長野県小谷村にある「小谷温泉 山田旅館」の宿泊レポートです。
最終更新日 | 2022/10/29 | 訪問日 | 2015/10月上旬 |
【小谷温泉 大元湯 山田旅館】基本情報
おたりおんせん おおもとゆ やまだりょかん
住所:〒399-9511 長野県北安曇郡、小谷村中土18836
TEL:0261-85-1221
公式サイト・日本秘湯を守る会宿紹介ページ
*通年営業(冬期豪雪時は休館する場合あり)
⇒「小谷温泉 大湯元 山田旅館」へのアクセス&宿泊予約はこちらのページへ
【宿泊料金】
1泊2食付 9550円~17950円 お一人様〇 素泊まり〇 湯治対応〇 自炊〇
素泊まり5,000円~ 半自炊(ご飯・お味噌汁付)は要問合せ
口コミ総合評価:Google 4.4点/5.0点
【こんな人におススメ】
◆日本秘湯を守る会のファン
◆歴史情緒あふれる鄙びた宿が好き
◆雨飾山登山基地に
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【日帰り入浴】
営業時間:10:00~15:00
料金 元湯(内湯):700円 外湯(露天風呂):700円
定休日:不定休
11/4~4/20まで展望風呂は冬季閉鎖
【小谷温泉 山田旅館 宿泊 その1 お部屋編】
「小谷温泉」(おたりおんせん)は、
日本百名山「雨飾山」のに長野県側登山口、標高850mにある秘湯です。
小谷温泉には現在、「元湯 山田旅館」と「あつ湯 熱泉荘」の2軒の宿があります。
(「新湯 太田旅館」は閉館)。
「山田旅館」は日本秘湯を守る会の会員です。
10年以上前ですが、「秘湯ロマン」という番組で山田旅館が取り上げられていました。
鄙びた浴室にドバドバとあふれ出るお湯。
裏山から山菜を取って来て自炊湯治をするお年寄り。
これぞまさに究極の秘湯!と強く印象に残りました。
ようやく機会が訪れ、1週間くらい湯治の予定を立てていましたが、
平成26年11月に起きた震度6強の大地震により建物が損傷を受け、
改築のため半年近く休業してしまいました。
なので、今回は満を持しての訪問です。
小谷温泉へは、東京方面からの最寄りのインターは「長野IC」。
有料道路を経て約90キロとかなり遠いです!
白馬から糸魚川に抜ける長野県と新潟県の県境近くにあります。
糸魚川に向かう国道148号線のトンネルの切れ目に「小谷温泉」の看板。
ここからおよそ8.5キロの距離です。
県道114号線に入るとまるで「仙郷」のような景色が広がっており、
山奥の秘湯に向かっているのだなぁと実感します。
山田旅館の建物が見えてきました。
思っていたよりも大きな旅館で、建物がたくさんあります。
駐車場から見える景色。360度、山、山、山!
10月上旬で紅葉は3割程度でしたが、とにかく景色が素晴らしいです!
宿の前のバス停(小谷村営バス)と宿の上り口。
県道から坂を上ると山田旅館の本館前に出ます。
絵に描いたような鄙びた木造家屋。
「法師温泉 長寿館」や「蔦温泉旅館」を思い出しました。
中庭から見た建物。左は新館、奥が帳場のある本館。
中央の看板のあるあたりに「元湯」の浴室があります。
中庭の中央には土蔵(裏には喫煙所と健康館に下りる階段のドア)。
地震で被害を受けたため、屋根と壁は改修されていました。
道のりは「仙郷」のような静けさでしたが、宿の前には20台ほど車が止まっており、
館内はとても賑やかでした。
中庭から見て左手にあるのが別館。別館の奥には露天風呂の屋根が見えます。
山田旅館には、本館・新館・別館とあり、
本館・新館は帳場のある木造家屋でトイレは共同、別館はトイレあり、エレベーターあり。
本館は江戸時代建築、新館でも大正3年建築の古い建物(笑)、
こちらには「元湯」と呼ばれる昔ながらの浴室があり、
浴室を含めた複数の建物が国の有形文化財に登録されています。
別館は平成元年に建築された鉄筋コンクリート建てで、
「外湯」と呼ばれる新しい大浴場(内湯・露天)があります。
お値段もそれぞれ、
本館・新館9550円~12700円
別館 15850円~17950円
となっています。
便利なのは断然別館なのですが、
不便をいとわず鄙びた雰囲気を味わいたいならば本館・新館がおすすめです。
今回は、本館で予約しましたが、充てられた部屋は新館3階の6畳間でした。
休前日1人泊1泊2食付で15,000円(税別)。
本館の玄関と新聞社から寄贈された看板。
帳場と日帰り用の受付。
玄関に入ると、下足箱の前で仲居さんが待機していました。
名前を告げると、靴に部屋番号の紙を付けて下足箱に預け、そのまま部屋に案内されます。
部屋にはカギもないので、この部屋番号を覚えておかないと後々不便になります。
仲居さんに案内され3階まで階段を上って行きます。
部屋の入口は鍵のない襖!襖の前でスリッパを脱いで部屋に入ります。
奥には共同トイレがありました。
客室は6畳和室+広縁です。
一人ならば十分な広さ。畳も新しく替えてあり、想像していたよりも綺麗でした。
半畳ほどの幅の広縁にはテーブルセットはなく、左奥に金庫があります。
この部屋は奥の角部屋だったので、窓からの景色は裏庭のみ。
正面の部屋であれば、駐車場と同じく遠くの山の景色が見えます。
床の間側には液晶テレビ、お茶セット、鏡、ゴミ箱。
館内は喫煙所以外全館禁煙です。
お茶セットとお茶請け(雷鳥の里)。
仲居さんがお茶を入れてくれます。
浴衣セットとフェイスタオル、アメニティは歯ブラシだけ。
バスタオルはレンタル又は持参です。
右はお布団を敷いたところ。
お布団は夕食時に敷かれ、翌朝食後には片づけられます。
標高が高いので、10月にもなると朝晩冷え込むのですが、
部屋にエアコンはなく、冬はどうしているのだろうかと心配に。
共同トイレは様式の温熱便座あり(ウォシュレットなし)でした。
1階の共有スペースや別館浴室前にあるトイレはウォシュレット付でした。
新館にはグループ用に2間続きの客室もあります。
こちらの部屋は窓からの眺めも良いです。
こちらは別館の客室。
本館・新館は鍵もなく襖だけなので、廊下を歩く音や
登山グループの談笑が結構聞こえてきました。
さすがに夜9時を過ぎると静かになりましたが、
気になる人は気になるかもしれません。
お部屋の紹介は以上です。
ちょっと館内を散策。
帳場の横にある江戸時代建築の広間。
これも法師温泉に似ているなぁ。
せっかくこんな広間があるのだから、ここで記帳すればよいのにと思いました。
昭和中期頃のレトロなテレビとレトロなラジオ。
神棚には西宮神社のお宝に諏訪大社のお札。
1階廊下の中央にある自動販売機のスペース。
奥には日帰り入浴用の貴重品ロッカーとトイレがあります。
新館の2階には売店がありましたが、「ご用命は帳場へ」とあり、鍵がかかっていました。
自炊用の日用品などが売られているのでしょうか。
二階の奥に進むと「もとゆ やま田」と書かれた江戸時代建築の本館の客室。
1室も利用されていませんでした。
本館で予約したのに宿の都合なのかな。ここに泊まってみたかった。
さらに奥に進むと、自炊用の調理場がありました。
レトロなガス台。一応、電子レンジと炊飯ジャー、冷蔵庫もあります。
戸棚を見ると調理器具や食器はあまり豊富とは言えず。
冷蔵庫の中身は味噌か漬物と思われる大きな樽と氷ばかり。
しばらく休業が続いたからか、最近、湯治で利用しているお客さんはいなそうな雰囲気です。
調理場の奥には喫煙所と書かれており、洗濯機が置いてありました。
洗濯場で喫煙はちょっとね。
洗濯室のドアから外に出ると薬師堂がありました。
中は閉まっていましたが、この薬師堂も有形文化財に登録されています。
薬師堂の前にはアオダイショウの抜け殻(1.5mくらい)が綺麗に残っていました。
裏山に登ると山田旅館の裏側と山の景色が見えます。
裏庭には唐辛子と長ネギ、きゅうりが植えてありました。
中庭にある土蔵。
村で採れた野菜(大根と南瓜)と雨飾山の湧水
夜の山田旅館と冬の山田旅館
【小谷温泉 山田旅館 部屋の感想】
山奥の秘湯ムード漂う道沿いと宿の前の景色が圧巻で、
それが一番印象に残りました。
宿自体はとても大きく、
平日とはいえ紅葉シーズンのた6割くらい埋まっていて、
館内はにぎやかだったのが対照的でした。
雨飾山の登山口に近いせいか、ほとんどが年配の登山客でした。
夕食が5時~、朝食が7時~と、宿の対応も登山客メインに動いていて、
お風呂の清掃も指定より1時間も早く始まってしまったりと、
日常を離れて山奥の鄙びた宿でゆっくりしたい方には
ちょっと期待外れの接客でした。
せっかく風情のある建物なので、
それを生かしたおもてなしがあればいいのにと思います。
部屋の広さ★★★3.8
設備★★★3.7
アメニティ★★★3.0
宿の雰囲気★★★★4.3
接客サービス★★★★3.8
【小谷温泉 山田旅館 宿情報】
チェックイン/アウト 15:00~/~10:00
本館・新館9550円~12700円(トイレ共同)
別館 15850円~17950円(トイレ付・エレベーターあり)
特別室 要問合せ
*ブログの内容は掲載時の情報です。
基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。
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