神奈川県箱根町にある芦之湯温泉の「美肌の湯 きのくにや」の入浴レポートです。
◆きのくにやのお風呂情報
男女別大浴場 内湯各1 露天風呂各1 チェックイン~9:00まで(男女入替なし)
貸切風呂2 (宿泊者は1組2,000円、1回30分)
客室露天風呂2
源泉スタンド1 20L 500円~
【きのくにやの温泉の特徴】
◆敷地内に自然湧出の硫黄泉を複数持つ箱根では貴重な存在
◆江戸時代の湯治場を再現した「正徳の湯」は必見
◆2022年には硫黄泉の源泉スタンドもオープン
きのくにやの口コミ評価:Google4.1点/5.0点
最終更新日:2022/4/16
訪問日:2022/2
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⇒「美肌の湯 きのくにや」へのアクセス詳細&宿泊予約はこちらのページへ
【日帰り入浴】
営業時間
平日(火水除く)12:00~17:00
休日12:00~15:00
料金:大浴場1,000円
貸切風呂30分2,000円/人(宿泊者優先)
定休日:火水他不定休
【温泉スタンドも創設!箱根では貴重な自然湧出の硫黄泉を持つ宿 お風呂編】
江戸時代創業、150余年の歴史のある宿「きのくにや旅館」のお風呂編です。
箱根のにごり湯、硫黄泉といえば、湯煙の上がる大涌谷から引き湯している造成泉のイメージが強いですが、ここ「きのくにや」は敷地内に自然湧出の硫黄泉源泉を持っています。
何でも、創業当時、小田原城主の許可を得て土地を取得し、湯宿を始めたのだとか。
3,000坪の敷地内には硫黄泉数本があり、他に湯ノ花の方からも無色透明の重曹泉を引いています(プリンスホテルのある方)。
亡くなられた先代のご主人はミュージシャンだったそうです。家業を継ぎ、「湯使い宣言」をして、いくつもある宿のお風呂の整備に当たっていたのですが、これからという時に突然亡くなられ(2019年頃)、経営者も交代し、今に至ります。
全部で14か所あるお風呂。ここに書いてある源泉は4本ですが、ほかにもあるようです。
現在稼働しているお風呂は、
- 男性用大浴場 内湯1 露天風呂2(大1・小1)
- 女性用大浴場 内湯1 露天風呂2(壺湯)
- 貸切半露天風呂2 有料
- 露天風呂付きの客室2
だけになっています。
このうち、自家源泉の硫黄泉と引き湯の重曹泉を源泉かけ流し(冬季加温あり)で堪能できる貸切風呂「正徳の湯」が名物になっています。
宿泊者でも有料なのですが、これに入らないと「きのくにや」を語るべからずというくらい、お風呂の雰囲気も泉質も別格なので、ぜひどうぞ。
※最近、「正徳の湯」は日帰りでも開放されました。
【本館 男女別大浴場 湯香殿】
まずは、一晩中入浴できる男女別の大浴場から(翌9:00から清掃)。
以前は男女入れ替えがありましたが、現在は男女固定です。
これが女性にとっては残念なお知らせなのです・・・。詳しくはのちほど。
大浴場「湯香殿」は1階フロントを奥へ、右手に入り口があります。
「湯香殿」入り口前
左い行くと、「美術回廊」があります。
廊下には「きのくにや」の歴史解説と写真のパネルが
男女別入り口
【湯香殿 女性用大浴場】
脱衣所は棚と籠だけでロッカーなし
洗面台にはヘアブラシ、ドライヤーがあります。
入り口から見た内湯
25畳くらいの広さの浴室に8~10人サイズの内湯が一つ。
縁はグレーの石造り、床はタイル張りです。
横から
内湯の使用源泉は自家源泉の硫黄泉「4号泉」です。
湯舟の温度は41.5度。
観光地の温泉はやっぱり42度以上にならないようにするのがセオリーなんでしょうか。
「芦之湯4号泉(黄金泉)」泉温31.9度 湧出量72.1L/分(自然湧出)
泉質:単純硫黄温泉(硫化水素型)(中性低張性低温泉)pH6.9
分析書の別表では循環ろ過、消毒ありの表記ですが、特に塩素消毒の臭いはなし。
部屋の案内では加温したお湯を循環させるため熱交換しているとあり、微妙な表現でした。
かけ流しの貸切風呂に入らなければ、はっきり循環とはわからない程度です。
ただ、同じ循環表記でも露天風呂の方がより鮮度は良かったです。
湯口
ほんの少しだけ白濁していますが、ほぼ透明に近い状態です。
硫黄の香りも加温のせいかほとんど感じられません。
黒い湯花が舞っているのが硫黄泉らしいというくらい。
入るとオーバーフローあり
内湯からの目線とシャワー台
DHCのシャンプーセット
すぐ外には露天風呂
女湯は重曹泉を使用した壺湯が2つあります。
2月だったので、床が凍っていて滑る^^
お湯は無色透明、無味無臭
同じく加温したお湯を循環させるためろ過あり、消毒ありとの表記でしたが、さほど循環らしさはなく、塩素臭もありませんでした。
メタケイ酸が多いので、ツルスベします。
源泉名 芦之湯温泉「揚湯2号泉」(湯ノ花源泉)泉温68.1度(気温-度) 湧出量 -(-)
泉質:カルシウム・ナトリウム・マグネシウム-硫酸塩・炭酸水素塩温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)pH7.9
入浴中の目線
内湯の後だと、露天風呂の方が源泉に近い浴感でした。
壺湯の方が源泉温度が高いので、もしかして循環してなかった可能性も?
ただ、貸切風呂に入った後だと、違いははっきりしてしまうのです。。。
【湯香殿 男性用大浴場】
男女入れ替えがないので入浴できないのが残念ですが、男湯の方も見てきました。
内湯は造りが同じです。
使用している源泉も湯遣いも同じ。
問題は露天風呂。
入り口から見た男湯の露天風呂
左側にある石造りの長い露天風呂は女湯の壺湯と同じ重曹泉で、加温あり、循環ろ過ありです。
女性用に比べて、広々としています。
そして片隅にある白濁した壺湯「神遊風呂」
こちらは、自家源泉、自然湧出の硫黄泉になっていて、30度前後の低温泉のままかけ流しです。
無加水、無加温の冷泉。夏は取り合いになるでしょう・・・。
残念ながら手間が回らず、男女入れ替えをやめてしまったそうです。
うぅぅっ。
というわけで、女性がにごり湯の硫黄泉に入るには、貸切風呂しかないというわけです・・・。
(露天風呂が付いているお部屋ならば別ですが、おひとり様だと7万円以上したので諦めました)
【自然湧出の硫黄泉のにごり湯を使用 きのくにやの貸切風呂】
貸切風呂は現在、「正徳の湯」と「枯淡の湯」の2つだけ稼働しています。
「正徳の湯」は、自然湧出の硫黄泉と引き湯の重曹泉の2つの湯舟がありますが、「枯淡の湯」は硫黄泉の湯舟が1つだけです(こちらはかけ流しかはチェックしていません)。
なので、フロントでは「正徳の湯」をおススメされます。
「正徳」は創業時の江戸時代の元号なのですが、当時の湯治場の雰囲気を再現した檜造りになっていてとても風情があるので、どちらか1つしか利用しないのであれば、断然「正徳の湯」がおススメです。
宿泊の場合は1組30分2,000円。
日帰りの場合は一人2,000円になります(宿泊者優先なのでお断りされることもあります)。
フロントに時間割があるので、好きな時間を選べます。
※コロナ禍では時短営業になっている可能性があります。
【江戸時代の湯治場を再現!貸切風呂 正徳の湯】
朝の7時に予約をして、フロントに向かい案内してもらいました。
貸切風呂は本館の玄関を出て斜め右向かいにあります。
「源泉」と書かれている通り、貸切風呂の硫黄泉の真横に源泉があります。
道路側にある湯小屋が「正徳の湯」
「正徳の湯」入り口
中から鍵がかかります。
中に入るとすぐ脱衣所があります。
中は棚と籠だけ。洗い場はないので、漬かるだけの湯舟です。
寒いのでストーブをつけてもらいました(朝の気温はマイナス2度くらい)。
「正徳の湯」の歴史
使用源泉の説明
硫黄泉の「芦之湯1号泉」はここだけです(もう一つの貸切風呂は未確認)。
扉を開けると左ににごり湯、右に透明な湯の小さなお風呂が1つずつあります。
外が寒すぎて湯気で見えにくいですが、公式サイトだとこのような外観になっています。
惚れ惚れする湯殿です。
先に右にある重曹泉から。
黒っぽく見えるのは湯舟の下が石造りだからだと思いますが、お湯は無色透明、無味無臭です。
大浴場の露天風呂と同じ、湯ノ花温泉からの引き湯です。
湯口と加水用の蛇口があります。
41.5度くらいで熱すぎず、ぬるすぎず、ちょうど良い温度。
同じ源泉ながら、柔らかさが全然違います!
隣に硫黄泉があるので、そっちばかり入って30分が終わるかと思いましたが、こちらもなかなか良い湯でした。
源泉名 芦之湯温泉「揚湯2号泉」(湯ノ花源泉)泉温68.1度(気温-度) 湧出量 -(-)
泉質:カルシウム・ナトリウム・マグネシウム-硫酸塩・炭酸水素塩温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)pH7.9
続いて硫黄泉へ。
床には白い硫黄の粉が積もった跡が。
入ると下から白い湯花が舞い上がります。
大涌谷の湯煙のような、たまご臭もプンプンします♪
湯口
中性なので酸っぱくはなく、硫黄のエグミと少々の塩味が感じられます。
30分が短すぎて・・・あっという間に時間が来てしまいました。
奥にあるのが「枯淡の湯」です。
公式の写真で見る限り「正徳の湯」のようなにごり湯ではないので、循環なのかも不明です。
入るつもりがないのでチェックしてきませんでした。
【2022年新設の温泉スタンド】
2022年1月に温泉スタンドができました。
隣にある見本に入りたい・・・。
温泉スタンドの詳細は「その1お部屋編」の一番下をご覧ください。
【美肌の湯 きのくにや 温泉の感想】
先に大浴場に入り、特に循環かどうかも確かめず、思ったよりも普通かなというのが第一印象です。
翌朝になり、「正徳の湯」に行ったら、これよ、これ!テレビで見たことがある!
風情もお湯の香りも浴感も、来た甲斐があったと感激するお風呂でした。
加温とはいえ、自然湧出のパワーなのでしょうか、強羅温泉のにごり湯とはまた違った格別な柔らかさがあります。
真夏ならばほぼ非加温の状態で入れるようなので、その時にまた行ってみたいです。
男湯はいいよな~(源泉は別だけど)。
「正徳の湯」は、以前日帰りNGだったのが、最近解禁されたということなので、宿泊が無理という方でも一度行ってみることをお勧めします。
泉質 ★★★ 3.9(正徳の湯は4.4)
お風呂の雰囲気 ★★★★ 4.1(正徳の湯は4.6)
清潔感 ★★★★ 4.2
”お出かけの際には「秘湯宿.com」を見て来たと言っていただけると幸いです♪””
【芦之湯温泉 きのくにや 温泉情報】
◆お風呂
男女別大浴場 内湯各1 露天風呂各1 源泉風呂各1
◆源泉
@湯香殿(男女別内湯) H20.8月の分析書
源泉名「芦之湯4号泉(黄金泉)」泉温31.9度 湧出量72.1L/分(自然湧出)
泉質:単純硫黄温泉(硫化水素型)(中性低張性低温泉)pH6.9
蒸発残留物 0.448g/kg 溶存物質(ガス成分を除く)g/kg 成分総計0.522g/kg
メタケイ酸127mg,遊離二酸化炭素ガス15.2mg/kg
硫化水素イオン4.89mg、チオ硫酸イオン-、遊離硫化水素ガス87.02mg/kg
態様:加水なし、加温あり、循環ろ過あり、塩素消毒あり、塩素臭なし
@湯香殿(男女別露天風呂) H27.7月の分析書
源泉名 芦之湯温泉「揚湯2号泉」(湯ノ花源泉)泉温68.1度(気温-度) 湧出量 -(-)
泉質:カルシウム・ナトリウム・マグネシウム-硫酸塩・炭酸水素塩温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)pH7.9
蒸発残留物 g/kg 溶存物質(ガス成分を除く)1.099g/kg 成分総計1.104g/kg
メタケイ酸238mg,遊離二酸化炭素ガス4.65mg/kg
態様:源泉かけ流し、加水・加温なし、塩素消毒なし
⇒「芦之湯温泉 美肌の湯 きのくにや」の客室情報はその1お部屋編へ
⇒「芦之湯温泉 美肌の湯 きのくにや」の食事情報はその2お食事編へ
*ブログの内容は掲載時の情報です。
基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。
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