰の茶屋」を過ぎてからは携帯の電波も入らず、
宿にはテレビ、冷蔵庫はもちろんなし、トイレは共同。
自家発電のため夜9時には消灯してしまうので、
ヘッドランプ要持参の宿です。
普通の「旅館」だと思っていくととんでもないことになりますが、
「山小屋」だと考えて行けば十分設備の整った宿です(^_^)
※このレポートは経営が変わる前(2015年当時)のものですので、最新情報は公式サイトからご確認ください。
「三斗小屋温泉」は現在のところ、
「煙草屋旅館」と「大黒屋旅館」の2軒のみが営業しています。
「煙草屋旅館」は日帰り営業あり、「大黒屋旅館」は宿泊のみとなっています。
「三斗小屋温泉」までの所要時間は、
那須ロープウェイ又は峠の茶屋前の県営駐車場から
歩いて1時間40分~2時間30分(遅足なら+1時間)かかります。
⇒那須ロープウェイ・県営駐車場までのアクセス、登山ルートの詳細はこちら
中上級者向きの縦走ルートの途中にあるため、
宿泊者のほとんどが登山客で、温泉だけを目当てに歩いてくる人は少数派です。
今回宿泊した「煙草屋旅館」は、山小屋と湯治宿を足して2で割った感じの鄙びた宿です。
露天風呂があるため、温泉重視のお客さんが比較的多いようです。
やっぱり温泉目当てなので、初めに選んだのは「煙草屋旅館」です。
ずっと気になりつつも、日程が合わずに見送ってしまっていたのですが、
那須岳は10月末頃になると初冠雪があるため、急に思い立って直前予約しました^^
電話をすると、個室だということでほっと一安心。
ただ、夕食が16:30~と早いので、
15:30までにはチェックインしてくださいということでした。
山小屋よりも夕食は早いかも???
(※2022年6月現在、夕食は17:15頃からとなっています。)
山歩きについては、
特にアクシデントがなければ、往路MAX3時間見ておけば十分です。
でも、夏休みや週末、紅葉の季節等は
登山口前の駐車場待ちに那須街道の数珠つなぎの渋滞があるので、
現地到着時間は余裕を持って出かけた方がいいかもしれません。
参考までに気温と服装は・・・
10月下旬で、那須の温泉街の気温は昼間で20度前後、上は12度前後でした。
長袖Tシャツ+半袖Tシャツに長袖シャツを羽織り、
少し寒く感じたらゴアテックスのレインウエアの上着に手袋をして歩きました。
荷物は、登山用ではないデイバッグにバスタオル、下着とシャツの着替え、
ペットボトル500L、防寒用の薄いダウンコート、ヘッドランプと最低限に抑えました。
茶臼岳までは観光登山の人も多い場所ですが、
登山口付近でも熊の目撃情報があるので、熊鈴は必須です。
途中、もしかするとクマだったかもしれない動物の気配を感じ、
長い下りに若干ヘロヘロになりながら「三斗小屋温泉」に到着。
正面は「煙草屋旅館」、左に「大黒屋旅館」があります。
何もない山奥なのに意外と立派な建物で驚きました。
「大黒屋旅館」は、近年改築されて館内は新しいです。
「煙草屋旅館」との違いは、部屋食であることと、内湯しかないことです。
新しくて綺麗な分、値段も若干「大黒屋旅館」の方が高めです。
食事の内容はほとんど同じような感じ。
ここまで来たからにはどちらの宿にも連泊したいところですが、「大黒屋旅館」の方は満室でした。
こちらは今回宿泊した「煙草屋旅館」。
正面の建物は別館で、普段は使われていないようです。
階段を上がった先が入口。
建物の横を流れるせせらぎには温泉の廃湯も流れています。
奥には湧水を利用した天然の冷蔵庫。
ビールが冷やしてあります。
さらに奥には温泉神社もあります。
通路の右が本館の入口。
館内は禁煙のため、玄関前が喫煙スペースになっていました。
(灰皿は玄関内のあり、セルフサービスです)
館内はフローリングこそ新しくなっていますが、全体的に湯治場のような鄙びた雰囲気です。
正面にある緑の電話は衛星電話、
左に写っているのは宿を管理している番頭さん。
帳場はなく、チェックインはこの玄関先で。
宿泊料金¥9,000を前払いします。
(2022年6月現在、2食付きの料金は税込11,000円~となっています)
階段を上がると6畳間で、2人以上の客室があります。
通されたのはさらに階段を上がった中二階の部屋。
こちらは4畳半間で平常時には一人用となっています。
思っていたよりも小奇麗でした。
部屋には布団2組とちゃぶ台のような小さなテーブルがあるだけ。
入口は鍵のないガラス戸、隣との仕切りは襖(開かない)でした。
女性のお客さんは隣同士になるように配慮されていました。
今回は紅葉も終わった平日で、お客さんも少なく、全員個室が割り当てられましたが、
繁忙期は相部屋になる場合もあります。
定員は最大200名ということですが、翌日は60名で満室とのことでした。
別館の方はほとんど使っていないのかなぁ。
それ以上の人数になる場合にはお断りするそうです。
なので、夏の山小屋でよくあるような、
1畳に3人が頭と足を交互に寝るなんてことはないそうです。
(テント泊の素泊まり、自炊は屋外というのも可能です。温泉の利用も可能です。)
お布団を敷いたところ。
お布団の上げ下ろしはセルフサービスです。
お布団は重たい毛布とやや軽めのせんべい布団でした。
掛布団にも敷布団にも予めカバーがかけてあります。
でも、クリーニングもできない山の中なので、若干臭いが気になるかな。
夜は気温が2~3度くらいしかないということでダウンコートを着て寝ようと思いましたが、
布団に入ってしまえば寒さは気になりませんでした。
早朝は露天風呂に向かう時がちょっと寒いかもしれません。
夜9時消灯が消灯と言いつつ、明るいうちはブレーカーが落としてあり、部屋の電気はつきませんでした^^
窓にはカーテンがなく、日が射して来たら自然と目が覚めるかもしれませんね。
消灯後はヘッドランプで過ごします。
ただ、階段下のトイレ前だけは夜中も電気がついていました。
(以前、酔っぱらって階段を踏み外して落ちた人がいるらしい)
山歩きをしてご飯を食べて温泉に入れば、21時前には眠くなってしまうでしょうが、
テレビもない、携帯でネットも見れない、暇すぎて死にそう(゜o゜)
という人は、電子書籍があると便利だと思います。
*コンセントはないので、充電はできません。
むしろ、16:30夕食後、18:00~19:00には眠くなり、
午前1時~2時頃に起きて暇すぎる!というパターンの方が多そうです。
天気が良ければ、露天風呂で星空を眺めながら・・・なんてこともできますが。
アメニティは「煙草屋旅館」のネーム入りフェイスタオルのみ。
バスタオル、石鹸、歯ブラシ、カミソリ等は置いていませんので、要持参です。
ドライヤーを持参しても、自家発電なので使えません。
部屋からの眺め1(北側はちょっと殺風景)
那須湯本の温泉街はちょうどこれからが紅葉のピークでしたが、
山の上は10月上旬がピークで、すでに周りは枯木でした。
部屋からの眺め2 別館の建物と左奥には大倉山。
2階に下りると、西側の部屋(7号室・8号室)の前の廊下からは山がくっきり見えました。
廊下の天井にはステンレスパイプが通っていて、洗濯物干し場になっていました。
1階に下りると階段すぐ前に洗面所、その奥が女性専用の内湯。
洗面所の水道は湧水仕様なので水のみ、お湯は出ません。
まだ真冬前でしたが、朝の洗顔はちょっと冷たかったです。
洗面所の奥は共同トイレ。
男女兼用で、男性用(小)が2つ、個室(和式)が4つありました。
古いですが綺麗に掃除されていました。
トイレは湧水を利用した水栓式です。
お水がチョロチョロしか出ていないので、
前の人が使用した後はお水が溜まるまで少し時間がかかります。
【宿で買える物】
その1 飲み物
その場で現金払いです。
飲み物は常温ですが、外の水槽に冷やしておけます。
登山客はおやつが欲しい所ですが、食べ物は売っていません。
*翌日のお弁当は注文できます。
記念のてぬぐい 300円
山歩きの記念に、登山地図がプリントされた巾着 500円
プリントTシャツ(白・黒/SMLサイズ) 各2,000円
館内で購入したドリンク類の缶は宿で回収してくれますが、
自分で持参した食品の包装紙などのゴミは持ち帰りとなります。
【三斗小屋温泉 こぼれ話】
以前は三斗小屋温泉には5軒の宿がありました。
こんな山奥ですが、江戸時代には会津に抜ける主要街道の一つであり、
一番の難所である三斗小屋付近はかなり大きな宿場だったようです。
*当時の「三斗小屋温泉」は現在の場所から西へ3キロほど入ったところにあり、
「三斗小屋宿場跡」として史跡に指定されています。
江戸末期の戊辰戦争の際には戦場となり、ほとんどの宿が焼き払われる等して衰退し、
昭和中期に最後の1人が下山してからは廃墟となっています。
その際に残った「大黒屋旅館」は現在の位置に移動したということです。
(「煙草屋旅館」はもともと黒磯駅前にあったものが移転)
登山ルートとしてはマイナーな位置にあるので、歴史好きやマニア向けのルートですね。
あまり人通りはなく、熊も良く出る場所です^^
【三斗小屋温泉 ロープウェイから茶臼岳経由の動画】
那須連山の中腹にある温泉付きの山小屋「三斗小屋温泉 煙草屋旅館」への道のり~館内~温泉~食事の順で撮影しています。
YouTubeアプリを開くと、コメント欄に動画の目次のリンクを貼ってあります。
【三斗小屋温泉 煙草屋旅館 部屋の感想】
煙草屋旅館には数年前に家族が宿泊しており、
その時は夏の登山シーズン真っ盛りだったため、相部屋だったそうです。
その時の話を聞いていたので、完全な山小屋だと覚悟して出かけました。
でも実際には東北の僻地にある湯治宿の様で、想像していたよりも快適でした。
接客はざっくばらんで、親戚のお宅に来たような感じです。
色々制約があるのでルールには厳しいですが、きちんと守れば問題ないです。
部屋の広さ★★★3.0
設備★★2.5
アメニティ★★2.0
清潔感★★★3.8
接客サービス★★★3.8
【三斗小屋温泉 宿情報】
チェックイン/アウト 13:00~16:00/~9:00
21:00消灯(懐中電灯・ヘッドランプ要持参)
クレジットカード×
携帯電話送受信×(衛星電話あり) インターネット×
エレベーター× エアコン× 冷蔵庫× テレビ×
アメニティ:フェイスタオルのみ
バスタオル・洗顔セット・シャンプー・歯ブラシ等は要持参
*ブログの内容は掲載時の情報です。
基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。
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