長野県大鹿村にある「鹿塩温泉 山塩館」の宿泊レポートです。
最終更新日 | 2020/6/6 | 訪問日 | 2018/4月上旬 |
【鹿塩温泉 湯元 山塩館】基本情報
かしおおんせん ゆもと やましおかん
住所:〒399-3501 長野県下伊那郡大鹿村鹿塩631
TEL:0265-39-1010
公式サイト・日本秘湯を守る会宿紹介ページ
⇒「鹿塩温泉 山塩館」へのアクセス詳細&宿泊予約はこちらのページへ
【宿泊料金】
1泊2食付 11,800円~18,360円 お一人様〇 素泊まり× 湯治× 自炊×
口コミ評価:Google 4.1点/5.0点
【こんな人におススメ】
◆日本秘湯を守る会のファン
◆山あいにある静かな宿が好き
◆塩辛いお湯に入ってみたい
◆塩見岳他南アルプス登山の拠点に
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【日帰り入浴】
営業時間:10:30~13:00頃まで *当日要確認
料金:大人800円 小人400円
食事付プラン:要問合せ
定休日:不定休
【リニアも走る!? 3000m級の南アルプスの麓にある宿 鹿塩温泉 山塩館 お部屋編】
「鹿塩温泉」は、長野県の南部の伊那近く、東側は塩見岳をはじめとする3000m級の南アルプスに、西は伊那山系に囲まれた標高750mの山あいにある温泉です。
大鹿村の面積のほとんどが山林で、わずか3%の平地に小さな集落があります。
現在、「鹿塩温泉」には今回ご紹介する「山塩館」と「塩湯荘」の2軒の旅館があります。
「鹿塩」という名前の由来は、建御名方命(たけみなかたのみことー諏訪大社の御祭神)が鹿狩りに訪れた際、塩辛いお湯を飲んで傷を癒す鹿を発見したのが始まりと云われています(諸説あります)。
「鹿塩」の「塩」は、川のほとりに塩辛い鉱泉が沸き、塩づくりをしていたことから名付けられました。
「山塩館」では昔からの製法で山の塩を作っており、ここでしか買えない貴重な塩もありますよ。
「鹿塩温泉」は地図で見るとこんな山の中に人が住んでいるのという場所にあります。
南アルプスの麓といってもピンと来ないかもしれませんが、2027年開業予定のリニア中央新幹線が走る予定です。
3000m級塩見岳と悪沢岳の間を通るということで、しばらくの間は大規模なトンネル工事が行われています。
岐阜県側の「松川インター」から向かう場合には、大型トラックの往来が多いので運転にはお気を付け下さい。
私は高遠の方からパワースポットで有名な「ゼロ磁場」(分杭峠)経由で宿に入りました。
ゼロ磁場経由の道は車の通りは少ないものの狭い道を30分くらい走ります。
ゼロ磁場こと分杭峠の入口
大鹿村のメインストリート国道152号線沿いに「鹿塩温泉」「塩の里」という看板が出ている所を曲がります。
細い道に入ってすぐ右手には「塩の里」という塩をテーマにした民族博物館のような施設があります。
「塩の里」から道なりに5分ほど進むと「山塩館」の看板が出ているので、橋を渡って小路を上がって行きます。
宿の前を流れる塩川。
源泉は「山塩館」の対岸の少し上流にあります。
「山塩館」の外観
3階建ての建物で、玄関があるのが本館、奥が旧館。駐車場左側にある渡り廊下の先に大浴場があります。
場所的に相当鄙びた宿なのかなと想像していましたが、意外と近代的な旅館でした。
木彫りの鷲と山塩館の看板
玄関入って正面にフロント。
丸に桔梗の大きな家紋が見えます。
鹿や熊の剥製があったり、古すぎず、モダンすぎず、雰囲気的には奥秩父にある「柴原温泉 かやの家」に似ているかなと思いました。
左側はロビー
右側はお土産コーナー
1階はお食事処、客室は2階、3階になっています。
エレベーターはありません。
館内見取り図。
見取図の2階部分の右側半分が本館でトイレ付の客室、左部分は旧館でトイレ共用です。
【2019年春にリニューアルされ、ベッドのある和洋室ができました!】
以前はトイレなしの旧館の客室を和モダンな和洋室にリニューアルしたそうです。
とてもおしゃれなお部屋ですよ♪
- 「季の彩 ほのあかり 雲母(きら)」18,360円~(2名利用時) ローベッドタイプ 特別室
- 「瑠璃(るり)」 16,200円~/人(2名利用時)和風ツイン バリアフリー トイレ洗面完備(エキストラベッド対応可)
- 「萌木(もえぎ)」16,200円~/人(2名利用時)洋風和室ツイン バリアフリー トイレ洗面完備
【今回利用したプラン】
今回利用したプランは、
「ひとりでのんびり お泊りプラン」 1泊2食付 旧館8畳間(トイレなし)税込14,040円でした。
旧館は2名利用で11,880円~
本館は2名利用で14,040円~
空いていれば一人でもトイレ付の本館に泊まれます。本館10畳間18,360円~
本館と旧館の2箇所に階段があります。
2階本館前の廊下。
途中から足元が鉄筋から木造に変わったかな?という繫ぎ目があり、旧館へと続きます。
【鹿塩温泉 山塩館 旧館8畳間 トイレなし】
こちらが旧館8畳間の客室。
トイレ・洗面所は共同。部屋にはテレビ、エアコン、金庫、冷蔵庫があります。
横から。
灰皿が置いてあるので、禁煙・喫煙の区別はないようです。
ただし、ロビーや共用部分は10:00~15:00まで全館禁煙と書いてありました。
⇒2019年4月1日から全館禁煙に
玄関外にも喫煙スペースがあります。
お茶セットとお茶請け
お菓子は山塩を使った羊羹でした。
浴衣ととあるセット
アメニティは歯ブラシだけです。
大浴場の入口にカミソリとフェイスタオルの自販機があったので(各200円)、男性にもカミソリはついていないそうです。
脱衣所に化粧水が数種類ありましたが、その他必要なものは要持参です。
フローリングの広縁は2畳半くらいのスペース
部屋はそれほど古くは感じませんが、冷蔵庫だけレトロですね。
中型の冷蔵庫の中には有料ドリンクが入っています。
館内にはドリンクの自動販売機があります。
⇒現在は客室内の冷蔵庫は空の状態で、廊下に有料ドリンクが入った大型冷蔵庫があり、自己申告制になったそうです(2019年10月の情報)。
ちなみに、近くにコンビニはありません。
広縁の脇には金庫
それと館内には無料のwifiも通っています。旧館の方はちょっと電波が途切れ気味でしたが。
窓からの眺め。
下に見える屋根はもう1軒の「塩湯荘」です。
4月上旬で雪もちらついていて、まだ新緑には早い季節でした。
でも、宿の前には大きな桜の木があってお花見ができます♪
本館の中央当たりの部屋ならば、真正面に見えると思いますよ。
写真を撮り忘れたようですが、掛布団はフカフカの羽根布団、敷き布団はマットレスではなく普通の布団でした。
つぎの朝は雪だったのでかなり寒かったですが、温泉に入るとポカポカになったのでエアコンは付けずに寝ました。
朝食後にお布団は片づけられていました。
共用トイレは廊下の向かいにあります。
新しい温熱洗浄式トイレで快適でした。
旧館には他にお客さんがいなかったので、共用といいつつ自分専用でした。
お部屋の紹介は以上です。
【鹿塩温泉 山塩館 ロビー&お土産コーナー】
「山塩館」で一番雰囲気が良かったのはフロント前のロビーでした。
畳ベンチの上にはカモシカの毛皮。顏までそのままです^^
ロビーの窓からは桜と梅の木が見えました。
実は、お風呂からもこの桜が見えるのです(^^♪
自動販売機はペットボトル120円~、ビール360円。
1杯200円のセルフコーヒーもあります。
こちらが鹿塩温泉名物の「山塩」です。
左は荒塩、中央は山塩館手作りで限定販売、右は細かい山塩です。
左右の2つの山塩は通りがかりにある「塩の里」でも販売していますが、中央の茶色い塩は「山塩館」でしか購入できませんので、興味のある方はお忘れなく!
味見もできますよ。
海水が化石化した岩塩とは一味違う、純度の高い塩という感じがします。海水のニガリが入っていないからということらしいですが。
夕食、朝食でも調味料として「山塩」が出てきます。
山塩クッキー
山塩アイスも買ってみました。
こちらは手作り果実酒。非売品?
大鹿村は歌舞伎が有名なのですが、それを題材にした「大鹿村騒動記」という映画が制作されました。
2011年公開ということで、原田芳雄さんの遺作になりました(中央は丹波哲郎さんではありません)。三國連太郎さんも2013年に亡くなりましたが、超豪華メンバーですね。
村の人も大勢エキストラで参加したそうです。
廊下に飾ってあった大鹿歌舞伎の写真。
国の無形文化財にも指定されています。
定期公演は、春 :5月3日正午 大磧神社にて(大河原)、 秋: 10月第3日曜日正午 市場神社にて(鹿塩)
【鹿塩温泉のついでに立ち寄りたいお花見スポット 大西公園】
訪問したのはちょうど桜の季節だったので、鹿塩温泉の近くにある「大西公園」というお花見スポットに行ってみました。
鹿塩温泉からは152号線を南へ道なりに7キロほど下ったところにあります。
公園内には3000本の桜が密集しているので、桜の木の下で一杯やるのも良いですが、階段を上がった高台から見える赤石岳をバックにした桜並木が圧巻なのでおススメです。
雲に隠れてしまいましたが、残雪の赤石岳が中央に見えます。
週末以外は人手も少なく、穴場ですよ。
見頃は例年4月上旬頃。
ちなみに、超有名なお花見スポット「高遠城址」も同じころが見頃です。
高遠城址はものすごーく混雑していて、臨時駐車場も遠くにあるので歩くのも大変なのですが、早朝ならば交通規制もなく、お城の頂上近くまで車で入れるので、朝がおススメだそうです。
鹿塩温泉からは北へ35キロ、1時間で行けます。
【鹿塩温泉 山塩館 お部屋の感想】
「山塩館」は、山の狭間に小さな集落があるだけで、秘湯らしい立地でした。
とはいえ、建物や客室は比較的新しく、清潔感もあり、今どきの旅館でした。
アメニティは最低限しかないので、事前に知らないとやや不便かもしれません。
接客も、こちらから尋ねると丁寧に教えてくれておおむね満足です。
気になったのは、食事処での接客が時間が来るといなくなってしまうのと、せっかく通路に飾り物があって見てみたいのにやはり時間になると電気が消えていて、ちょっと寂しい感じがしました。
きちっと管理している宿なのだろうという印象なのですが、のんびりしたい客にはゆるさがあるともっと居心地が良いと感じられるのだろうにと思いました。
食事は山のご馳走という感じで美味しかったです。量もかなりあります^^
温泉は海水のように塩辛いので特徴があって面白いですよ。かけ流しではないですが、源泉浴槽もあります。
秘湯の会のスタンプを集めている人や登山好きの人でないと、あまり縁のないエリアかもしれませんが、高遠城址の桜やゼロ磁場にも近いので、観光ついでにちょっと足を伸ばしてみるのもいいのではないかと思います。
部屋の広さ ★★★★ 4.0
設備 ★★★★ 4.0
アメニティ ★★★ 3.0
清潔感 ★★★★ 4.4
宿の雰囲気 ★★★ 3.8
接客サービス ★★★3.8
【鹿塩温泉 宿情報】
チェックイン/アウト 15:00~/~10:00
クレジットカード ×
携帯電話送受信〇 wifi〇
エレベーター× バリアフリー×
*ブログの内容は掲載時の情報です。
基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。
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秘湯っ子様
いつも参考にしています。
ヒロシです。10月22日に宿泊してきました。
まず、本文にありますカミソリですが、男一人で宿泊してもありませんでした。
宿泊予定の方は、持参したほうがよさそうです。
冷蔵庫は部屋にありますが、中身は入っていません。その代わり業務用の冷蔵庫がフロント前にあり、その中にジュースやビールが入っていて、取り出した飲み物は自分で伝票を書いてチェックアウトの時に出して精算する方法になったようです。
私が宿泊したときは山塩のうち粗塩は無く、細かい山塩と鉄分多い茶色の山塩の二種でした。
食事は季節によって変わります。秋はきのこでしょうか。
前菜の3種はもろこ、栗の渋皮煮、みょうがの甘酢漬け
小鉢はイクチ(ヒラタケの一種)とつっこんぼう(地元でのキノコ呼び名のようです)の大根おろし添え
天ぷらは、舞茸、ズッキーニ、リンゴ!(シナノスイート)、万願寺唐辛子、アスパラ、四角豆、オクラ
リンゴの天ぷらはちょっと驚きました!火を通しているので、甘みが増しています。
ゴマ豆腐、鯉のうま煮、鹿肉のカルパッチョ、岩魚の塩焼き、茶わん蒸し、シメジのお吸い物、青菜の漬物
は同じでした。
朝食もほぼ内容は同じですが、
菜の花のお浸し→葉唐辛子の煮物、お漬物→白菜とカボチャの漬物
ご飯は契約農家で作ってもらっている、はざ掛けのお米なので食べる価値あります。
別の宿泊客の方は余ったご飯で、おにぎりを作っていました。ラップも出してもらえるようです。
食事は肉料理よりも、野菜メインといったところでしょうか。
温泉は時間によって男女入れ替えで、チェックインの時は源泉槽が無し、朝は源泉槽有りとなっていました。
源泉は金気臭(鉄分)が強く、飲泉はきついです。冷たかったせいか、塩辛さはマイルドだったように感じました。
ヒロシ様
いつも宿泊の感想をありがとうございます!
読んでいたら夕食の味を思い出しました(笑)
部屋の設備も詳しいところまでチェックしていただいて、参考になります。
旧館の方は和モダンな洋間にリニューアルされたみたいですが、ご覧になりましたか?
二人からでないと泊まれないのですかね・・・。
秘湯っ子様
私が予約したときは、本館十畳の部屋のみ空いていたので、旧館のほうは見られませんでした。
リニューアルの情報を知っていたら、女将さんに聞いてみたかったですね。
ヒロシ様
お返事が遅くなりました。
一人だとリニューアルした旧館には泊まれないようですね。
ヒロシ様はいつも宿の情報を詳しく尋ねてきて下さるので、
改装をご存じだったら見せてもらえたかもしれませんね。