【長野】湯俣温泉 晴嵐荘 宿泊 ★★★★

長野県大町市にある「湯俣温泉 晴嵐荘」の宿泊レポートです。

最終更新日  2021/7/15 訪問日  2017/9月中旬

【湯俣温泉 晴嵐荘】基本情報

ゆまたおんせん せいらんそう

現地住所:〒398-0001 長野県大町市平高瀬入国有林2118
冬期連絡先:〒398-0002 長野県大町市平大町九日町2450
TEL:0261-22-0165 FAX:026-295-5868
公式サイト

期間限定営業:7月1日~10月第3週

*宿の前のつり橋が崩壊しているため川を渡河する必要があります(2021/7)

【宿泊料金】

1泊2食付 相部屋9,500円 お一人様〇 素泊まり〇 湯治× 自炊〇
1泊夕食付8,500円 1泊朝食付7,500円 素泊まり6,500円 テント泊700円/人
個室3畳 +3,000円、個室6畳+6,000円/室

口コミ総合評価:Google 4.1点/5.0点

【こんな人におススメ】

◆温泉付の山小屋に泊まりたい
◆硫黄泉のにごり湯が好き
◆竹村新道経由で湯俣岳~野口五郎岳~水晶岳の前後泊に


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→「湯俣温泉 野湯と噴湯丘」の入浴レポはこちらへ

→「七倉温泉 七倉山荘」日帰り入浴&食事レポはこちらへ

 

【日帰り入浴】

営業時間:不定(9:00~14:00くらいまで清掃中の場合あり)
料金:内湯500円(露天風呂無料?)

アクセス

「七倉山荘」から「高瀬ダム」まで特定タクシーで15分(2,200円/1台)。
「高瀬ダム」から徒歩約2時間30分~3時間。

⇒「湯俣温泉」までの詳しいアクセスはこちらへ

地図

【 湯俣温泉 晴嵐荘 宿泊レポ】

「湯俣温泉 晴嵐荘」は、高瀬ダムの上流、湯俣川と水俣川の合流付近、標高1,534mにある山小屋です。

交通手段があるのは「高瀬ダム」まで、そこから「晴嵐荘」までは約10キロの距離を歩いて行かなければなりません。

でも、歩いたご褒美に極上の景色と掛け流しのにごり湯が舞っています♪

⇒「湯俣温泉」までの道のりはこちら

 

ついでに、「晴嵐荘」から20分ほど上流に向かえば、川沿いに野湯スポットと国の天然記念物に指定されている「噴湯丘」もあります。

手つかずの大自然と温泉を満喫するのにこれほど好条件の場所があるでしょうか?というくらい私的にはおススメのスポットです。

距離は長いですが道中はほぼ平坦な道のりなので、天気さえ良ければ、3時間ほど歩く体力さえあれば、子連れファミリーでもたどり着ける秘湯です。

 

「晴嵐荘」から先は、「野口五郎岳」(標高2,924m)まで片道6時間30分、「水晶岳」(標高2,986m)まで片道7時間50分と超上級者向きコースがありますが、宿泊する人は上級者だけでなく単なる温泉好き、トレッキング好き、山小屋好きと様々です。

そんな私も、ここならば一人で出掛けて行っても生きて帰って来られるだろうと、温泉目当てで訪問しました。

でも、山小屋としてはご飯も美味しいし、サービスも良いと聞いていたので宿泊も楽しみでした。

 

【目次】

でお送りします。

 

【湯俣温泉 晴嵐荘 館内&部屋情報】

「高瀬ダム」から未舗装の車道半分、残り平坦な山道を歩いて来たら、赤い吊り橋を渡った対岸に「晴嵐荘」があります。

下は激流ですが、しっかりとした吊橋です。渡るときは1人ずつ。

吊り橋を渡り終えると「クマくんでます!」の看板。

山小屋の前は砂地のテントサイト。右手前にあるベージュの樽のようなものは水場。奥の建物が山小屋です。

テントサイトでは焚火はできません。

恋人同士専用なんて立札も。

「晴嵐荘」入口前にはベンチ。

ここまでトレッキングできてお弁当を広げて食べて帰るだけという人もいました。

山小屋の前は竹村新道の登山道になっています。

「晴嵐荘」入口。

白壁と渋炭塗りで外壁はリフォームしてまだ間もない感じです。

室内は禁煙でしたが、玄関前には灰皿が置いてありました。

玄関入ると受付の隣にすぐ食堂。

食堂の奥に客室、さらに奥に共同洗面所、トイレ、浴室と続きます。

部屋は2階にもあります。

今回宿泊した部屋。3畳間の個室で1泊2食付9,500円+個室料3,000円。

個室は3畳間と6畳間があり、1畳あたりプラス1,000円です。

 

部屋の中はだいぶ古いです。

お布団はせんべい布団。

部屋のドアは内側からカンヌキがかかるタイプ。

お客さんが少なかったので夜は静かで音も気になりませんでした。

 

部屋にはコンセントもなく裸電球が一つだけ。

消灯は21:00ですが、廊下とトイレ、浴室脱衣所の電気は点いたままでした。

2階にあった6畳間の個室。

2階客室廊下

相部屋(大部屋)その1

相部屋その2

こちらはベッドのようになっています。1人当たり1畳ほどのスペース。

カーテンはついていますが、隣との仕切りはなし。

ただ、今回はシーズンオフで宿泊者も少なかったので、相部屋も1人利用だったようです。

1階奥にある洗面所。

パイプで引いた沢水が出しっぱなしになっています。飲用可能ですが、お湯は出ません。

コップと石鹸が置いてありました。

奥にある男女別のトイレ。

男性用の小と男女別の個室が3つずつ。

非水洗の和式だけだったので少し臭いましたが、トイレ自体は綺麗でした。

個室の中にトイレットペーパーはなく、入口に昔ながらのちり紙が置いてありした。

食堂の横には携帯充電用のコンセントもあります。1回100円。

 

山小屋なのでタオル、アメニティは要持参です。

食堂には折り畳み式の卓球台と登山関連の雑誌や本がありましたが、娯楽はほとんどなく、雨で登山できない時は酒盛りで過ごすというスタイルの山小屋だと思います^^

 

【湯俣温泉 晴嵐荘 食事情報】

夕食は17:30~ 1階の食堂で。

お客さんが少なかったので、1つのテーブルにまとめて相席になりました。

厨房前にはお酒の瓶がズラッと並んでいます。

山崎、白州等のウィスキー、ジン、カクテル用のリキュールは一通りそろっていました。

お酒は1杯600円、ソーダ割りは+100円。

がぶ飲みワインコップ1杯300円。

樽は「大信州 秋の吟醸」1合600円、隣はウィスキー?

日本酒は升ですね~

夜は2本目の一升瓶が残りわずかになるほど、主にスタッフが飲んでいました^^

酒の名言

”一月は正月で酒が飲めるぞ~”(全日本酒飲み音頭)をイギリス式に言うとカッコいい。

今宵のメニュー

1泊目はほぼ同じメニューのようです。

こちら1人前の夕食。

ご飯はジャーからセルフで、おかわり自由です。

さぬきうどんはすだち醤油でも、鍋の残り汁でも。

こちらがメインの鍋物「西京みそとごま仕立てのお上品仕立て」ってネーミングが良い♪

厚切りの3枚肉とマロニー、ネギ、春菊、しめじ、白菜、人参、ごぼうと具だくさんです。

鍋の入れ物が横川名物の峠の釜めし おぎのやのものだと気付く・・・。

器から溢れんばかりの具なので、少し汁を器に移してから煮立たせます。

熱めのバラ肉と汁だくさんで、見た目よりも量がありました。

お肉も美味しいし、はるばる運ばれてきた野菜たちもシャキシャキでした。

出汁の味付も絶妙です。

コチュジャンのような辛子みそを入れると味に変化が出て美味しいと言われ試してみました。

〆のうどんでは足りず、ご飯を2杯おかわりして満腹になりました。

デザートはベルギー産のレモンシャーベット。

レストランで食べるみたいに美味しいです。

夕食後はそのままおしゃべりしていたら、お客さん差し入れの梨とドライ納豆、お菓子をサービスしてもらいました。

お酒をおかわりしたら御代なしで太っ腹。

その後も、ラックに入っていたお酒を次々に試飲させてもらい、「大信州」もいただいてしまいました。

「大信州」はウマすぎです!

正味4時間くらいは飲んでしゃべって、こういう山小屋は初めてだったので新鮮です。

 

朝食は6:00~と7:00~から選べました。

朝は白米のごはんがおかわり自由でした。

メインはスクランブルエッグ、焼き鮭、鶏ハム、キャベツとプチトマト。

お味噌汁は赤だしのすいとんにプチトマトが入っていました。

食後のコーヒーはセルフで1杯300円。

当然ながら、館内に自販機はありません。

ペットボトル飲料300円、缶ビール600円でした。

沢水が美味しかったので、水だけでも十分でした^^

 

【湯俣温泉 晴嵐荘 内湯】

そして、はるばる歩いてきたご褒美の温泉です♪

「晴嵐荘」のお風呂は、

  • 館内 男女別大浴場 内湯各1
  • 館外 混浴露天風呂1

があります。

館内のお風呂は24時間利用可能です。

1階奥のトイレの向かいに男女別の入口があります。お風呂の入替はなし。

2畳ほどの脱衣所には棚とかごのみ。もちろん、ドライヤーはありません。持参しても電源がないので使えないでしょう。

浴室には脱衣所に裸電球が付いているので、浴室は夜中でも薄明るかったです。

女性用の内湯。

6畳ほどの広さの浴室に2~4人サイズの楕円の浴槽が一つ。

青みがかった綺麗なにごり湯です。

 

内湯の掲示(H8年の分析書) 源泉名「湯俣温泉」泉温55.3度 湧出量 -(掘削による自噴)
泉質:単純硫黄温泉(硫化水素型)(中性低張性高温泉)pH6.3

湯口は45度強、湯船は42度と絶妙な温度。

加水なしのかけ流しです。

濃すぎず薄すぎず、何度でも入りたくなる良いお湯でした。

洗い場には石鹸だけ置いてありました。

カランはないですが、掃除用の水のホースはあります。

 

でも、沢水なので冷たいので洗髪は無理ですね。

湯舟のお湯で洗ってもいいですが、2~3日硫黄臭さが抜けないと思います^^

帰りは七倉山荘の日帰り温泉に寄って帰ればシャンプーも置いてあります。

 

【湯俣温泉 晴嵐荘 露天風呂】

公式サイトでは露天風呂がないと書かれており、2016年の大雨の後に川の流れが変わって水没してしまったそうですが、現在は別の場所に引き湯されて復活しました。

露天風呂の方は自己責任でどうぞというスタンスです。

着替える場所もなく、テント場前で登山道沿いでもあるので、日中は水着かタオル巻で入った方が良いですね。

山小屋から下流側に20mほど歩いたところに露天風呂があります。

吊り橋のあたりから黒いホースが引いてあったので、源泉は対岸にあるのかかな?それとも沢水のホースなのか。

ホースの周りは直径3mほどの湯舟になっていますが、源泉が50度くらいあるので熱くて入れません。

ひょうたん型のように下流側にも湯舟が広がっていて、15人くらいは入れる広さ。

下流側は41度くらいで適温になっていました。

昼間の気温が18度前後でこの温度なので、山小屋が閉まる頃(10月下旬)にはぬるくて入れないかもしれません。

 

露天風呂といっても手入れしていないので普段は苔だらけ、ほぼ野湯状態です。

素足で入るにはちょっと躊躇してしまいそう。

でもこの日はお客さんがボランティアで掃除してくれたので、かなり入りやすくなっていました。

湯浴み着を着て野湯用に持参したマリンブーツを履いて入浴。

青味がかったにごり湯で透明度は30センチくらい。

内湯に比べると湯もみされたような柔らかいお湯になっていました。

 

玄関にあった分析書(平成22年)「湯㑨温泉 晴嵐荘B」泉温50.2度 湧出量 -(未測定・掘削による自噴)
泉質:単純硫黄温泉(硫化水素型)(中性低張性高温泉)pH6.4

歩くと底の方からプカプカと苔の塊が浮いて来るのはご愛嬌。

湯舟から見た下流側の景色。

山小屋の目の前の露天風呂で野湯のような開放感を味わえます。

夜は天の川まで見えて星がとても綺麗でした。

アップにすると烏帽子岳方面?は雲海。

更に下流は35度くらい。こちらは苔だらけで入浴不能でした。

上流にある「噴湯丘」近くの野湯に行きましたが、先人が掘った湯舟も浅瀬の尻焼温泉で温度調整が難しいため、この露天風呂の方が入りやすかったです。

せっかくここまで来たならば露天風呂にも入らないともったいないので、女性は水着か湯浴み着を持って行った方がいいですね。

 

【湯俣温泉 晴嵐荘 宿泊の感想】

湯俣温泉の周辺は北アルプスの裾野らしい風光明媚な景色が広がっていました。

ロケーションは究極の秘湯ですが、山小屋の中ではアクセスしやすく、泉質と労力を天秤にかけるとコスパの良い秘湯だと思います。

 

スタッフも若い人ばかりで気さくな雰囲気です。

忙しい日でなければ色々お話が聞けたり、サービスしてもらえたり。

ご飯も美味しいですし、内湯も露天風呂も入り放題なのがうれしい。

 

さらに歩けば野湯も楽しめる。

普段とは一味違った温泉を楽しみたくなったら、湯俣温泉、おすすめですよ♪

 

*この年(2017年)で管理人さんは引退して別の方が就任する予定だとおっしゃっていました。

お疲れさまでした。

 

部屋の広さ ★★(個室3畳間)

設備 ★★ 2.0

アメニティ ★ 1.0

清潔感 ★★★★4.2

宿の雰囲気 ★★★★4.0

接客サービス ★★★★4.6

 

夕食 ★★★★4.5

朝食 ★★★★4.3

 

泉質 ★★★★4.2

お風呂の雰囲気 ★★★3.8(露天風呂4.6)

 

 

「湯俣温泉 晴嵐荘」の予約はお電話又はファックスで。

掲載の電話番号は留守番電話になってる場合は、メッセージを残すと後から電話がかかってきます。

TEL:0261-22-0165(大町市内 事務所)
FAX:026-295-5868

 

大町温泉郷の宿 ここから予約できます

 

→お問合せの前に*ネットでの宿泊予約が初めての方へ

 

【湯俣温泉 晴嵐荘 温泉情報】

◆お風呂

男女別内湯各1 混浴露天風呂1

◆源泉(露天風呂の掲示) H22.7月の分析書

自家源泉「湯股温泉 晴嵐荘B」泉温50.2度 湧出量 -(未測定・掘削による自噴)
泉質:単純硫黄温泉(硫化水素型)(中性低張性高温泉)pH6.4
蒸発残留物 666mg/kg 溶存物質(ガス成分を除く)715.9mg/kg 成分総計804.5mg/kg
メタケイ酸111.9mg,遊離二酸化炭素78.7mg 硫化水素イオン2.2mg,チオ硫酸イオン0.3mg,遊離硫化水素9.9mg/kg
態様:源泉かけ流し、加水・加温なし、塩素消毒なし

◆源泉(内湯の掲示) H8.8月の分析書

自家源泉「湯俣温泉」泉温55.3度 湧出量 -(掘削による自噴)
泉質:単純硫黄温泉(硫化水素型)(中性低張性高温泉)pH6.3
蒸発残留物 875mg/kg 溶存物質(ガス成分を除く)986.3mg/kg 成分総計1,121mg/kg
メタケイ酸133.5mg,遊離二酸化炭素122.5mg 硫化水素イオン2.2mg,遊離硫化水素12.6mg/kg
態様:源泉かけ流し、加水・加温なし、塩素消毒なし

 

→「湯俣温泉 」までの道のりはこちらへ 

→「湯俣温泉 野湯と噴湯丘」の入浴レポはこちらへ

→「七倉温泉 七倉山荘」日帰り入浴&食事レポはこちらへ

 

*ブログの内容は掲載時の情報です。

基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。



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