秋田県北秋田市にある湯の沢温泉「杣温泉旅館」の入浴レポートです。
最終更新日 | 2022/8/30 | 訪問日 | 2022/8・2019/8 |
【湯の沢温泉 杣温泉旅館】基本情報
ゆのさわおんせん そまおんせんりょかん
住所:〒018-4511 秋田県北秋田市森吉湯ノ岱川向湯ノ沢7
TEL:0186-76-2311
公式サイト・日本秘湯を守る会宿紹介ページ
⇒「杣温泉旅館」へのアクセス詳細&宿泊予約はこちらのページへ
【宿泊料金】
1泊2食付 11,150円~13,350円 お一人様○ 素泊まり× 湯治 自炊×
冬期暖房費別途550円/室
口コミ評価:Google 4.0点/5.0点
【こんな人におススメ】
◆山奥の一軒宿に泊まりたい
◆鄙びた宿が好き
◆マタギ料理を堪能したい
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【日帰り入浴】
営業時間:7:00~20:00
料金:大人400円 子供200円
定休日:不定休
【秋田県のど真ん中! 森吉山北麓 山奥にあるマタギ料理が味わえる一軒宿 杣温泉旅館】
「杣温泉旅館」(湯の沢温泉)は、北秋田市の森吉山北麓にある一軒宿です。
開湯は、江戸時代・享保2年(1717年)。
国境の検分に来た新田開発者、宮野四郎兵衛により発見されたと言われています。
地図では「湯の沢温泉」と表示されますが、杣温泉が元湯に当たり、湯の沢温泉「森吉山荘」にお湯を供給しています。
「杣温泉」は大正時代の館主の苗字だそうで、地名から小又温泉と呼ばれることもあるそうです。
※いつも「日本秘湯を守る会」の写真と感想を寄せてくださるヒロシさんから、2022年8月の宿泊レポートを投稿していただきました。
一番下までスクロールするとコメント欄にたくさん写真が掲載されていますので、ぜひ参考になさってみてください。
地図で見るとちょうど秋田県のへそに当たる場所にあります。
秋田市内からは北東へ90キロ、車で1時間45分くらい。
県道309号線(くまげらエコーライン)を東へ40キロ進むと八幡平市内へ、北へ50キロ進むと大館市内に出ます。
拡大地図で見ると本当に山の緑しか見えない場所。道の行き止まりにある一軒宿です。
森吉山の北麓、太平湖に近い場所にあります。
要所には「杣の湯」の看板が出ています。
「国民宿舎 森吉山荘」のある県道から小又川の橋を渡り3分ほど細い道を上がっていくと道の行き止まりに「杣温泉旅館」があります。
駐車場から見た「杣温泉旅館」の外観
地図の場所から想像する通りの鄙びた宿でした。
「菅江真澄の道」と書かれている看板は、江戸時代の旅行家菅江真澄が訪問した際に、ぬるい温泉だったと旅行記に記したそうです。
その後の温泉開発でぬる湯から熱い温泉に変わったのだとか。
宿の前の橋のところには2本の夫婦杉が祀られていました。
橋の前から見える外観
玄関前の生簀の中を覗いてみると
鯉が元気に泳いでいました。
杣温泉旅館のご主人は現役のマタギだそうですが、熊、鹿、猪の狩りに行くこともあれば、近くの川で岩魚、ヤマメ、鮎を釣ったり、鯉料理や山で採れた山菜料理が提供されるそうです。
日帰り温泉の受付は正面玄関の隣にあります。
昔の適応症が掲示されていましたが、「金属中毒・水銀中毒・鉛中毒」なんていう珍しい症状が書かれていました。
「杣温泉旅館」のお風呂は、
- 屋外 混浴露天風呂1
- 館内 男女別内湯各1
があります。
混浴露天風呂はバスタオル巻きOKです。
露天風呂は厳寒期に閉鎖されることもあるようなので、冬に出かける際には宿にお問い合わせください。
【杣温泉旅館 混浴露天風呂】
駐車場の向かいにある露天風呂
母屋から右に20mほど進むと脱衣所の建物があります。
左が女性用、右が男性用の入り口になっています。
脱衣所の中は棚と籠だけです。
露天風呂側からは暖簾が半分しかないので、見えないように奥で着替えます。
今回は持参した湯あみ着を着用して入りました。
脱衣所前から見た露天風呂
楕円形のお風呂で15人サイズくらい。
奥から。
タイルが緑色ですが、実際にはほぼ無色透明、もしかするとうっすら淡緑色をしているかもしれません。
湯船の中は42.5度で、気温30度近い真夏にはやや熱めの湯でした。
加水はしていないようなので、冬はかなりぬるくなりそうですね。
湯口は中央に一か所。
硫酸塩泉らしい石膏臭とほのかな硫黄の香りがします。
飲んでもたまご味の美味しいお湯でした。
源泉名「杣温泉」泉温53.6度 湧出量 -(-)
泉質:ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉(低張性弱アルカリ性高温泉?)pH8.5
親父入浴中
入浴中の目線(脱衣所側)
少し視線を上に向けると緑一色です。
駐車場側
奥の方
下には小川が流れていました。
山の中の一軒宿らしい、秘湯ムードあふれる露天風呂でした。
ただ、訪問したのは8月でアブの活動期真っ盛りだったので、結構大変でした^^
温泉に入っている間は周りを飛び回っているだけだったのですが、出た後に脱衣所までついてこられて密室で5か所ほど刺されてしまいました( ;∀;)
アブ叩きは置いてあったのか記憶にないですが、夏は何か武器を持って入った方が良いですね。
【杣温泉旅館 男女別大浴場】
続いて館内にある男女別の大浴場へ。
正面玄関
玄関をそのまま置くに通り過ぎ、いったん外に出ると大浴場の建物があります。
最初はわからず左の廊下の奥の方へ行ってしまいました^^
宴会場のような大広間しかなくて引き返し外へ。
大浴場の建物
入口
左が女湯、奥が男湯。
男湯の方は窓が大きく外の景色が良く見えます。
外からも見えるので、宿泊しても男女入替はないのではないかと思います。
女性用脱衣所
棚と洗面台、ドライヤーがありますが、カギ付きのロッカーはありません。
洗面台の1つの蛇口は飲泉用になっていました。
浴室入口
内部はタイル張り。
内湯は4~5人サイズの広さです。
壁にせり出している大きな岩の間からお湯が染み出ていました。
パイプの方からもちょろとろとお湯が出ています。
タイルの色が水色なので淡緑色のお湯に見えますが、ほぼ無色透明です。
湯船の中は42.5度で露天風呂とほぼ変わらず。
内湯の方は硫黄臭は控えめで石膏臭の方が勝っていました。
飲泉してもたまご味は薄かったです。
露天風呂の方が源泉に近いからなのでしょうか。
こちらは男湯。
洗い場も浴槽も一回り広いです。
6~8人サイズの広さ
ライオンの湯口からお湯が出ています。
男湯の方は窓が大きくとってあり、露天風呂の方の景色が見えて明るい雰囲気でした。
洗い場にはシャワー台、秘湯シャンプーくまざさ&リンスが置いてありました。
【杣温泉旅館の動画】
数字をクリックすると別ウィンドウが立ち上がり該当項目から再生できます。
0:05 地図~県道から駐車場まで
1:16 杣温泉旅館の外観
2:32 温泉案内
2:40 露天風呂
4:22 露天風呂入浴
5:35 玄関から内湯まで
6:15 内湯(女湯)
7:25 内湯(男湯)
7:54 杣温泉旅館 営業案内
【杣温泉旅館 温泉の感想】
まず到着してびっくりしたのが、思っていた以上に山に囲まれた立地だということ。
しかも、タイムスリップしたかのような鄙びた宿の雰囲気。
確かにこのロケーションだと、マタギでなければ食材を手に入れるのは難しそうな場所だなぁと。
客室は見ていませんが、ウォシュレットトイレはないみたいなので、秘湯慣れしている人向きですね。
場所が場所だけに、露天風呂の方は開放感も眺めも良く、秘湯情緒にどっぷりつかれます。
硫黄臭も勝っていてお湯のインパクトも露天の方がちょっと上でした。
内湯の方は落ち着いた雰囲気でした。
なかなかついでの用事で出かけられる場所でもないのですが、マタギ料理が評判が良いみたいなので、いつか泊ってみたいです。
泉質 ★★★★ 4.0
お風呂の雰囲気 ★★★★ 4.0(露天4.3 内湯 3.7)
清潔感 ★★★ 3.9
接客サービス ★★★★ 4.2
【杣温泉旅館 温泉情報】
◆お風呂
男女別大浴場 内湯各1 混浴露天風呂1
◆源泉 H30.10月の分析書
源泉名「杣温泉」泉温53.6度 湧出量 -(-)
泉質:ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉(低張性弱アルカリ性高温泉?)pH8.5
蒸発残留物-mg/kg 溶存物質(ガス成分を除く)1,292mg/kg 成分総計1,292mg/kg
メタケイ酸86.9mg,遊離二酸化炭素ガス-mg/kg
硫化水素イオン0.5mg,チオ硫酸イオン0.1mg,硫化水素ガス0.1mg未満/kg
態様:源泉かけ流し、加水・加温なし、塩素消毒なし
*ブログの内容は掲載時の情報です。
基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。
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秘湯っ子様
連泊で杣温泉に行ってきました。
部屋の様子と、食事をメインに写真アップします。
部屋は6畳一間。何気に、WiFiが飛んでいます。
階段横に洗面所があり、水は湧き水を引いているようでした。冷蔵庫は自由に使えます。
お風呂に向かう階段と反対に、トイレ。
トイレは汲み取り式だと思いますが、洋式の便座でした。ウォシュレットはもちろんありません。
口コミを見ると、上下水道が来ていないようで、秘湯の宿にかなり慣れた人向けです。
夕飯は、熊鍋(左上)を追加しました。
こごみ、鯉の甘露煮、トンビ茸の炒め、ミズ、なめこ、ブナハリタケとさわもだし、ぜんまいとタケノコ、漬物、鯉の刺身
夕食の広間の真ん中にご飯と鯉こく(味噌汁)が置いてありセルフサービスです。あと、ジュンサイのお吸い物が出てきます。
お酒は、日本酒の杣温泉と燗酒、ビール。アルコールのメニューはなし。
朝食は、オーソドックスなメニュー。
鮭の切り身の隣にあるのは、ミズの実。秋になると実をつけ、塩漬けにしたもの。あとはワラビの味噌がけ。
夕飯の鯉こく(味噌汁)は絶品でした。
ほかの宿泊者の方が、お代わりをしないのが不思議なくらい。
熊の肉も独特の匂いがしますが、繊維がプチプチと噛み切れ、脂っこくない。
鯉料理が名物とは知らず宿泊しましたが、思いがけない逸品に出会えました。
朝食は、オーソドックスなメニュー。
鮭の切り身の隣にあるのは、ミズの実。秋になると実をつけ、塩漬けにしたもの。
あと、ワラビの味噌がけが郷土料理でしょうか。
夕飯の鯉こく(味噌汁)は絶品でした。
ほかの宿泊者の方が、お代わりをしないのが不思議なくらい。
熊の肉も独特の匂いがしますが、繊維がプチプチと噛み切れ、脂っこくない。
鯉料理が名物とは知らず宿泊しましたが、思いがけない逸品に出会えました。
ヒロシ 様
またまた写真とコメントをありがとうございます!
ずいぶん遠くに行かれましたね!!
それも、連泊とはすごい^^
杣温泉は秋田竿灯祭りのときに日帰りで立ち寄っただけですが、
ついでに寄るようなところでもない山道の突き当りだったと記憶しています。
玄関とお風呂場しか見ていませんが、
想像していた通りの古い建物ですね^^
とはいえ、Wi-Fiに共同の冷蔵庫があれば不便はしませんね。
料理は夏でも熊鍋が出るのですね。
鯉料理がメインとは知りませんでした。
今見返したら、玄関前のいけすに大量の鯉がいました。
お客さんの予約が入ってから隣の川でイワナを釣るとか冗談で言っていたような気がしたので。。。
(今、公式サイトを見たら本来はアユの季節だけれど、全く入る予定がなく提供できないと書いてありました)
鯉こくお替り自由は好きな人にはたまりませんね。
鶴の湯の山の芋鍋みたいな。
熊鍋は本当にその時によって味が変わりますね。
血抜きの仕方なのか、熊が食べていたものによるのかは分かりませんが。
食べやすかったのでしたら何よりです。
それにしても、お吸い物のジュンサイがとんでもなく大きいような気がします!?
都会に住んでいる人からしたら、めったに食べられない料理が並んでいて、
さすが秘湯という感じですね。
上水道も通っていなかったとは、山小屋並の環境です。