【栃木】湯西川温泉 平の高房 宿泊 その1 お部屋編 ★★★

栃木県日光市にある湯西川温泉「ぬくもりの宿 平の高房」の宿泊レポートです。

最終更新日  2020/5/7 訪問日 2017/6月下旬

【湯西川温泉 平の高房】基本情報

ゆにしがわおんせん たいらのたかふさ

住所:〒321-2601 栃木県日光市湯西川1483
TEL:0288-98-0336
公式サイト日本秘湯を守る会宿紹介ページ

*2020/5/7から営業を再開しました。

⇒「平の高房」へのアクセス詳細&予約はこちらのページへ

【宿泊料金】

1泊2食付11,340円~25,920円 お一人様△ 素泊まり× 湯治 自炊×

口コミ総合評価:google 4.4点/5.0点

【こんな人におススメ】

◆日本秘湯を守る会のファン
◆重厚な純日本建築の宿が好き
◆湯西川温泉でかけ流しのある宿を探している
◆離れや露天風呂付客室のある宿が良い


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→「湯西川温泉 平の高房」の食事情報はその2お食事編へ

→「湯西川温泉 平の高房」の温泉情報はその3お風呂編へ

 

【日帰り入浴】

現在休止中です(2022/2)

営業時間:12:00 ~ 15:00
料金:大人1,000円 小人500円 貸切風呂2,000円/40分

*外湯の露天風呂は利用できません

 

【平家砦の館 上屋敷 湯西川温泉 平の高房 宿泊 その1 お部屋編】

当ブログでは「湯西川温泉」初投宿の「平の高房」のご紹介です。

「平の高房」は、「日本秘湯を守る会」、「日本源泉湯宿を守る会」の会員宿です。

湯西川温泉は平家落人の里として知られており、源平合戦で逃げ延びた家臣団の長が平忠実とも平高房とも言われているそうで、「平の高房」も平家落人の一族の末裔です。

 

創業は昭和27年。当時は「高房館」と名乗っていたようですが、平成10年に現在の建物にリニューアルされました。

ネットの写真等で見る限り「平の高房」は高級感漂う旅館というイメージが強く、秘湯巡りに挟むには敷居が高い印象があったのですが、暑すぎず、寒すぎない季節のうちにと思い泊まってきました。

湯西川温泉 金井旅館の河原の湯から見える湯西川上流の景色

湯西川温泉の中心部。町の中心部を流れる湯西川。

このあたりは平家落人の里のイメージ通りの古民家や老舗旅館があり、観光客の往来も多い場所です。

ここから県道249号線を1.8キロほど奥へ。途中離合できないような狭い道から舗装された道路に出ました。

見渡す限り山しか見えません!

もうここから先は民宿数軒と奇怪な民族資料館「平家落人村」しかなく、まさしく陸の孤島といった風景が広がっています。

県道249号線~350号線間は南会津の湯の花温泉街まで68キロほどの一本道が続きますが、民家もお店もほとんどなく、田代山の登山口(猿倉口)があるくらい。

平家一族は本当に追い詰められて地の果てまでやって来たんだなぁと思わせる場所です。

源氏の追手に見つからないよう、鳴き声を上げる鶏は飼わず、男子がいると分かる鯉のぼりも掲げないという習慣が残っているそうです。

通り沿いにある白い武家屋敷風の門が出てきました。

「平家砦の館 平の高房」の看板

温泉街の中心部とは違い、宿の目の前は湯西川の渓谷で、現在のような道路のない時代には自然の要塞だったことをうかがわせます。

門をくぐると四方を山に囲まれた1万2,000坪の敷地に点在する宿の建物。


こちらは「平の高房」を上空からの撮影した写真 (以下、添付画像は宿提供/じゃらん)

二つの離れに2種類の一般客室、山側にはわさび田、十一面観音像、稲荷神社など、一つの集落を形成するかのようなまさに「上屋敷」と呼べる規模の旅館です。

敷地内にはしゃくなげ、藤棚、桜があり、季節ごとにお花見も楽しめます。

こちらがフロントのある正面玄関。

ガイドブックなどでもおなじみの建物です。

重厚な玄関

天井は吹き抜けになっており、壁には大谷石がはめ込まれています。

壁には大きな「丸に片喰(かたばみ)」の家紋。

平家の家紋は一般的には「蝶紋」なのですが、身分を隠していたからなのか、同じ家紋ではないんですね。全国各地の平家落人伝説のある地域ではこの方喰の家紋が多いそうです。

玄関の正面には平の高房新館落成記念に寄贈された武者のぼり。

平家落人伝承にちなんで平家物語に出てくる「青葉の笛の平敦盛」(左)、「那須与一 源平屋敷の合戦・扇の的」(中央~右)を組み合わせた作品です。

美術館にあってもおかしくないド迫力。

フロントは2階にあります。

玄関からロビーに行くまで立派な建物にすでに圧倒されてしまいました。

どこかで元は材木商だったと読んだ気がするので、それも納得の建物。群馬のたんげ温泉 美郷館もそうでした。

階段を上がると右手にフロント。こちらも大谷石をふんだんに使っています。

左手には天井が高くて広々としたロビー。

お茶とお菓子をいただきながら記帳タイム。

 

【平の高房 今回利用したプランと他の客室タイプ】

 

『ちっちゃなお部屋【叢林亭 和室6帖】(禁煙) ※トイレ付和室』 貸切露天風呂1回無料

平日1人泊 1泊2食付 税込18,900円です。

同プラン2名利用の場合は16,740円~。

一人泊は平日のみ可能です。オフシーズンしか1人プランが出ていないようなので、公式サイトか電話でご予約ください。

 

「平の高房」には4種類の客室があります。

  • 公達亭 10.5・14畳 5室・・2階(実質3階)トイレ共同 広めの部屋 眺望良 定員2名~7名
  • 叢林亭 6畳 3室・・・中2階(実質中3階)トイレ・バスあり 定員1~2名
  • 叢林亭 10・12.5・16畳・・2階・中2階又は3階(実質3・中3・4階)トイレ・バスあり 定員2名~8名
  • 離れ望郷亭 6間53畳 1室 トイレ・専用露天風呂、カラオケあり 懐かしの古民家 大グループ用
  • 離れ閑静亭 4間35畳 1室 トイレ・専用露天風呂あり 落ち着いた古民家 ファミリーから小グループ用

 

それぞれの部屋の特徴はというと・・・

お風呂がなくても良いのでリーズナブルで眺望が良い部屋ならば2階にある「公達亭」101~106号室です。

お風呂やフロントから近く、トイレもあって使い勝手が良いのは2階にある「叢林亭」の107、108、110、112号室です。

1人泊の場合には必然的に中2階の「叢林亭」6畳間、115、116、117号室になります。

ファミリーやグループの場合には専用露天風呂もついている「閑静亭」がおススメ。

大人数で宴会やカラオケもしたい場合には、玄関向かいにある離れの「望郷亭」がおススメです。

 

露天風呂付の離れでも2万円弱からあり、関東の温泉旅館としては比較的リーズナブルです。

館内見取り図

 

【平の高房 中二階 1~2名用の客室 叢林亭 6畳】

離れ以外の客室はフロントから見て2階~3階半にあります。

駐車場から見るとフロントが2階にあるので、実質4階半建てと考えておいた方が良いのかも。

館内の大浴場はフロントのある2階、フロントから階段を下りた食事処は別棟の1階にありますが、客室は3階以上に該当し、エレベーターがないので足腰が弱い方はちょっと大変ですね。

足腰が弱い方がいて大人数ならば、玄関向かいにある離れ「望郷亭」が便利です。

階段を登ると実質3階の客室フロア。トイレ・バス付の「叢林亭」(やや広め)があります。

今回ここに泊まっているお客さんが2組。

もう一つ半階分の階段を上がります。

こちらは1~2人用の「叢林亭」の客室前の廊下

一番奥の部屋でした。

扉を開けると、踏込、右側にトイレ、バス、洗面台。

奥に和室があります。

入口側から見た客室。

和室にはテレビ、扇風機、金庫あり、トイレ側には冷蔵庫あり。エアコンなし。

角部屋なので2面に窓がありました。

訪問したのは6月末で、平地で30度、湯西川では25度、夜は窓を開けて寝ていると寒いくらいでしたが、エアコンなしだと夏はどの程度なのか気になる所です。

窓の外は緑に囲まれているので、直接陽は当たらず、涼しい風が入ってきそうではあります。

座椅子の後ろから見ると正面に押入れとクローゼット。

プランの名前にある通り、確かに「ちっちゃいお部屋」でした。

でも、階段の上り下りが面倒で、寝る時以外はロビーかお風呂にいたのであまり気になりませんでした。

クローゼットの中には浴衣ととあるセット、下には金庫。

アメニティは歯ブラシとヘアブラシ、ヘアゴム、コットンと綿棒。

大浴場の脱衣所にはシャワーキャプ等が置いてありました。

夕食後にお布団が敷かれた際にはお休み用の着替えの浴衣が置いてありサービスが良いです。

それだけお風呂に何度も行く人が多いからなのかな。

廊下にはサイズが合わない時に備えて予備の浴衣が置いてありました。

踏込の方には正面に洗面台、下には空のミニ冷蔵庫。

館内に自販機は2箇所あります。

 

洗面台の上には男性用の化粧水とヘアトニックがありました。

館内の雰囲気はモロに女性受けしそうな感じなのですが、あまり女性受けを狙ったアメニティはなく、離れのカラオケといい、会社の慰安旅行などで男性の団体客が多いのかなと思いました。

実際、宇都宮から来ていた男性グループが離れを貸し切ってカラオケをしていました^^

トイレはウォシュレットタイプ、お風呂は非温泉のバスタブとシャワーあり。

部屋のお風呂を遣う機会はなく、仲居さんにもせっかくだから温泉へと促されました。

お茶セットと日光の左甚五郎の煎餅。

湯西川は日光市に併合されはしましたが、できれば地元のものを出してほしいかなという感じはします。

夕食後には冷水ポットも置いてありました。

夕食後にお布団を敷いたところ。

敷布団はマットレス、掛布団は羽根布団で寝心地は良かったです。

お布団はチェックアウトまでそのままでした。

 

 

【湯西川温泉 平の高房 館内の設備】

ドリンクの自販機はフロントから客室に上がる階段前に一カ所。

大浴場の入口前に3台ありました(ビールと酎ハイもあり)。

フロントの隣にある売店。20:30頃まで営業。

地元のお菓子、漬物、お酒や民芸品を売っていました。

酒のつまみになるようなものはなかったので、鬼怒川あたりで調達してから来た方が良さそうです。

塩原の千本松牧場のアイスが売っていたのは嬉しかったです。

館内は全室禁煙で、玄関外に灰皿、食事処の近くに喫煙室がありました。

客室に上がる自販機近くには共用トイレ。

入口の札が男性用は「兜」と女性用は「平安時代の髪型」

屋外にある貸切露天風呂についていたトイレ以外は全て洋式・ウォシュレットでした。

トイレの隣には湯西川(旧栗山村)の民芸品が飾ってありました。

 

【居心地の良いロビー】

「平の高房」の中で一番気に入ったのは天井の高いロビーとラウンジです。

ロビーは22:00頃まで空いています。

カウンターバーでは朝食後にコーヒーが、その他は冷水サービスがありました。

窓際で庭を眺めるのも良し。

水槽の生き物を眺めるも良し(これはカジカ?)

こっちはかわいい顔をしたサンショウウオ。

奥の方にはレトロなオルガンと蓄音機もありました。

蓄音機とオルガン

レコードも超レトロ

口コミでは夕食後に蓄音機の鳴らすレコード鑑賞会や女将さんの弾くオルガンコンサートがあったという人もいましたが、今回はなかったのか、単に誘われなかっただけなのか、ちょっと残念。

でも、ロビーや階段には草月流の生け花が飾ってあったりと雰囲気は良かったです。

 

【平の高房 その他のお部屋】

今回宿泊したのはお一人様用の一番小さな部屋でしたので、他の部屋の写真も載せておきます。

こちらは、今回宿泊した木造建築『叢林亭』の少し広い10帖間。

バストイレは共同でも、明るくて広い「公達亭」

「閑静亭」は客室2階部分に当たる少し小高い場所にある一棟の離れで主に小グループ用です。

閑静亭は五十里湖に沈むはずだった古民家を移築。8名まで利用可。

専用の露天風呂もついています。

「閑静亭」レイアウト

こちらは、玄関を出て正面にある1棟貸切の離れ「望郷亭」。囲炉裏と専用露天風呂が付いてます。

同窓会や大家族等のグループ向き。有料でカラオケも利用できます。

夜に露天風呂に行くときにカラオケは外に丸聞こえでした^^

「望郷亭」部屋付露天風呂

「望郷亭」のレイアウト

 

【湯西川温泉のイベント】

湯西川のイベントと言えば冬のかまくら祭りが有名になりましたが、他にも色々あります。

県民としてはあまりなじみのないエリアだったのですが、意外と観光に力を入れているのだなぁと思いました。

*会場は湯西川温泉の中心部なので、「平の高房」からは2キロ弱あります。

毎年6月第1土・日に行われる「平家大祭の武者行列」

前々日と前日の金・土には、湯西川に七色のLEDライトが放たれます。

温泉街を埋め尽くすLEDライト「夏の竹の宵祭り」

平成29年4月28日(金)~6月4日(日)
平成29年7月7日(金)~7月30日(日)
※上記期間中の金・土・日・祝のみ

平家落人の里では源氏ボタルはいない?

平の高房では7月中旬から8月初旬にかけてロビーで「平家ボタル」 を鑑賞できます。またカゴに入れたホタルを部屋まで貸し出すサービスも行っています。

夏の「オーロラ鑑賞会」

レーザー光線で創作した7色のオーロラが夜空を照らします。

2017年8月5日(土)~24日(木)

■第1回目:19:30~19:50 ■第2回目:20:40~21:00
※天候により中止

会場は湯西川温泉街の「平家の里」にて。宿泊者は協力金大人600円。

冬のかまくら祭り

2018年1月27日(土)~3月4日(日)開催予定!

平家の里メイン会場 9:00~21:00

平家の里から温泉街まで17:00~21:00の間ライトアップ

⇒イベント詳細

 

【湯西川温泉 お部屋の感想】

 

今までネットでしか写真を見たことがなく、「平の高房」はどちらかというと女子旅向けの意識の高そうな宿というイメージでいましたが、実際に泊まってみると全く違っていました。

女性客に媚びるようなところはなく、いい意味で素朴な宿でした。

風光明媚な湯西川温泉の中心部から少し離れただけで、これぞ平家が落ち延びた山の中と言わんばかりの場所にあり、それがまず驚きでした。

温泉街の湯西川はちょっと大きなせせらぎという感じですが、「平の高房」の前は見下ろすのも怖いくらいの渓谷になっていて、夜に散歩をしているとまさに「漆黒の谷」という感じ。

朝はウグイスやら野鳥の声しか聞こえず、山の景色を見ながら通り沿いを少し歩いでいるだけでも気分が良かったです。

昼間は比較的車が多い通りではありますが。

 

また、今どきの和モダンとは一線を画している館内の重厚な造り、ロビーの快適さが印象的でした。

1人だと部屋が狭いので、できれば露天風呂のついている離れに泊まってみたいなと思いました。

 

食事は囲炉裏のある大広間にて。囲炉裏料理といっても半調理済のものを温める感じですが、奇をてらわずオーソドックスな山里料理で、量も結構多かったです。

温泉は昔の掲示のままで循環ろ過に塩素消毒ありとなっていますが、現在は加水加温なしのかけ流し100%です。

そこはさすがに「日本源泉湯宿を守る会」なので・・・。

 

今回はたまたま宴会グループがいて、外にカラオケが響き渡っていて興ざめしてしまいましたが(T_T)

場所自体は本当に秘湯で、温泉街とは違う厳かな雰囲気がとても良かったです。

広い敷地の中には仏様や神社があったり、季節の花が楽しめたりもするのですが、今度は雪の季節も良いかなぁと思いました。

 

フロントも接客は丁寧でした。

女将さんも人柄の良さをにじませる上品で優しそうな感じが良かったです。

 

部屋の広さ(6畳間) ★★★3.8

設備 ★★★★4.2

アメニティ ★★★★4.0

清潔感 ★★★★4.2

宿の雰囲気 ★★★★4.7

接客サービス ★★★★4.4

 

⇒「平の高房」をインターネットで予約する

 

【平の高房 宿情報】

チェックイン/チェックアウト 15:00~ / ~10:00
クレジットカード〇
エレベーター× バリアフリー×
携帯電話〇 wifi〇 自前wifi×

 

客室 全18室

公達亭 10.5・14畳 5室・・2階(実質3階)トイレ共同 広めの部屋 眺望良 定員2名~7名 12,960円~18,900円
叢林亭 6畳 3室・・・中2階(実質中3階)トイレ・バスあり 定員2名 14,580~18,900円
叢林亭 10・12.5・16畳・・2階・中2階又は3階(実質3,中3,4階)トイレ・バスあり 定員2名~8名 14,040円~20,520円
離れ「望郷亭」 6間53畳 1室 トイレ・専用露天風呂、カラオケあり 懐かしの古民家 定員4名~16名 15,660円~27,000円
離れ「閑静亭」 4間35畳 1室 トイレ・専用露天風呂あり 落ち着いた古民家 定員4名~16名 15,660円~27,000円

 

*表示は基本料金です。食事プランによって金額は増減します。

 


 

→「湯西川温泉 平の高房」の食事情報はその2お食事編へ

→「湯西川温泉 平の高房」の温泉情報はその3お風呂編へ

 

*ブログの内容は掲載時の情報です。

基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。



 

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