山形県大蔵村にある野湯「石抱温泉」の宿泊・入浴レポートです。
最終更新日 | 2020/8/21 | 訪問日 | 2018/6月下旬 |
【石抱温泉(肘折温泉 ゑびす屋)】基本情報
いしだきおんせん (ひじおりおんせん えびすや)
住所:〒996-0301 山形県最上郡大蔵村南山526(ゑびす屋)
TEL:0233-76-2008
公式サイト
2020年7月28日から29日にかけての豪雨の影響で途中の橋が崩落し、石抱温泉まで行けないそうです
⇒「肘折温泉 ゑびす屋&石抱温泉」へのアクセス詳細&宿泊予約はこちらのページへ
【ゑびす屋の宿泊料金】
1泊2食付 5,400円~14,040円 お一人様〇 素泊まり× 湯治〇 自炊×
石抱温泉の口コミ評価:Google 3.6点/5.0点
【こんな人におススメ】
◆ワイルドな野湯に入りたい!
◆炭酸ガスの多いお湯が好き
◆虫やクマも怖くない!?
◆野湯・混浴ファン
[スポンサーリンク]
【日帰り入浴】
営業時間:5月~10月頃まで。利用の際は「ゑびす屋」にお声掛けください
料金:無料
定休日:冬季閉鎖
*清掃直後がおすすめです
あると便利な装備
バスタオル&フェイスタオル
水着・湯あみ着
着替えるスペースを確保するためのピクニックシート
汚れてもよい服
入浴後に汚れを流す水
サンダル
虫よけスプレー
山ビル退治のスプレー・食塩・アルコール
クマ避けの鈴
清掃用具
*石抱温泉駐車場手前から携帯電話の電波が届きませんのでご注意ください。
豪雨後の様子↓
石抱温泉途中の道橋流出で断念😭 pic.twitter.com/Y1Yqxi10Lk
— ブラック企業バンザイ (@blGGkdnp9tgJuzO) July 30, 2020
【肘折温泉から車で10分。緑に囲まれたワイルドな野湯!石抱温泉】
「石抱温泉」は、「肘折温泉 ゑびす屋」が管理する山の中にある野湯です。
肘折温泉街から2キロちょっと離れており、迷わなければ車で10分~15分でたどり着けます。
名前の由来は、石を抱いて入らなければ体が浮いてしまうほど炭酸ガスの多い湯だからだそうです。
「石抱温泉」はどんな野湯かというと、
- 着替える場所も、洗い場も水道水もトイレもありません
- 湯船は一つしかなく、当然ながら混浴です
- 豪雪地帯で除雪車も通らない場所にあるので冬季は閉鎖されます
- 開放されている期間であっても、頻繁に清掃がされるわけではないので、公衆浴場のような衛生状態とは違います
- 周りに民家もなく携帯の電波も届かない山の中で、季節によっては虫が多く、クマも出る可能性も!?
そんなワイルドな野湯です。
でも、肘折温泉とはちょっと違う泉質でかなり良いお湯です。
野湯好きならスルーするわけには行かないということで行ってきました。
【事前に「ゑびす屋旅館」にお問い合わせを】
「石抱温泉」利用の際には、管理先の「ゑびす屋」さんに声をかけてからにします。
携帯電話も通じない山の中なので、万が一事故があった場合に把握するためだと思います。
また、利用できる季節も限られているので、遠方から訪問する前には電話で問い合わせた方が確実かと思います。
湯めぐりの最後に尋ねてみたところ、前日に掃除が終わったばかりで、つい1時間前に入浴してきたというお客さんがいたそうなので安心して出かけました。
6月中旬から下旬頃がイベントも控えてていて、雪解け後の清掃のタイミングなのかもしれません。
ゑびす屋旅館
【ちょっと迷いやすい石抱温泉へのアクセス】
石抱温泉と肘折温泉を合わせて「肘折温泉郷」と呼ぶこともありますが、「郷」とつくからには近くに別の温泉街があるはずですが、大きな温泉街に山奥の野湯が含まれているなんて、肘折温泉を目当てに来たお客さんは知る由もないでしょう・・・。
そんなわけで、肘折温泉にある温泉街のマップには「石抱温泉」方面とだけ書かれているだけで、詳細な地図はありません。
結局、すべての分岐点で間違えて30分以上かかってしまったので、ランドマークになるものを写真に撮ってきました。
今回は温泉街から少し離れた北側にある「元河原湯」からスタートしました。余計にわかりづらい!?
目印となるのは、
- 温泉街を流れる銅山川の上流にある肘折ダム
- 小さな発電所
- 緑色の石抱橋
です。
この3つを通らなかったら間違えた道なので引き返します。
私のナビには「石抱温泉」と出てきましたが、地図上には周辺は細い道と川しか表示されず、実際の道路と衛生からの現在地情報がずれていました。肝心なY字路の分岐点では道が重なっているため方向性が分からず、指示もはっきりせず役に立ちませんでした。
ナビがある場合には、地名や住所ではなく地図上で温泉街の南側にある発電所を探して目的地に設定すれば、あとは1キロほど道なりに進めるので迷うこともないと思います。
肘折温泉街のマップではこんな感じにしか出ていません。実際の地図と南北が逆になっています。
オレンジの矢印は管理する「ゑびす屋旅館」、丸印は石抱温泉方面。
一方通行のサインがありますが、マップに出ている部分では特に迷うところはなかったです。
温泉街から出てすぐの橋を渡った道路は、日曜日だけ一方通行になるようです。
迷いやすいのは、「ゑびす屋」旅館から南にある永代橋を渡り左折、そこから少し先にあるY字の分岐点でした(温泉街マップでは矢印の上に表示)。
Y字路は左の道に進みます。途中から砂利道になります。
右は上り坂で、途中まで行ったものの違うかも引き返しましたが、Uターンするスペースがなく大変でした。
肝心なY字路の写真がブレブレで消してしまった(-“-)
Y字路を左に進み温泉街と集落から離れて未舗装の砂利道になります(写真は帰り道なので見える景色は逆)。
途中、小さな発電所の建物と山の斜面には発電所の太いパイプが見えてきます(写真は帰り道)。
ここから先は特に分岐もなく道なりに進めば大丈夫です。
右に肘折ダム(というより細い川)を眺めながら奥へ。
景色が開けて来ました。
川幅が広くなったダム(というより池)
しばらくすると出てきた緑色の橋は「石抱橋」。最後の目印です。
「石抱橋」の手前にもう一つ橋がありましたが目立たないの写真は省略。
ここまで来ればもうすぐです。
橋から道なりに進むと突き当りに右側に広いスペースがあり、駐車場になっています。
車を降りてからどっちに行くのかと再び迷います。
一応正面の細い道にも行ってみたところ、5分歩いても河原のような草ボウボウの道で何もありませんでした。
正解は、広いスペースの右奥に「石抱温泉」があります。
駐車場にある「石抱温泉」の石碑
矢印があるとよかったのですが、消えてしまったのかも。
道路から見て駐車場の右奥に3~4m幅の道があります。この先約50mくらい。
今回は草が刈ってあって、明らかに人の手が入っているので分かりますが、しばらく清掃していない季節だとこの道も草ボウボウで獣道にしか見えないかもしれません。
さんざん迷った挙句に到着!
たどり着いただけで感動!
3~4人サイズの小さな石抱温泉の湯船。
野湯とはいえ、立派な石組みの湯船です。
脱衣所はないので、湯船の周りの石の上に足を置いて着替えましたが、足場用にピクニックシートのようなものを敷くと便利かもしれません。
薬師如来と書かれた石碑
明るい緑色のにごり湯で、肘折温泉のお湯とはちょっと違うことが分かります。
清掃直後ということで、放置された野湯に比べれば入るのに躊躇するような状態ではなかったです。
ただ、人の出入りの多い野湯とは違い、かなりワイルドなのでそれなりの覚悟が必要です。
湯あみ着を用意していきましたが、汚れた後の処理に困るので裸のまま入りました。
体にも天然のゴミが付着するので、出た後に洗い流すペットボトルの水もあった方が便利かと思います。
しばらく清掃していない時には、水面は腐敗した落ち葉に覆われ、底もシャベルで沈殿物をすくわないと入れないこともあるようですが、そこまでして入るのはよほどの野湯マニアなので、私ならば別の機会に出直します^^
岩場から染み出る源泉
ちょっとだけ味見をすると、金属味と炭酸の甘みがあります。
湯温は36度でかなりぬるめ(気温は23度くらい)。
湯船の中のあちこちから絶え間なく泡が上がってきて、足元湧出もあり、炭酸ガスの含有量がかなり多いことが分かります。
肘折温泉の泉質は「ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉」、石抱温泉は「ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉」と成分比も異なります。
源泉名「石抱温泉」泉温38度 湧出量 不明(自然湧出)
泉質:ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉(低張性中性温泉) pH不明
入浴中の眺め
天気が良くて眺めも最高!
再び湯船を見下ろすと、水面にいくつか輪ができていて、アメンボでも泳いでいるのかなと思ったら・・・
アンギャー!!!
ヤマビルがクネクネ泳いでいました。それも複数!
血を吸われた経験のある人ならば分かると思いますが、裸の状態でこの物体を見るのは恐怖です(+o+)
以前、渓流の帰りに足がムズムズするなぁと思ってサンダルを脱いだら、血まみれの足にぷっくりとしたレバー状の物体がへばりついていて、結構なトラウマになっています・・・。
ヤマビルはちょっと怖いですが、山の中で草木に覆われた場所にあるのでヤブ蚊やアブ等も当然います。
今回は気づきませんでしたが、明らかにクマの足跡と思われるものを見た人や、湯船の周りに蛇がいたこともあるそうなので、いざというときの準備と覚悟はしておいた方が良いと思います。
(温泉の中にいる蒸しは温泉アブの幼虫かもしれないということでした)
【石抱温泉の感想】
有名な温泉街からちょっと外れた山の中にこんな野湯があるなんて、まさに秘湯でした。
景色も良く、炭酸ガスの多いお湯で泉質はなかなかです。
混浴とはいっても、それを目当てに人が来るほど有名ではないので、恥ずかしさを感じることはまずないのではないかと思います。
逆に先客がいたら、ギョッとしてしまうほど人の気配のしない場所です^^
一番気がかりなのは虫、蛇、クマと清掃状態ですね。
条件が良ければ★★★3つ、悪ければ★1つ未満という極端な野湯です。
ヤマビル発見後は、いい湯だな♪の気分も一気に覚めてしまいましたが、事前にどんな状態なのか知っておけば覚悟もできると思います。
泉質 ★★★★ 4.3
お風呂の雰囲気 ★★★★4.2(ただし色々な生物に遭遇すると★1つ)
清潔感 ★ -3.0~+2.0
接客サービス ★★★★ 4.3(ゑびす屋)
ちなみに、訪ねるついでにゑびす屋さんで日帰り入浴をしようとしたところ、準備ができていないということで入れませんでした^^
当日はイベント開催日で、忙しくて日帰りはお休み中のところが多かったので、表に掲げてある湯めぐりの時間でも営業していないこともあるので、営業時間はほぼ目安と考えておいた方が良いかもしれません。
宿泊と日帰り入浴の案内
日帰り入浴は大浴場300円、貸切風呂500円です。
3枚つづり1,100円の湯めぐり手形も利用できます。
「ゑびす屋旅館」はドカ雪・大雪割キャンペーン2019の対象宿です。
2019年は宿泊費がタダになるのは前日15時までの降雪量が4m46cm以上!
無料とまではいかなくとも、30cm以上の降雪から段階的に割引になります。日帰り入浴にも適用されます。
開催時期:2019年3月10日まで
【石抱温泉 温泉情報】
◆お風呂
混浴露天風呂1
◆源泉の分析書なし
源泉名「石抱温泉」泉温38度 湧出量 不明(自然湧出)
泉質:ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉(低張性中性温泉) pH不明
蒸発残留物-mg/kg 溶存物質(ガス成分を除く)-mg/kg 成分総計-mg/kg
メタケイ酸-mg,遊離二酸化炭素ガス-mg/kg
態様:源泉かけ流し、加水・加温なし、塩素消毒なし
*ブログの内容は掲載時の情報です。
基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。
【石抱温泉周辺の関連記事】
[スポンサーリンク]
ブログ掲載の温泉 都道府県別 | |||||||
北海道 | 道南 | 道央 | 道北 | 道東 | |||
東北 | 青森県 | 秋田県 | 岩手県 | 山形県 | 宮城県 | 福島県 | |
関東 | 栃木県 | 群馬県 | 埼玉県 | 茨城県 | 千葉県 | 東京都 | 神奈川県 |
甲信越 | 山梨県 | 長野県 | 新潟県 | ||||
北陸 | 富山県 | 石川県 | 福井県 | ||||
東海 | 静岡県 | 愛知県 | 岐阜県 | 三重県 | |||
近畿 | 滋賀県 | 京都府 | 奈良県 | 和歌山県 | 大阪府 | 兵庫県 | |
中国 | 岡山県 | 広島県 | 山口県 | 鳥取県 | 島根県 | ||
四国 | 徳島県 | 香川県 | 愛媛県 | 高知県 | |||
九州 | 福岡県 | 佐賀県 | 大分県 | 熊本県 | 長崎県 | 宮崎県 | 鹿児島県 |
沖縄 |
TOP | 入湯履歴 | グルメ&観光 | YOUTUBE温泉動画 |
日帰り温泉 | にごり湯 | 混浴のある温泉 | 温泉グッズ |
「日本秘湯を守る会」、源泉かけ流しの日帰り入浴・宿泊の口コミが気になったら、「秘湯宿.com」で検索♪
☆ 食事もおいしい「日本秘湯を守る会」会員宿 ご飯も美味しい厳選宿のランキングを更新しております♪