北海道大雪山系中岳中腹にある「中岳温泉」に向かうまでの登山レポートです。
最終更新日 | 2015/6/28 | 訪問日 | 2015/6月中旬 |
【中岳温泉】基本情報
なかだけおんせん
住所:北海道上川郡東川町 裾合平~中岳分岐手前
TEL:なし
登山情報参考サイト(毎日更新)
旭岳ロープウェイ
旭岳ビジターセンターブログ
NPO大雪山自然学校ブログ
旭岳ロープウェイ姿見駅ライブカメラ
東川町観光サイト
【宿泊料金】
なし *周辺で宿泊できるのは旭岳山頂裏のテントサイトだけです
口コミ評価:ニフティ温泉4.7点/5.0点
【中岳温泉の特徴】
◆旭岳~間宮岳~縦走コースの途中にある野湯
◆硫黄泉のにごり湯で湯船は2つ
◆登山客が足湯をするスポットなので、裸で入るのは勇気が要る
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【日帰り入浴】
営業時間:おススメは7月下旬~8月 ただし天候による
料金:無料(ロープウェイは往復2,900円)
アクセス
◆ロープウェイ山頂駅から徒歩で
直行コース:旭岳ロープウェイ「姿見駅」~裾合平~中岳温泉(ピストン)
往路2時間~3時間、復路1時間40分~2時間20分 5~6時間の行程(初級~中級)
縦走コース:旭岳ロープウェイ「姿見駅」~旭岳山頂~間宮岳~中岳温泉~裾合平~姿見駅
旭岳山頂まで2時間、合計7時間以上の行程(中級以上)
ロープウェイ山麓駅まで
◆車
旭川市内からロープウェイ山麓駅まで車で60分、旭川空港から40分。
ドラぷら
◆電車
JR旭川駅又は旭川空港から「いで湯号」で「旭岳」(旭川ロープウェイ山麓駅前)下車(1時間30分)、すぐ。1日3便。
Yahoo!路線情報・旭川電気軌道株式会社バス時刻表
◆高速バス
楽天トラベル高速バス予約
地図(43.681728・142.861067) Google Mapは⇒こちら
【大雪山 縦走コースにある野湯 中岳温泉】
「中岳温泉」(なかだけおんせん)は、
大雪山中岳の山麓にある徒歩でしか行けない難易度の高い野湯。
白濁した硫黄泉の良泉で、チャレンジし甲斐のある野湯です。
なので、今回の北海道秘湯巡りのハイライトにセッティングしていました。
といっても温泉だけを目当てに行く人は少数で、
縦走コースの途中、足湯の休憩スポットとして立ち寄る登山客がメインです。
でも、足湯でしか入浴できないわけではなく、登山客はわざわざ服を脱がないだけ。
普段は砂に埋もれて湯船が浅くなっていますが、
スコップが周りに置いてあるので、少し掘れば十分入浴できる深さになります。
*現在でもスコップが置いてあるのかはわかりません。
中岳温泉へのアクセス
「中岳温泉」へのアクセスは2通りあります。
1)旭岳~間宮岳をぐるっと周遊する縦走コースの途中に立ち寄る場合
2)ロープウェイの山頂駅(姿見駅)からピストンで往復する場合
です。
旭岳ロープウェイの山頂駅(姿見駅)から直行で往復するピストンコースの場合、
おおよその目安は、
姿見駅―1時間40分⇒裾合平―50分⇒中岳温泉ー40分⇒裾合平ー1時間20分⇒姿見駅
(入浴時間を入れて6時間は必要)
となります。
縦走コースは、
旭岳ロープウェイ「姿見駅」~旭岳山頂(2時間)~間宮岳~中岳温泉(3時間)~裾合平~姿見駅(2時間)
旭岳山頂まで2時間、中岳温泉まで3時間、姿見駅まで2時間、登山だけで7時間以上の行程(中級以上)
縦走ルートの体験談は、「中岳温泉 ヤマレコ(検索結果)」でご覧ください。
この行程は残雪の少ない登山シーズン(7月中旬~8月まで)であって、
その前後は降雪・雪渓で登山道も隠れているのでもっと時間がかかるかもしれません。
山の天候は変わりやすいので、始発のロープウエイで出発し、
お昼過ぎには下山できるくらいのスケジュールが好ましいです。
6月中運のロープウェイ運航スケジュール
旭岳の開山は6月20日(2015年の場合)。
それまでは始発が8:00~と遅いです。
開山まつりが終わると、ようやく週末だけ始発が6:00~となり、
連日始発が6:00~となるのは7月中旬以降だけ。
8:00以降の出発となると、帰りは夕方近くなってしまいます。
帰りの時間を早くするために、
ロープウェイを利用せず1合目の山麓駅(1,100m)から山頂駅(1,600m)まで歩く場合、
標高差は500m、平時でも早くて登り1時間30分、
残雪のある7月上旬までは2時間~2時間30分余計に歩くので、
初心者にはかなり厳しいです。
しかも、登山シーズン前はヒグマの目撃情報がある場所なので、危険だったりします。
*山頂駅付近の様子、ヒグマ情報等は、下記のサイトで毎日更新されています。
旭岳ロープウェイ・旭岳ビジターセンターブログ・NPO大雪山自然学校ブログ
なので、ベストシーズンは残雪も少なくなってロープウェイの運行時間が早い7月下旬と、
冠雪の始まる9月上旬までの晴れた週末ということになるのかと思います。
【いざ、中岳温泉へ】
まだ登山シーズン前だということを知りながら、
今回は、6月中旬に旭岳温泉に宿泊し、翌日チャレンジしてきました。
実は、5月末頃には夏日と言われる晴天が続き、
「今年は雪解けが早い!」という情報が出ていたんですね。
なので、もしかしたらと、その頃日程を組んでホテルも予約してしまいました^^
しかし、出発の1週間前にはまさかの降雪で冬に逆戻り・・・。
出発直前から予定日までの天気予報図も怪しい・・・。
はたしてどうなるか???
旭岳温泉からも徒歩で行ける旭岳ロープウェイ山麓駅
駐車場は目の前に有料駐車場(1日500円)、
ここから下へ50mほどのところに無料の公営駐車場があり、
登山シーズンは無料駐車場の方から満杯になり、
天気の良い週末は有料駐車場も満杯になっていることが多いようです。
その場合には、ホテルに車を停めたまま歩いてくることになるかもしれません。
左は有料駐車場入り口、右は無料公営駐車場
旭川入りした6月上旬。
登山の数日前でしたが、ロープウェイ駅に様子を見に行きました。
本日強風のため運休中!
旭岳は曇っている日は視界が悪いが風が弱く、
晴れている日は視界が良いけれど強風が吹いていることが多いそうで、
ロープウェイの運休も視野に入れて旅行スケジュールを組んでおかないといけないですね。
旅行スケジュールを組んでからオホーツク海低気圧がやってきて、
旭川に到着してからは気温も低い雨続きでした(;一_一)
数日後の登山予定日はというと・・・。
山頂駅付近で雷が発生したということで、8:00の始発が欠航。
ホテルでネットからライブカメラをチェックしていましたが、
文字通り、今日は雲行きが怪しい・・・
でも、ほどなくして運行再開となり、10時前には頂上駅(姿見駅)に到着できました。
装備は、以下の通りです。
・自前のスパイク長靴
・GPS付時計
・ヘッドランプ
・ゴアテックスのレインウェア
・フリースジャケット、防寒用にダウンコート
・スキー用のグローブ
・おふろセット(タオル・湯浴み着)
・非常食(ようかん、チョコ)
・ペットボトルのドリンク 500m×2本
・携帯トイレ
・熊鈴、ホイッスル
山頂駅にはコンビニ並みにお菓子とドリンクが売っています。
それと、熊鈴、伸縮できるトレッキングポール(1本3,000円くらい)、薄いカッパ等もありました。
姿見池周遊コースを歩く観光客用に、長靴のレンタル(300円)もあります。
姿見駅に到着すると、登山状況について1~2分のレクチャーがあり、
それを終えたら入山届に記帳して出かけます。
写真は姿見池周遊コース(1周1時間)
「中岳温泉」は周遊コースの左上、オレンジの「注意」とある矢印の方向。
「積雪により道が不明瞭です」と書いてあります。
ガイドさんにも、
「中岳温泉の方は、雪で登山コースが見えませんよ。」
「腰までズボッと行ってしまう所もあるからからお勧めできませんよ~」
と言われ、冷や汗(^_^;)
6月下旬の姿見駅から裾合平は、最も事故が多い場所&時期で、
ベテランガイドでも行きたがらないのだとか。
場所は違いますが、訪問1週間前にも、日帰りのつもりで旭岳に登った女性がガスで方向を見失い、
逆の方向に下りてしまって、警察に自衛隊ヘリまで出動する事態になったのです。
結局その方は、雪穴の中でビバークして一晩過ごし、翌日夕方に無事救助されたそうです。
そんな事件のあった直後。
ド素人が6月中旬に縦走コースを歩くのはかなり無謀だったんですね~
でも、行けるところまで行ってみて、
危なくなったらすぐに引き返すと約束して出かけました。
当日の天候は曇り時々雨。山頂駅で気温10度でした。
山頂駅を出ると、コースを示すピンクのテープが付いたポールが立っています。
このポールに沿って歩けばいいわけですね。
でも、観光客でが普段着+長靴でも歩ける姿見駅周遊のハイキングコースとは違い、
登山コースは地図、コンパス、GPSが必要です。
コース入口にはこんな注意書きが。
雪の下は解けて空洞ができており、
ズボッと埋まってしまう危険があるという分かりやすい写真。
姿見駅からすぐの所は残雪も多く段差があり、雪の下に小川が流れていたので、
ロープウェイの到着時間に合わせて係員が注意を促していました。
駅から100mくらいは雪渓がありましたが、池の周りは雪もないコースになっていました。
中岳温泉は「裾合平」方面です。ここから2.7kmの表示。
裾合平から中岳温泉まで1,2キロ、合計約4キロの道のりです。
姿見駅すぐ前にある「すり鉢池」。中央に少し池らしき姿が。
雪に覆われていて池はほとんど見えません^^
第三展望台付近に来ると、ハイマツに白いお花が咲いていました。
鏡池に到着。
こちらは残雪はありませんが、コースには小川が流れている状態でした。
鏡池まで来ると姿見池の周遊コースと中岳に向かうコースに分かれます。
普通の靴では歩けないくらいの水たまり。
鏡池からすぐの登山道は露出していますが、長靴がないとびしょびしょですね。
登山道が途切れた鏡池から先は雪渓だけが広がっていました。
コースも見えず、ポールも見えず。
人の足跡が多い所を歩いてGPSを頼りにコースアウトしないようにしなければなりません。
ゴールまで、まだまだ先は長いです~
ちょっと油断するとズボッと足の付け根まで足が埋もれてしまいます。
10回くらい片足丸々根元までズボッといってしまい、ヒヤヒヤ(^_^;)
これはキタキツネの足跡かな。ところどころ足跡がありました。それと鹿のフンも。
6月に入ってからまさかの降雪があり、人の足跡も薄くなっていました。
雪渓を歩くこと1時間近く経過。視界20mか。何も見えないぞ~!
小雨がやや強い雨になり、あと数時間は晴れそうにない様子。
旭岳の方から風に流れて地獄の硫化水素臭が漂ってきました。
あぁ、中岳温泉もこんな臭いがするのかな・・・。
でも、おそらく、この雪渓を歩いているのは私一人。
すでに11:00を回っていて、
このペースで到着したとしても帰りは夕方。ロープウェイに間に合うのだろうか?
ここで、ヒグマでも出たらどうしよう(;一_一)
としばらく考えた後、
姿見駅から約1時間30分、裾合平までには至らず、標高1,800mのあたりで撤収です。
残念!
*中岳温泉は標高1,850mくらい
ちょっとコースアウトしたのか、
帰りはスキーの中級コースくらいの傾斜を下りてきました。
慣れていないので登山靴×アイゼンではなく、
自前のスパイク長靴で行きましたが、
どちらの方が楽だったのかよく分かりません。
スキーを担いで歩いて中岳温泉に行って、帰りに滑って帰ってくる、
山スキーヤーもいるみたいなんですけどね。
真夏の晴れた日だったら、標高差200mちょっとで平坦で長いだけの道のりなのですが、
雪渓は足元がおぼつかないのでなかなか大変でした。
帰りは、姿見駅の売店で「くまさんのうんち」(黒糖ドーナツ)を買って帰りました。
これが美味しかった!
【中岳温泉に向かうコースの感想】
天候の変化を考えて、日程には余裕を持ち、事前準備は怠らずに。
ということですかね。
翌日は晴れていたのでどうしようかと迷いましたが、
コースがあの状態では天候に関わらずやっぱり今の季節は無理かなと。
また機会があればチャレンジしたいと思います。
【中岳温泉 温泉情報】
◆お風呂
混浴露天風呂2
◆源泉
詳細不明 泉温58度前後 硫化水素型の硫黄泉
旭岳ロープウェイ周辺の宿 宿泊予約サイト |
*ブログの内容は掲載時の情報です。
基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。
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◆新潟県 白馬岳 蓮華温泉 白馬岳蓮華温泉ロッジ 日帰り入浴
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