新潟県三条市にある一軒宿、「越後長野温泉 嵐渓荘」に宿泊したレポートです。
最終更新日 | 2023/3/10 | 訪問日 | 2023/3・ 2016/2 |
【越後長野温泉 嵐渓荘】基本情報
えちごながのんせん らんけいそう
住所:〒955-0132 新潟県三条市長野1450
TEL:0256-47-2211
公式サイト・日本秘湯を守る会宿紹介ページ
1口5,000円から、宿泊費用の前払いとして支援できます。支払い証書は3年間有効。⇒「嵐渓荘」の支援はこちら
【宿泊料金】
1泊2食付15,400円~46,600円 お一人様△(平日限定) 素泊まり× 湯治対応〇 自炊×
口コミ総合評価:Gogle 4.4点/5.0点
【こんな人におススメ】
◆日本秘湯を守る会のファン
◆レトロで風情のある和風建築の宿が良い
◆弥彦神社周辺の観光拠点に
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【日帰り入浴】
営業時間:11:00 ~ 14:30
料金:大人1,000円 小人700円
【越後長野温泉 嵐渓荘 宿泊レポ その1 お部屋編】
「越後長野温泉 嵐渓荘」は、
三条市の中心部から車で40分ほど入った山あいにある一軒宿です。
「日本秘湯を守る会」会員です。
新潟県の会員宿は登山客用の山の温泉や民芸調の素朴な宿が多いですが、
「嵐渓荘」は3階建の純和風建築で、ちょっと豪華な和のリゾートホテルのような宿です。
※いつも「日本秘湯を守る会」の宿に宿泊されている方が2023年2月に宿泊して来たレポートがありますので、よろしければ一番下のコメント欄をご覧ください。
以下は2016年のレポートになります。
「嵐渓荘」に近づくと、田園に積もった雪と袴腰山~栗ヶ岳の雪山が見えます。
「嵐渓荘」の看板が出てきたら坂を下りて行きます。
道路下のトンネルをくぐると駐車場に到着。
駐車場から正面玄関までは雪道を50mほど進みます。
雪が降っていると足元が大変なので、荷物は少な目にした方が良さそうです。
往路の関越道は昭和ICから塩沢石打ICまで断続的にチェーン規制で、
高速道路上もかなりの積雪があり運転が大変でしたが、
燕三条IC付近は海沿いだからか、気温も高く道路に積雪はありませんでした。
お宿に到着。
フロントのある本館は入母屋造浅瓦葺・木造3階建で、とても風情があります。
ライトアップされた夜の本館の写真を撮らずに寝てしまったのが残念(コメント欄にありますのでご覧ください)。
貸切風呂に向かう廊下から見える本館の写真は撮ってありました^^
本館にある「緑風館」は、もともと燕駅前にあった「小川屋旅館(料亭旅館)」の建物で、
廃業後の昭和30年(1955年)頃「嵐渓荘」に移築されました。
宿の横を流れる守谷川の景観と相まって歴史的価値があることから、
平成24年に国の有形文化財に登録されています。
玄関に入るとピカピカに磨かれた床。柱には雪国越後の宿らしく蓑のオブジェ。
フロントとお土産処。
チェックインの際には夕食時のドリンクオーダーを尋ねられました。
新潟県の地酒が並んでいますが、「八海山」や『越乃寒梅」はどこでも飲めるので、
三条周辺の地酒は「越後平野」「五十嵐川」ということで、
まだ飲んだことのない「五十嵐川」にしました♪
それと、チェックイン時に貸切風呂の予約をしました。
貸切風呂無料プランでは2つある貸切風呂のうち、
いずれか1つ、午後10時までの間、30分間無料で予約できます。
午後10時から翌朝は予約なしで出入り自由となっています。
記帳を済ませてお部屋へ。
今回の宿泊プランは、平日1人泊1泊2食付「緑楓荘」(3階)トイレ・バスなし
「山里会席フルコース貸切風呂無料」(夕・朝ともに部屋食) 税込23,760円/人
でした。
今回は、ポイントが残っていた旅行サイト経由で予約したため、
秘湯を守る会のスタンプ押印はなしです^^
館内見取り図。
客室のタイプですが、
トイレ・バスなしで多少不便でも風情を選ぶなら有形文化財に登録されている「緑風館」、
同じくトイレ・バスなしですが貸切風呂に近い方が良いならば「りんどう館」(2022年11月に全室ベッドルームにリニューアルされ「翠悠館 すいゆうかん」となりました。)、
便利さを選ぶなら少し高めですが「渓流館」となります。
一人泊で多少狭くても鄙びた雰囲気が好きならば、以前は「りんどう館」が安くておススメでしたが、リニューアルで雰囲気も価格も変わりましたので、現在は緑風館が最安になっています(24,000円~)。
リニューアルされた「翠悠館」の客室一例(画像は宿提供/一休.com)
客室は2階、3階にありますが、フロント左奥にエレベーターもあります。
階段でも3階まではそれほどの段数ではありませんでした。
古い和風旅館の黒光りする廊下とギシギシする音が好きなので、
ほとんど階段で移動していました(*^_^*)
「緑風館」のある本館との境目。神社の鳥居の様な木に黒光り&ギシギシする廊下。
とはいえ、館内全体を見ると新館のあるエレベーター周辺は絨毯敷きの廊下で比較的新しく、
移築して継ぎ足されたところから少しだけ鄙びた雰囲気になっているという感じです。
少し離れた旧館の「りんどう館」の方が全体的に鄙びた雰囲気でした。
今回宿泊した「緑風館」の客室「つた」です。
カギ付の木戸を開けると廊下があり、その奥に冷蔵庫、左手に客室があります。
客室は12畳と一人ではかなり広いです!
大正時代の建物ということで「うわぁ鄙びている~」というところまでは行っておらず、
想像していたよりも新しくて綺麗でした。
奥から見ると、障子の意匠が凝っているのが分かります。
障子の上を立体的な木彫りの鯉が泳いでいます♪
レトロな鏡台。部屋の鍵は2つ+金庫の鍵。
2つある床の間にはテレビと金庫。
お茶請けのおまんじゅうとお茶セット。
夕食後には替えのお湯ポットと冷水ポットが用意されていました。
タンスの中にある浴衣とタオルセット。
部屋にあるアメニティは、歯ブラシと足袋靴下だけでしたが、
浴室にシャワーキャップ、カミソリが置いてありました。
廊下にある有料ドリンク入りの冷蔵庫。
ドリンク価格表。
ドリンクの自販機は館内にもあります。
お布団を敷いたところ。
布団はマットレスありの羽根布団の掛布団でフカフカでした。
部屋が広いので、テーブル移動なしで布団が敷けるのが良かったです。
部屋にはエアコンが2台あり、滞在中寒くなることはありませんでしたが、
逆に就寝中は効きすぎるので、喉が弱い方はフロントで加湿器を借りてくださいね。
「緑風館」の客室にはトイレがありませんが、
廊下を10mほど行ったところに共用トイレがあります。
洗面台3つと和式1つ、洋式1つ(ウォシュレット付)がありました。
「緑風館」は3階に3部屋しかないので、トイレが混むこともありませんでした。
ただ、洗面台にはハンドソープしかないので、
朝に洗顔する場合には自分でアメニティを持参するか、
お風呂に入った時に洗うことになります。
ちなみに客室は喫煙可でしたが、1階玄関横に喫煙スペースがあります(半分外みたいな場所)。
5室ある「緑風館」の客室はどれも趣が異なるので、
こだわりたい方は公式サイトの客室を見て指定するのもいいかもしれません。
http://www.rankei.com/Facilities/mapmenu.htm#ryokuhu
客室の窓からの眺め。左手には山の景色、右下には鯉の泳ぐ池と守谷川の渓流。
新館の「渓流館」というのは、おそらく渓流の眺めがあるのでしょうね。
そして正面には雪国らしい中庭の景色が広がっています。
左奥は「りんどう館」と貸切風呂のある建物。
中庭には大きなかまくらがありました。
従業員さん達の手掘りだそうです。
かまくらの中にはテーブルがありましたよ♪
2月は「かまくら月間」ということで、
週末限定で、かまくらの中でお酒を飲んだり、お餅を焼いて食べたりできるそうです。
で、一人泊は平日だけだったので、体験できずに残念(T_T)
こんな楽しいイベントがある「嵐渓荘」ですが、
他に特徴的なのはパブリックスペースが充実していることです。
フロント奥にあるラウンジ。
湯上り処のロビー「ラウンジ」、バーカウンター、
マッサージコーナー、カラオケボックスがあります。
ロビー「ひさめゆり」。
温泉水で煎れた玄米茶にホーン型のiphoneプレイヤー。
「テディベア」のようなかわいい小熊の剥製。
本棚にはちょっとマニアックな本も。
面白いのが「みらいポスト」。
12年先の自分に手紙を出すときちんと届けてくれるらしい。
バーカウンター。
コーヒー、お酒だけでなく、ランチ営業もあるので、
連泊しても外に出ずに食事がとれますね。
奥には薪ストーブと小さな部屋が。
唄小屋「かじか」と書かれたカラオケコーナー。
カラオケ営業前の午後6時まではマッサージコーナーになっています。
午後6時以降、マッサージは客室への訪問となります。右はコース料金。
フロントの隣にあるお土産処。
地場産のコシヒカリ。4合のお土産サイズもあります。
お持ち帰りもできる「秘湯ビール」に、アイスクリーム。
他に、「嵐渓荘」のオリジナルTシャツや桐のまな板等も売っていました。
「嵐渓荘」では日帰りプランも充実していて、
6,500円~で夕食メニューと同じ食事が楽しめます。
おまけは、近所の食堂「八木茶屋」(食べログ)の宣伝。
嵐渓荘の温泉水を使った「山塩ラーメン」というのがあるそうです。
嵐渓荘のお湯はとても塩辛いんですよ~(*^_^*)
【嵐渓荘 お部屋の感想】
「千と千尋の神隠し」に出てくるような風情のある建物ということで、
かなり鄙びた宿を想像していましたが、
外観はそのままレトロで趣のある和風建築、
館内は今どきの和風旅館で、清潔感があって綺麗な宿でした。
今回宿泊した「緑風館」は一人では広すぎるほどでしたが、
窓からの眺めも良く、とても雰囲気が良かったです。
寒い雪国ですが、館内は暖房が効いていたので、
深夜早朝にお風呂に向かう時を除いては寒さを感じることはなかったです。
接客もおススメの貸切風呂や日本酒を説明してくれたり、
フロントの対応(おそらくご主人かな)がとても丁寧な対応でした。
その他の従業員さんは特別印象に残る感じはなく、
高いプランを利用した場合は相応のサービスが行き届いた宿という印象は受けませんでした。
温泉がかけ流しではないため、泉質第一の温泉マニアには向かない宿ですが、
美味しいご飯を食べてゆっくりしたい時にはいい宿だと思います。
部屋の広さ★★★★4.6(今回の客室)
設備★★★★4.3
アメニティ★★★★4.2
清潔感★★★★4.6
宿の雰囲気★★★★4.4
接客サービス★★★★4.3
【嵐渓荘 宿情報】
チェックイン/チェックアウト 15:00 / 10:00
クレジットカード〇
携帯電話送受信〇 wifi〇(各客室free wifiあり)
エレベーターあり
喫煙可(喫煙所あり)
ペットは入館不可(庭までならOK)
緑風館(本館2階・3階)5室 トイレ・バスなし
りんどう館(旧館2階)4室 トイレ・バスなし
渓流館(新館2階・3階)8室 トイレ・バスあり
*ブログの内容は掲載時の情報です。
基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。
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いつも参考にさせていただいております。
ヒロシです。
種プロジェクトの宿泊券を使って宿泊してきたので、掲載されている写真と現在で異なっているところを少し。
渓流館の廊下と、翠悠館の廊下。
翠悠館はかつての「りんどう館」で、22年にリニューアルされたようです。
部屋の中の様子は、宿の公式HPに乗っています。
ライトアップされた、建物の正面写真も撮影しました。この雪の量でも、今年は少ないほうだそうです。
私が宿泊したときのロビーのお茶は、温泉を使ったほうじ茶で、少ししょっぱい不思議な味のするほうじ茶でした。
コロナで行動制限があった時は、宿泊客が来なくなり、宿自体の解散も考えていたそうです。
種プロジェクト等の支援があって、奮起して持ちこたえ今日に至ります。
2011年には目の前を流れている守門川が氾濫し、吊り橋が流されたりと困難がありましたが、これを機に庭を整備したりと工夫をされたそうです。
少し先のことですが、三条市と福島の只見町が国道289号(八十里越)でつながり、アクセスが良くなるとのこと。女将さんから聞いた話によると、「最後の武士 河井継之助」の映画の撮影場所だそうです。
コメントを見て、宿泊される方が増えることを願っています。
おまけ
ロビーのほうじ茶
ヒロシ様
ご無沙汰しております。
種プロジェクトの応援で宿泊されたのですね!
豪雪地帯で木造で、建物の管理も大変なお宿だと思いますが、雰囲気は抜群ですので、
一人でも多くの方に宿泊していただけるといいですね。
しばらく公式サイトも見ていませんでしたが、
「翠悠館」というベッドルームにリニューアルされたのを見て驚きました。
やっぱりどこに行っても、和風旅館でもベッドルームの方が先に埋まるところが多い(高齢者の需要が高い)そうで、
時代の流れを感じます。
でも、宿の雰囲気を壊さずうまくマッチしていると思います!
夜のライトアップされた建物の写真もありがとうございます。
今年は雪が少なめと言いつつ、結構な積雪量に見えます^^
かまくらまつりはできたのかなぁと、私が泊まったのも7年前の今頃でしたので懐かしく感じました。
アツアツのほうじ茶が自由に飲めるのは良いですね!
高峰温泉もこんな感じのスタイルでした。