岩手県一関市の栗駒山麓にある「須川高原温泉」の入浴レポートです。
【須川温泉 須川高原温泉】 温泉情報
すかわおんせん すかわこうげんおんせん
◆お風呂
お風呂:男女別大浴場各1 露天風呂小各1 サウナ各1 自炊棟「霊泉の湯」各1
外湯:「大日湯」大露天風呂男女各1、おいらん風呂(蒸し風呂―宿から徒歩5分)
利用時間:大日湯は5:00~21:00 それ以外は24時間(清掃時を除く)
須川高原温泉の口コミ評価:Google 4.2点/5.0点
【須川高原温泉の特徴】
◆淡いブルーの酸性泉にごり湯
◆毎分6000Lの豪快なかけ流し
◆登山道沿いに蒸し風呂もある
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【日帰り入浴】
2020/6/1から営業を開始しました。
期間限定営業 (5月初旬 ~ 11月初旬)
外湯:「露天風呂大日湯」6:00~21:00
大人700円 子供350円 (「栗駒山荘」宿泊者は無料)
内湯:「大浴場千人風呂」9:00~16:00
大人700円 子供350円
◆大広間休憩
利用時間:8:30~15:00
料金大人1,200円 子供600円(入浴料込)
◆中広間休憩
利用時間:8:30~15:00
料金:大人1,400円 子供700円(入浴料込)
◆個室休憩
利用時間:11:00~14:00
料金:1名2,300円(入浴料込)、2名以上大人1,800円 子供900円
食事処:午前11:00~13:30(LO13:00)
定休日:水曜日(R2年度)
須川温泉「須川高原温泉」宿泊レポ その3 お風呂編
ずっと憧れていた青みがかった乳白色の強酸性泉。
「須川高原温泉」その3はお風呂編です。
宿泊したのは、2013年9月末(自炊部)と2016年5月中旬(旅館部)です。
雪解け水の多い季節はお湯が透明で、それを過ぎると見事な乳白色になるようです。
季節によるお湯の違いもご覧ください。
須川高原温泉のお風呂は
- 男女別の大浴場「千人の湯」+小さな露天風呂
- 自炊棟にある「霊泉の湯」と呼ばれる中浴場(内湯)
- 屋外にある男女別の大露天風呂「大日湯」
- 「大日湯」の隣にかる貸切内湯2つ(他が清掃時だけ利用可)
- 栗駒山登山道を5分くらい歩いたところに蒸し風呂(オンドル)もあります。
【須川高原温泉 露天風呂 大日湯】
最初に入ったのは、須川高原温泉の名物ともいえる、外湯の男女別露天風呂「大日湯」です。
フロントのある建物から右へ20mほどのところにあります。
「大日湯」は宿泊客でも、5:00~21:00までしか入れません。
靴を脱いで上がると、奥が女湯、手前が男湯です。
男女入替えはありません。
日帰りの場合には自販機で入浴券を購入します。
ロッカーもありましたが、すべて100円(有料)でした。
10畳ほどの脱衣所とトイレ。洗面台にはドライヤーも置いてあります。
2013年訪問の時にはありませんでしたが、撮影マナーの張り紙がありました。
宿泊中はほとんど貸切状態で問題なかったですが、
一律禁止でないのはありがたいです。
ドアを開けると・・・
一面青いです!
浴槽の内側が水色に塗ってあるだけとも思ったのですが、やっぱり青いです!
木塀の向こうは男湯です。
これが昔は、混浴としてつながっていたと考えると、広すぎですね。
男女別になった現在でも、30~50人くらいは入れそうです。
絵具でも混ぜたのか?という色です。
透明度は30センチくらい。
クリーム色の細かい湯花が舞っています。
浴感もクリーミーですが、
酸性泉なのでお湯を舐めるとレモン汁のように酸っぱい味がします。
お湯は42.5度くらいでした。
ところが、2016年5月に再訪すると・・・。
ほぼ無色透明でした!
浴槽の底はコンクリートの上に水色のウレタンのような素材が張り付けてあり、
所々剥げてコンクリートがむき出しになっているのが分かります。
硫黄泉のお湯は時間が経つと白濁してくるので、透明なうちは新鮮なのかな?と思いきや、
5月くらいまでは雪解け水が多く混じるということで、
時間が経っても白濁しないそうです。
他のお風呂も全て透明なお湯でした(引き湯している栗駒山荘もそうでした)。
酸性の酸っぱさも少し薄くなっているように感じました。
初めて訪問した時の「ガツン」というのも感じなかったのですが、
やっぱり歩いた後の疲れた足にはしみたので、
濃厚なことに変りないようです。
前方左奥に湯口があります。左は2013年、右は2016年のもの。
投入量が半端ではありません。3秒でバケツがいっぱいになりそうな量です!
ただ、お湯が白濁している季節の方が、湯口にこびりついている硫黄成分も多かったです。
宿の前を流れる温泉川も、2013年の時には川底の石が黄色かったのに、
2016年の時には藻が生えているだけで硫黄で染まってはいませんでした。
女湯の正面には奇岩の「大日岩」。
2008年大震災の衝撃で、左部分が少し欠けてしまったそうです。
客室から見ると大迫力なのです。
栗駒山は活火山なので、周辺は溶岩流でできたガレ場のようになっています。
露天風呂からの眺望では隣の栗駒山荘が有名ですが、あちら火口原を見下ろす風景、
こちらは野趣あふれる景色で、ジャンルは違えど見ていて飽きない眺めです。
お風呂の外を見ると、ゴーゴーと豪快にお湯が流されています。
この豪快さが須川高原温泉の魅力です。
お風呂の入り口の右側が洗い場です。
シャワーはなく、水道のみ。温めのお湯が出ました。
リンスインシャンプーとボディーシャンプーが置いてあります。
酸性泉のお湯は石鹸が泡立たずに溶けてしまい、手に油分だけが残って役に立ちませんw
ボディーソープならOKでした。
夜の大日湯と朝6時頃の大日湯。
ライトアップされた夜の「大日岩」。
須川高原温泉というと、日本で5番目くらいの強酸性泉なので、
悪い所や粘膜という粘膜がしみるのかなぁとちょっとドキドキしていました。
玉川温泉でえらい目にあったという人の話も聞いたので。
2013年の話ですが、栗駒山で迷って歩き疲れ、かなりの筋肉痛だったのですが、
お湯に入ってみると、しみたのは足と手の指と爪の間でした。
1時間くらい入っていましたが、ずっと爪の間の肉がしみていました。
足は靴もあわず、歩き疲れたので分かるのですが、何で手も?
でも、2日目からはどこも何ともありませんでした。
肌が弱いとガサガサになると言われていますが、旅行中は何ともなく、
家に帰って来て5日ほど経ってから、顔や足の裏の皮がボロボロ剥け始めました。
3泊4日で11軒のお風呂に入ったので、須川温泉だけのせいかは分かりませんが、
こんなことは初めてだったので驚きました。
強酸性泉は殺菌効果があるのでアトピーに良いとよく言われますが、
アトピー持ちの兄弟は、草津でガッサガサになって悪化したと言い、
無色透明のアルカリ泉や塩化物泉の方が合っていると言っていました。
症状も人それぞれのようなので、実際に試してみないと分かりませんね。
須川高原温泉は大きな公共の湯治場兼ホテルのような宿だったので、
人と話すこともあまりないのかなぁと思っていましたが、
この大日湯ではお客さん同士で話すことも多く、
色んな情報を教えてもらえました。
湯治で東北の色んな宿を廻っている人もいれば、
遠方から夫婦で来て、青森から南下しながら秘湯の旅をしていたり。
福島でもそうでしたが、東北の人はいい人が多いですね(^_^)
では、次のお風呂へ。
【館内 男女別大浴場 千人の湯】
館内にある大浴場「千人の湯」は、ロビーを右→左に曲がった奥にあります。
8:00~9:00の清掃時間を除いて24時間利用可能です。
男女入替えはありません。
日帰りの場合には、内湯と露天風呂の「大日湯」の利用は別料金になります。
こちらの大浴場ももともとは混浴だったのを仕切りを付けて男女別にしたそうなので、
以前を知る人にとってはちょっと寂しいとのことでした。
それでも、20人は軽く入れる大きさです。
浴槽に合わせて、床も壁も木なのがいいですね。
東北の白濁した硫黄泉はやっぱり木造りのお風呂に限ります。
こちらは2016年のもの。
ややグリーンがかってみえますが、お湯はほぼ無色透明で白濁していませんでした。
44度くらいあり、かなり熱かったです。
夕食が終わった後に入浴すると、従業員タイムだったようです(^_^)
板の間を見ると以前とは継ぎ目が変っているので、リフォームされたみたいです。
ドアの外には6人サイズの露天風呂があります。
写真は2016年のものですが、他のお風呂に比べるとやや白濁していました。
こちらは40度とぬるくて入りやすかったです。
すだれ屋根があるので、眺望はありません。
内湯のドライサウナ 9:00~19:00まで稼働。
リンスインシャンプーとボディーシャンプーは大日湯と同じです。
脱衣所と洗面台。ドライヤーもありました。
2013年訪問時は紅葉のシーズンのはずですが、まだ山麓は1週間早めなので一般客は少な目でした。
湯治客の多くが被災地から来ている人のようですが、稲刈りシーズンで家に戻っている人も多いとか。
この大浴場では人と会うことがありませんでした。
続いて自炊棟のお風呂です。
【中浴場 霊泉の湯】
中浴場「霊泉の湯」はロビー前の階段を上がり、自炊棟にあります。
清掃時間を除き24時間利用可能です。
男女の入替はありません。
入口ののれんと脱衣所。
10~12人サイズの内湯が一つ。
中浴場とはいえ、20人くらいは入れそうな大きさです。
浴槽のサイズに比べ、お湯の投入量は多目。
まだ白濁する前の新鮮なお湯だというのが分かります。
ここが須川高原温泉の真骨頂!という方も多いそうです。
温度は45度超。まともに入っていられない熱さです。
登山で筋肉痛になったので、足にかけ湯をしてみましたが、
一瞬にして楽になるのを感じます。
熱さで麻痺しているとかいうわけではないですよ^^
もう少し温ければ、ずっと浸かっていたいパワーのあるお風呂でした。
2016年に訪問した時には奥の湯口が岩から木製に変わっていました。
お湯の投入量も控えめになっていましたが、やっぱり45度以上ありました。
お風呂場の屋根裏。
木造だと何となくいつも気になって撮影してしまいます。
【館外 貸切内湯 朝霧・夕霧】
主に従業員用に使われているのですが、館外に貸切内湯が2つあります。
前回は気付かなかったのですが、部屋にあった案内で初めて知りました。
利用時間は9:00~21:00までの間で、他のお風呂が清掃中の時だけの臨時用にということでした。
おそらく宿泊者専用だと思いますが、フロントでの予約制になります。
今回は入浴しませんでしたが、翌朝案内してもらいました。
場所は、「大日湯」の右隣の建物内です。
こちらの建物は従業員の宿舎になっています。
お風呂の名前は「朝霧」と「夕霧」。右は脱衣所。
朝霧のお風呂。
露天風呂と同じくコンクリートに水色の着色をした浴槽で、2~3人サイズの大きさです。
朝霧の方はぬるめで40度ちょっとでした。
夕霧のお風呂も全く同じサイズ。こちらはやや熱めで42度弱くらいでした。
洗い場と脱衣所。
【登山道にある蒸し風呂(おいらん風呂)】
登山道には、「おいらん風呂」(蒸し風呂)もあります。
温泉神社のある登山口から登山道沿いに徒歩5分くらいの所にあります。
振り返るとこんな景色。しばらくは石段の舗装された山道が続きます。
5分ほど歩くと、木造の掘っ立て小屋がありました。
中を覗いてみると、畳一畳分のスペースに人工芝が敷かれていて、
レンガのブロックが枕代わりになっていました。
3人分のスペースがあります。
部屋はちょっと暖かくて蒸し蒸ししている程度でした。
お爺さんが1人寝転がっていました。
登山の途中でしたので入りませんでしたが、湯治客はここがお気に入りの人が多いそうです。
昼間明るいうちでないと、ちょっと怖いですね。
熊さんもたくさんいるようなので。
【温泉川と足湯】
登山口から宿の建物に沿って流れる温泉川を利用した足湯もあります。
ほとんどのお湯が使われないまま垂れ流し状態。
岩場の間からゴーゴーと流れ出る源泉はダイナミック!
【須川高原温泉の軽食&ランチ】
外湯の大日湯の横には軽飲食コーナーがあります。
肉まんやおにぎり、あげもち、フランクフルトなどを売っています。
登山のお昼用に購入したおにぎり。
フロントのある1階奥には食事処もあります。
営業時間は11:30~14:00。
3日間滞在しても開いている時間帯に宿にいなかったですが、
休日はかなりの混雑のようです。
メニューはきのこラーメン、カレー、丼物、
おにぎり、枝豆、生ビール、ソフトクリームなど。
【須川高原温泉 温泉の評価】
乳白色のにごり湯で、硫黄の香りのするお湯は、
東北に来たなぁと実感できる温泉です。
ダイナミックな景色が楽しめる「大日湯」、
東北の温泉らしい風情の「千人風呂」にあつ湯の「中浴場」、
サウナや貸切風呂もあり、多彩なお風呂が楽しめます。
何より、自然ままの素朴なダイナミックさが私にとっては居心地が良かったです。
チェックイン後は、お隣、秋田県側の「栗駒山荘」の展望風呂に入りましたが、
(→栗駒山荘日帰り入浴)
2泊してみて、やっぱり次も須川高原温泉に泊まるだろうなぁと思い、
3年後も須川高原温泉に泊まったのでした(^_^)
泉質★★★★4.7
お風呂の雰囲気★★★★4.5
清潔感★★★★4.2
【須川高原温泉 源泉情報】
◆源泉 H17.8月の分析書
自家源泉 自然湧出
「須川温泉 霊泉の湯」泉温50.5度 湯量1900L/分 6000L/分(須川温泉全体)
泉質:強酸性含硫化泉(低張性酸性高温泉)pH2.2
*療養泉の泉質名:酸性・含硫黄・鉄(Ⅱ,Ⅳ)-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉(硫化水素型)
蒸発残留物2,161mg/kg 溶存物質(ガス性除く)2,478mg/kg 成分総計3.140mg/kg
態様:源泉掛け流し、加水加温なし、塩素消毒なし
効能:胃腸病、慢性婦人病、呼吸器病、慢性消化器病、慢性皮膚炎、高血圧症、神経痛、筋肉痛、関節炎、くじき、痔疾、病後回復期、疲労回復気、健康増進、きりきず、やけど、糖尿病、月経障害、虚弱児童、運動麻痺、関節のこわばり
須川高原温泉 2016年旅館部 その1 お部屋編 その2お食事編
須川高原温泉 2013年自炊部 その1 お部屋編 その2お食事編
*ブログの内容は掲載時の情報です。
基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。
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