登りはロープウェイ~茶臼岳ルート、下りは県営駐車場~峰の茶屋ルートで行ってきました。
最終更新日 | 2022/6/13 | 訪問日 | 2015/10月下旬 |
【三斗小屋温泉 登山ルート】基本情報
さんどごやおんせん
三斗小屋温泉の口コミ評価:google 4.2点/5.0点
【登山レベル・標準装備】
初心者~中級者向け
軽登山靴・雨具・ストック・飲料水・熊鈴・ヘッドランプ
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⇒「那須ロープウェイ」までのアクセス&「煙草屋旅館」の予約はこちらへ
→「三斗小屋温泉 煙草屋旅館」のお食事情報はその2お食事編へ
【三斗小屋温泉までの道のり 茶臼岳~峰の茶屋経由】
「三斗小屋温泉」(さんどごやおんせん)は、
那須岳の北麓、栃木県と福島県の県境近くにある標高1,465mの
徒歩でしか行けない温泉です。
江戸時代には会津に向かう宿場として5軒の宿がありましたが、
現存しているのは「煙草屋旅館」と「大黒屋旅館」の2軒のみ。
「大黒屋旅館」は日帰り入浴は不可です。
那須岳は日本百名山の「茶臼岳」を含む
朝日岳、三本槍岳、南月山、黒尾谷岳の那須5岳の総称とするのが一般です。
「茶臼岳」は那須ロープウェイの山頂駅から1時間足らずで登れる山ですが、
「三斗小屋温泉」は朝日岳や三本槍岳、福島県西郷村に抜ける中上級者向けの縦走ルートの途中にあり、
温泉が目当ての秘湯マニア以外はほとんどが山好きの宿泊者です。
秘湯っ子は特に登山が好きというわけではないのですが、
「温泉」というニンジンがぶら下がっていれば登ってもいい派です^^
なので、半日がかりの縦走ルートではなく、
ちょっと茶臼岳に寄り道しながらまっすぐのルートで向かいました。
「三斗小屋温泉」を目当てに向かう一般的なルートは2つあります。
◆那須ロープウェイ・茶臼岳ルート 標準:2時間15分(ゆっくり3時間30分)
◆県営駐車場・峰の茶屋ルート 標準:1時間40分(ゆっくり2時間30分)
今回は那須ロープウェイ・茶臼岳ルートで向かいました。
おおよその時間は下記の通りです。
那須ロープウェイ「山頂駅」~(上り50分)~茶臼岳
~(下り35分)峰の茶屋~(下り15分)避難小屋~(下り10分)延命水~沼原分岐~(下り20分)~三斗小屋温泉
コースタイムは成人男性を標準としているので、
普段運動不足の秘湯っ子は+1時間を見ていましたが、
茶臼岳から先はほとんど下りだったため、
往路はそれほど時間オーバーすることなく到着できました。
【那須ロープウェイ】
まずは那須ロープウェイまでの道のりとロープウェイの様子から。
那須ロープウェイに向かう県道17号(那須街道)は紅葉真っ盛りでした。
ロープウェイに近づくと駐車場待ちの渋滞ができていました(帰りの土曜日、午前9時過ぎ)。
係員が誘導してくれるのですが、行った先に空きがあるとは限らずちょっと混乱していました。
あっという間に1時間くらいロスしてしまうので、
週末は始発時間前に到着できるようにしておいた方が良いかもしれません。
タイミングよく空きが出たので、山麓駅前の駐車場に停めることができました。
ロープウェイは20分間隔で運転しています。
乗車券は当日限り有効なので、
三斗小屋温泉に宿泊する場合には、往復ではなく片道券を購入します。
大型バスが停まっていたので、お客さんは観光客8割、登山客2割程度でした。
【ロープウェイ 営業時間】
◆営業期間 3月18日~12月11日 *変更される場合あり
◆通常 8:30~16:30(上り最終は16:00、下り最終は16:20)
◆夏季 8:00~16:30 最終は通常と同じ
(土、日、祝日は7:30より営業) (8月13日~17日も7:30より営業)
◆冬季 9:00~16:00(上り最終は15:40、下り最終は16:00)
(3月20日~4月15日)(11月16日~11月30日。 土、日、祝日は通常。)
※ 強風、雷の時は最終時間前に運休や営業休止の恐れがあります。
【ロープウェイ 運行時間】
毎時00分、20分、40分の20分間隔で運行。
但し、始発は営業開始時間となります。
【営業期間】
3月18日~12月11日 *変更される場合あり(冬期閉鎖)
【料金】
大人 往復1,800円 片道1,200円
標高1,390mの「山麓駅」から茶臼岳8合目にある標高1,684m「山頂駅」まで、
乗車時間はたったの4分弱。
その間、綾小路きみまろ風の語り口で那須岳の解説が始まります^^
山麓駅にも山頂駅にも売店と軽食コーナーがあるので、
必要なものがあればここで調達。
おにぎり、から揚げ、やきそば、味噌焼きだんご等を売っていました。
登山用のストックが欲しかったのですが、置いてなかったので、
代わりに「那須岳」と書かれた開山日に配られるという木の杖を1本購入しました(1,200円)。
白装束の修験者が持っていそうな長い木の杖
ガレ場が多いので、ストックはあった方が楽ですね。
それと、山頂駅には「熊注意」の案内が出ていますが、
那須岳周辺にはツキノワグマが6~7頭いるそうなので、熊鈴は必須です。
山頂駅や峠の茶屋の登山口付近でもたまに目撃情報があります。
トイレは山頂駅が最後です。
構内で登山届を出していざ出発♪
【ロープウェイ山頂駅~茶臼岳山頂まで】
登山開始は11:35分。
ここからしばらくは普段着の観光客も歩いている平坦な道です。
続いて緩やかな上り坂。正面に茶臼岳の頂上が見え始めました。
観光客は「牛ヶ首山頂分岐」の案内板の前で茶臼岳をバックに記念撮影。
ここから先は登山装備の人たちばかりです。
徐々に勾配がきつくなってきました。
しばらくは小さな石と砂利道が続き、足元が滑りやすくなっています。
だんだんと勾配がきつくなり、周りの岩も大きくなってきて、火山だなぁと実感。
巨岩が見えてきたら頂上まであと少し。
鳥居が見えてきました。
無事に到着できたこととこれからの道中の安全も祈願。
那須に入るまでは雨が降りそうな曇天で、濃霧注意報も出ていたのですが、
ロープウェイに乗ってから登山の間だけは晴れてくれました。
茶臼岳の頂上で記念撮影。
お釜も一周できます。
【茶臼岳山頂から三斗小屋温泉まで】
茶臼岳から先はほぼ下りのみ。
茶臼岳の裏側に降りると見事な山の稜線。
峰の茶屋の避難小屋が見えてきました。
峰の茶屋は大丸温泉・県営駐車場の登山口からの合流点で、人も多いです。
避難小屋の中は結構きれい。でもトイレはありません。
小屋の裏にはコンテナが。
どこに運ぶ物資でしょうか。
三斗小屋温泉へは歩荷(ボッカ)さんが歩いて運んでいるそうです。
※煙草屋旅館ではビールケース(9kg)運ぶと日帰り入浴や宿泊の割引があるそうです^^
峰の茶屋から茶臼岳を振り返ると噴煙。
向かいにはニセ穂高と呼ばれる「朝日岳」。カッコいい♪
鎖場・ガレ場の多い山です。
峰の茶屋から三斗小屋温泉まであと2.9km。
ロープウェイ山頂駅から茶臼岳までは1.2kmだったので、残りの方が長い!
小屋からしばらくすると、すれ違いが困難なほどの細い道。
峰の茶屋周辺は他が無風でも台風でも来るのかというくらい風が強いです。
しかも、砂利道なので滑りやすく、左下は崖なので高所恐怖症は見てはいけない^^
火山岩の山を過ぎると広大なタケカンバ林(白樺)。
関東の山だなぁという景色に入りました。
下りが多く、帰りが大変だなぁ。
2つ目の避難小屋。
峯の茶屋から500m、三斗小屋まで2.4km
中は2段ベッドになっていました。
峰の茶屋から20分近く歩いて来て
「日帰り入浴は行っていません 煙草屋旅館」の張り紙。
ここまで来てそりゃはないだろ~という人もいるのでは?という場所にあるのがちょっと苦笑。
※「煙草屋旅館」はオーナーが変わってから日帰り入浴を始めました。
渓流にかかる「無言谷」の橋。
この日は会津地方に濃霧注意報が出ており、まだ午後2時前なのにちょっと薄暗くなってきました。
紅葉もすっかり終わった白樺林に笹やぶがしばらく続きます。
笹やぶが続くと、クマが出そうだなぁという雰囲気になってきました。
そして、遭いたくないのに「森のくまさん」を口づさんでしまう。
「ん?何か臭い。これって獣臭ってやつ????」
右の斜面上から臭って来たので、動物のねぐらかフンでもあるのかなと思いつつ、
人通りの多いはずの登山道にクマなんてで出るわけないと思っていたのでそのまま進みました。
でも、おにぎりと唐揚げを食べながら歩いていたので、急いで頬張りました。
熊鈴は波長の違うものを2つ付けていて、持っていた杖で石を叩きながら歩いていたたのですが、
臭いがし始めてから1分くらいして、臭いとは逆の左の笹やぶの中で、
奥に歩いて行くような「ガサッ」という音がしました。
(登山道から5mくらいとかなり近く)
でも、さすがにクマが動くほどの大きな音ではなかったので、
イタチか何かの小動物かもしれない、とその時は考えていました。
三斗小屋温泉に着いてから女将さんに聞くと、
通り沿いでもクマは普通に出ると言っていました(゜o゜)
三斗小屋温泉~宿跡~沼原(黒磯方面)、三本槍・大峠(西郷村方面)はかなり頻度が高いそうです。
すぐ後に出てきた看板には現在地の横に「クマ出没注意」の文字が。
うわぁ~あれはクマだった可能性もあるのかと後から冷や汗が出ました(@_@;)
帰りに通った時には何も臭いがしなかったので余計に^^
週末は人が多いですが、平日は午後を過ぎてここを通る人はあまりいないので、
出てもおかしくはないですね。
平日の午後2時過ぎ、無言谷から延命水の中間地点くらいの場所でした。
そろそろペットボトルも空になったし水が欲しい。
と思ったところで「延命水」登場。
ほどなくして「沼原分岐」に出ます。
峰の茶屋から1.9km、三斗小屋まで1km、沼原まで4km
三斗小屋まではここからあと20分くらい。
三斗小屋温泉に到着。
右が煙草屋旅館、左下が大黒屋旅館。
茶臼岳の山頂では綺麗に晴れていたのに、宿に着いたら霧が出てきました。
道中を振り返ってみると、茶臼岳の登り始め30分くらいが慣れるまでキツイのと、
峰の茶屋からの距離が長いので、少しヘロヘロになるという感じでした。
でも、登山道は整備されているので、
天候さえ悪くなければ初心者でも問題ないコースだと思います。
ゆっくりペースの人でも、標準タイムから1時間余裕を見ておけば大丈夫です。
【往路 おさらい】
那須ロープウェイ「山頂駅」~(上り50分)茶臼岳
茶臼岳~(下り35分)峰の茶屋~(下り15分)避難小屋~(下り10分)延命水~沼原分岐~(下り20分)~三斗小屋温泉
【復路 三斗小屋温泉~県営駐車場まで】
「三斗小屋温泉 煙草屋旅館」宿泊した翌日の帰りのルートです。
「茶臼岳」の山頂付近は砂走りなので、下りは疲れていると足がもつれるかもと思い、
帰りはルートを変えて峰の茶屋から県営駐車場経由で戻りました。
避難小屋のある峰の茶屋までは同じ道程です。
往路は下りだけでしたが、復路は1時間30分くらい登りでした。
でも、それほど勾配はきつくありません。
1日目は全く運動をしていない状態だったのでゆっくりペースでしたが、
帰りは足が慣れてきたので避難小屋まで意外と早く着きました。
峰の茶屋からは「大丸・県営駐車場」方面にひたすら下って行きます。
ロープウェイ山頂駅よりも登山者が多いルートです。
ツウは下山後の一風呂を浴びに「北温泉」方面へ降りて行きます。
岩は多いですが、勾配は緩やか。道も広く整備されていて歩きやすいです。
しばらくは左手に朝日岳を眺めながら歩きます。
登山口までのちょうど中間地点にある「中の茶屋」。
振り返ると茶臼岳が見えます。
「中の茶屋」を過ぎると、傾斜のきつい木道に入ります。
こちらのコースは登りが大変そうですね。
山の上はすっかり紅葉が終わっていて、ナナカマドの赤い実が目立っていました。
「山の神」の神社が見えてきたらもうすぐゴール。
赤い毛糸の帽子をかぶった狛犬
鳥居をくぐって県営駐車場横の登山口に出ました。
駐車場前には登山届を提出する事務所があります。
そういえば、ロープウェイから登った時には登山届がどこにあるのか分からなかった・・・。
すぐ下には県営駐車場。
無料の県営駐車場は満車でした。(峠の茶屋の駐車場は1日1,000円)。
その横の遊歩道を15分ほど下りて行くと、ロープウェイの山麓駅前に出ます。
その前に、「峠の茶屋」でちょっと一休み。
かわいいポメラニアンの看板犬。
店内にはおみやげ品や登山用の小物類が置いてあり、
奥は飲食スペースになっています。
もう紅葉も終わって冬支度だというのに、かき氷!
寒くなっても登山客には需要があるそうです。
軽食メニュー
汗だくだったので、やっぱりかき氷から注文^^
3口食べたら寒くなってきたので、うどんも注文して交互に食べました(^_^)
シンプルなたぬきうどん。
あったまる~♪
一休みして、車を停めてあるロープウェイ山麓駅まで歩きます。
綺麗に舗装された道。
展望台があり、その奥にはロープウェイの山頂駅が見えます。
このあたりでもクマの目撃情報があったそうなので、人通りの多い場所でも出るのですね。
ロープウェイ山麓駅に到着。
こちらの駐車場も満車で、渋滞ができていました。
【那須岳縦走コース、その他のルート】
◆ロープウェイ~茶臼岳~朝日岳~三本槍~大峠~三斗小屋温泉(泊)~峰の茶屋跡~県営駐車場
(1日目は5時間10分、2日目は下り1時間40分)
◆那須湯本~牛ヶ首~茶臼岳コース(4時間)
◆あけぼの平~黒尾谷岳~牛ヶ首コース(5時間10分)
◆沼原駐車場~沼原湿原・姥ヶ平コース(3時間30分)
◆沼原駐車場~南月山コース(5時間20分)
◆深山湖~三斗小屋宿跡~隠居倉~朝日岳コース(6時間30分)
◆北温泉~中の大倉尾根~清水平コース(5時間30分)
【那須岳周辺の温泉】
◆北温泉 北温泉旅館(清水平~中の大倉尾根コース)
◆大丸温泉 大丸温泉旅館(山麓駅駐車場下)
◆弁天温泉 弁天温泉旅館(山麓駅駐車場下)
◆高雄温泉 おおるり山荘(殺傷石展望コース)
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