【新潟】松之山温泉 凌雲閣 宿泊 その3 お風呂編

新潟県十日町市にある「松之山温泉 凌雲閣 」の入浴レポートです。

【松之山温泉 凌雲閣 】温泉情報

まつのやまおんせん りょううんかく

◆お風呂

男女別大浴場 内湯各1 清掃時間を除き22時間利用可(19:00男女入替)
家族風呂1 予約不要、無料

口コミ評価:Google 4.0点/5.0点

【凌雲閣の温泉の特徴】

◆淡いグリーンで微アブラ&ナフタリン臭のする塩辛い湯
◆共同源泉の鷹の湯の他に自家源泉の鏡の湯もあり
◆男女別の浴槽は大きさが違うので入替前に早めのチェックインがおススメ
◆あつ湯が好きなら家族風呂へ


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⇒「松之山温泉 凌雲閣 」へのアクセス詳細&宿泊予約はこちらのページへ

→「松之山温泉 凌雲閣 」の基本情報はその1お部屋編

→「松之山温泉 凌雲閣 」の食事情報はその2お食事編へ

 

【日帰り入浴】

営業時間:12:00~15:00 *要確認
料金:大人500円 子供300円
定休日:不定休

 

【微アブラ&ナフタリン臭のする日本三大薬湯の一つ 松之山温泉 凌雲閣 】

松之山温泉は薬効成分の高さから、草津、有馬と並ぶ「日本三大薬湯」の一つと言われています。

温泉法による適応症の記載は一般的すぎて、薬効が何を指すのかは分かりにくいですが、入浴してみると実感できると思います(適応症はページ下部に記載)。

 

松之山温泉は新潟県中部の内陸部にありますが、温泉の系列としては日本海沿岸に多い塩分+アブラ&ナフタリン臭のするお湯です。

日本海沿岸の方は昭和に入ってから油田開発の途中で出てきた温泉が多いですが、松之山温泉の歴史は800年前にさかのぼるので、当時石油を知らなかった人々は独特の薬品臭を薬湯と呼ぶようになったのか、あるいは山の中に塩分やホウ酸含有量の多いお湯があることがありがたかったのかもしれません。

塩分の理由は1000万年かけて化石となった海水が圧力により噴出したからと言われています。成分総計16,000mg/kgもあり、全国的に見てもホウ酸が多いのが特徴的です。

 

「凌雲閣」では温泉街と同じ「鷹の湯(3号泉)」のほか、唯一、自家源泉である「鏡の湯」を楽しむことができます。

 

温泉街では「鷹の湯1・2・3号泉」を使用していますが、「鷹の湯3号泉」は近年掘削された湯量豊富な源泉です。

「鷹の湯」の由来は南北朝時代(約800年前)に鷹が温泉で傷を癒している所を発見されたことによります。

自家源泉の「鏡の湯」は、10キロほど東にある「鏡が池」に由来します。

「鏡が池伝説」を簡単に説明しますと、万葉集の歌人である大伴家持が蝦夷征伐に敗れ、松之山に身を隠していた際に土地の女性と結婚し、京子という美しい女の子が生まれました。京子は継母にいじめらる日々を送り、早世した母をしのんで池を覗き込んでいると、悲しそうな母の姿が見え、思わず「お母さん!」と叫びながら池に飛び込んで亡くなってしまいました。実際に見えたのは鏡のように水面に映った自分の姿だったことから、「鏡が池」と名付けられ、越後二大伝説として受け継がれています。

「凌雲閣」の裏庭にも「鏡が池」を象徴するかのような小さな池があります。

 

前置きが長くなりましたが、「凌雲閣」のお風呂は、

  • 男性用浴場 内湯中1
  • 女性用浴場 内湯大1
  • 家族風呂 内湯1

があります。

露天風呂はありません。

 

大浴場は午後7時に男女入替え、家族風呂は空いていれば随時無料で利用可。

10:00~12:00までの清掃時間以外は一晩中入浴できます。

自家源泉の「鏡の湯」は大浴場で使用、共同源泉の「鷹の湯3号泉」は家族風呂でのみ使用しています。

 

※いつも「日本秘湯を守る会」に宿泊レポを載せてくださるヒロシさんが、2022年7月の情報を寄せてくださいました。
画面の一番下までスクロールするとコメント欄に感想と写真が掲載されていますのでご覧ください。

お風呂は新館1階にあります。本館1階から通路を経て新館3階につながっており、1階まで階段で下ります。

新館のエレベーターは使っていないのでどこにあるのか見ていませんが、館内見取り図では1階・2階間だけなのかもしれません。

本館は高台にあり、新館は道路に近い位置にあるので、このような構造になっています。

新館1階に下りると湯上りコーナー、ラウンジがあります。

鄙びた本館と現代風の新館とでは全く別の旅館のような雰囲気です。

広いラウンジ兼会議室

奥の方は道路側の景色が良く見える明るいラウンジになっていました。

新館1階奥にある男女別浴場。

 

チェックイン時は手前右側の中浴場が男湯、左奥の大浴場が女湯でした。

大浴場は温泉街一の大きさだそうで、後に入浴した中浴場があれ?と思うほど小さく感じてしまいます。

午後7時は入れ替わってしまうので、早めのチェックインがおススメです。

 

【松之山温泉 凌雲閣 温泉街で一番大きな大浴場】

まずは大きな湯船のある大浴場から。

脱衣所はロッカーがなく棚と籠だけです。

籠の中には鯉やフクロウ等、デザインの違う飾りがついていました。

洗面台にはドライヤー、シャワーキャップ、ヘアゴム、綿棒、紙コップが置いてあります。

こちらがガイドブックでもおなじみの凌雲閣の大浴場。

15人~20人サイズ。

透明で淡いうぐいす色のお湯です。浴室内には穏やかなアブラ臭とナフタリンのような薬品臭が漂っています。

湯気が出ている正面の湯口は70度近い源泉、右は循環ろ過の湯と思われます。湯船の中は42度弱でほど良い温度でした。

舐めると塩辛く、ガソリンのようなアブラ臭とホウ酸の苦みもあります(飲泉許可は出ていません)。

 

男女別浴場で使用している自家源泉の「鏡の湯」は、湯量が少ないため、加温循環ろ過してあります。

塩素系薬剤使用と書かれいますが、温泉自体の臭いが強いので塩素臭はしません。

循環ろ過してあっても、成分の濃さと肌にまとわりつくとろみが感じられます。

鮮度では完全かけ流しの家族風呂の方が上ですが、松之山温泉らしい特徴は大浴場の方が強いかもしれません。

 

自家源泉「松之山温泉 鏡の湯」泉温78.2度 湧出量 15L/分(掘削自噴)
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(高張性中性高温泉)pH7.4

底には黒っぽい湯花が浮遊していました。

洗い場にはシャワー台、秘湯シャンプーくまざさセットが置いてあります。

【松之山温泉 凌雲閣 共同浴場のような風情の中浴場】

午後7時に入れ替わった中浴場へ。

脱衣所の設備はほぼ同じです。

こちらが中浴場。7~8人のコンパクトサイズ。

底が黒く見えるのは湯花です。

こちらも熱めの源泉と循環湯の2つの湯口に分かれています。

小さ目の湯船のため、大浴場よりも湯の回転は良さそうな感じでした。

洗い場のシャワーとシャンプーセット。

 

【松之山温泉 凌雲閣 鷹の湯3号泉の家族風呂】

最後は共同源泉を使用した家族風呂です。

ドアが開いていれば予約不要で、10:00~12:00までの清掃時間以外は一晩中利用可能です。

コンパクトな脱衣所

湯舟も2~3人サイズでコンパクトです。

光の加減なのか、こちらは青みががったグリーンでした。

見るからに鮮度の良さそうなお湯。

かき混ぜる前の表面温度は50度ありました(@_@;)

かき混ぜるも48度近かったためやむなく加水して43.5度に。

1キロ離れた松之山温泉街には源泉の櫓がありますが、100度近い温度のため湯気がモウモウ立っていますよ。

松之山温泉「鷹の湯3号」泉温97.5度 湧出量200L/分(掘削自噴)
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(弱アルカリ性高張性高温泉)pH7.7

自分の体重分、ザバザバとあふれ出る湯。

 

熱めなのと鮮度の良さでアブラ臭や薬品臭は陰に隠れてしまいます。薄めすぎたからか・・・。

温泉街には「鷹の湯」という共同浴場がありますが、正直なところこの家族風呂の方が鮮度は上です!!

家族風呂にも秘湯シャンプーくまざさセットあり。

廊下には10分100円のマッサージチェアもありました。

近所には女性限定で前日までに要予約のハワイアンエステがあります。

※オイルマッサージとハワイアンロミロミマッサージはお部屋まで出張あり

※キャンセルは24時間前までに

「aulani」  TEL:090-8592-5565

 

【松之山温泉 凌雲閣 温泉の感想】

大浴場が循環湯ということは事前に知っていましたが、個性的な温泉なのでほとんど気になりませんでした。

逆に臭いはそれほど強くありませんが、鮮度とあつ湯のコンビでは家族風呂が良かったです。

 

アブラ臭とナフタリン臭があるとは言っても、それほど強烈ではないので苦手な人でも大丈夫です。

臭いの強さでいうと、先日ご紹介した「瀬波温泉 吉田や」(村上市)のお湯に似ていました。他に思いつくところでは、「花咲温泉」の臭いを半分にしたくらいでしょうか。

 

十日町市周辺ではどちらかというと無色透明でアルカリ性の単純泉が多いので、先日ご紹介した「まつだい芝峠温泉 雲海」以外は、アブラ臭のするお湯は珍しく、初めて体験する人にとっては「なるほど、日本三大薬湯だ」と納得すると思います。

美肌の湯とも呼ばれているようなので、売店にあった温泉水を利用したフェイスマスクを買って帰りました^^

 

逆に日本海沿岸にある個性的なアブラ臭巡りをしている人にとっては、思ったよりもインパクトが弱いと感じるかもしれません。

なので、個性重視の方は湯巡りの順番を考えた方がいいのかなと思います。

 

泉質 ★★★★ 4.1(家族湯4.2)

お風呂の雰囲気 ★★★★ 4.0

清潔感 ★★★★ 4.2

 

⇒「松之山温泉 凌雲閣 」をインターネットで予約する

 

【松之山温泉 凌雲閣 源泉情報】

◆源泉

@大浴場 H26.2月の分析書
自家源泉「松之山温泉 鏡の湯」泉温78.2度 湧出量 15L/分(掘削自噴)
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(高張性中性高温泉)pH7.4
蒸発残留物 15,910mg/kg 溶存物質(ガス成分を除く)15,560mg/kg 成分総計15,570mg/kg
メタケイ酸82.5mg,遊離二酸化炭素ガス6.8mg/kg
態様:湯口は源泉、循環ろ過あり、浴槽入替時のみ加水あり、加温あり、塩素消毒あり、塩素臭なし

@家族風呂 H20.10月の分析書
松之山温泉「鷹の湯3号」泉温97.5度 湧出量200L/分(掘削自噴)
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(弱アルカリ性高張性高温泉)pH7.7
蒸発残留物 18,000mg/kg 溶存物質(ガス成分を除く)16,095mg/kg 成分総計16,095mg/kg
メタケイ酸170mg/kg
態様:源泉かけ流し、加水あり、加温なし、塩素消毒なし

一般的適応症:関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、打ち身などの慢性期、運動麻痺による筋肉のこわばり、冷え症、末しょう循環障害、胃腸機能の低下、軽症高血圧、糖尿病、軽い高コレステロール血症、軽い喘息または肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、睡眠障害、うつ状態、病後回復期、疲労回復、健康増進

泉質別適応症:きりきず、末しょう循環障害、冷え症、うつ状態、皮膚乾燥症

 

→「松之山温泉 凌雲閣 」の基本情報はその1お部屋編

→「松之山温泉 凌雲閣 」の食事情報はその2お食事編へ

 

*ブログの内容は掲載時の情報です。

基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。



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【新潟】松之山温泉 凌雲閣 宿泊 その3 お風呂編」への4件のフィードバック

  1. ご無沙汰しております。
    清津館に泊まって連泊で行きたかった宿なのですが、8月末からの天候不良で1泊で断念しました。
    来年、雪解けを待ってから泊まりに行きたいと考えています。参考にさせて頂きます。

  2. ヒロシ様

    こんばんは。

    清津館と凌雲閣は比較的近いので連泊を計画したくなる宿ですね。
    天候不良は残念でしたが、真夏よりも春~初夏の方がかえって山菜がおいしいかもしれませんね^^

    管理人

  3. 秘湯っ子様

    かつて投稿していたのすら、忘れていました。

    念願叶って温泉に入ってきましたが、三大薬湯といわれるほどのインパクトのあるお湯でした。匂いがかなり独特でかなり熱め。

    飲み比べを頼んでも、内容を考えるとかなりリーズナブルな値段だったので、またリピートしたいと思ってます。
    家族風呂は朝一に行ってみて、48℃で激熱でした。

  4. ヒロシ様

    お風呂のページにも投稿いただきありがとうございます!

    私も、以前投稿があったことを忘れていました(笑)

    ここの貸切風呂は激熱ですよね^^
    温泉街の方に行くと、100度近い源泉がもくもく煙をあげていたような。

    でも、この小さい貸切風呂は松之山温泉本来の石油とナフタリン臭さを堪能できると思います。

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