【山梨】岩下温泉 岩下温泉旅館 日帰り入浴 ★★★★

山梨県山梨市にある「岩下温泉旅館」の入浴レポートです。

最終更新日 2019/2/12 訪問日 2018/6月上旬

【岩下温泉 岩下温泉旅館】基本情報

いわしたおんせん いわしたおんせんりょかん

住所:〒405-0034 山梨県山梨市上岩下1053
TEL:0553-22-2050
公式サイト

⇒「岩下温泉旅館」へのアクセス詳細&宿泊予約はこちらのページへ

【宿泊料金】

1泊2食付9,800円~20,490円 お一人様(要確認) 素泊まり× 湯治× 自炊×

口コミ評価:Google 4.0点/5.0点

【こんな人におススメ】

◆首都圏から2時間以内で行ける温泉を探している
◆レトロで趣のある旅館が好き
◆ぬる湯が好き


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【日帰り入浴】

営業時間
◆6月~10月
曜日問わず9:30~20:00
◆11月~5月
平日15:00~20:00
土日祝:9:30~20:00
料金:大人500円 小人300円
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
*営業時間が変更されました

 

【1,300年の歴史あるぬる湯の霊湯&レトロな建物好きにはたまらない宿】

「岩下温泉旅館」は、山梨市郊外の果樹園に囲まれた静かな住宅街にある一軒宿です。

1,300年の歴史を持つ山梨県最古の温泉であり、「山梨」という地名の発祥地なのだとか。

もともとは共同浴場として利用されていた温泉を明治初期に買い取って旅館を建てたそうです。日帰りで利用できる建物も創業当時の建築で国の有形文化財に登録されています。

 

山梨県内には都市部にかけ流しの日帰り温泉が数多くあり、湯量豊富な冷泉が多いのが特徴的ですが、「岩下温泉」のお湯も28度というプール並の「ぬる湯」で、夏場には最適の温泉です。

山梨の都市部にある日帰り専門施設は混んでいるので、落ち着いた旅館で「ぬる湯」を堪能しようとやって来ました。

はじめは「ぬる湯」だけが目当てだったのですが、レトロな建物と浴室の雰囲気が私の好みにドンピシャで、これが予想外に居心地の良い宿でした。

 

ちなみに、以前はメインの浴槽が混浴でしたが(2013年頃まで)、現在は男女別浴時になっています。

 

ナビを設定すると、国道140号線から1本入ると本当にこんな住宅街にあるの?という細い道に誘導されました。

あまり目立たないですが要所には看板が出ています。

細い路地の途中でナビの案内が終了。いかにも旅館風の趣のある建物が見えました。

奥に見える2階建ての木造の建物が「旧館」で、日帰り入浴で利用できる温泉があります。

目の前には小さな小川が流れています。笛吹川の支流で平等川というらしいです。

いかにも蛍が出そうな環境ですが、実際に6月にはこの小川沿いでホタルが見れるそうです。

駐車場は「旧館」の前を通り過ぎて川沿いの1つ目の路地を右に上がったところにあります。

ガードレールに「岩下温泉駐車場⇒」という看板が出ているので分かると思います。

車を停めて「立ち寄り湯」の矢印に従って先ほどの建物「旧館」に戻ります。

もう一度「岩下温泉旅館 旧館」の外観。

旅館としての創業は明治8年。その時に建てられたのが「旧館」です。

宿泊は隣りの「新館」で、宿泊者専用の内湯と露天風呂があります。写真で見る限り現代風の和風旅館で「旧館」のようなレトロさはありません。

「旧館」の入口。木の看板もガラス戸もレトロな雰囲気。

岩手県にある「鉛温泉 藤三旅館」を彷彿とさせる雰囲気でした。

表に出ている看板だけが現代風。

「旧館」のロビーには温泉BARがあるようですが、期間限定と書いてあったので普段は営業していないのでしょうか・・・。

玄関入って正面に受付、奥がオシャレなカフェ&バーになっています。

特にメニューがでていなかったので、この日は営業していなかったようです。

こんなに雰囲気が良くて500円で入れるのにしばらくお客さんが私だけ・・・。もったいないけど嬉しい^^

受付を済ませると左の廊下の奥にある浴室に案内され、入浴方法の説明を受けます。

玄関に入ってからこの廊下を通り過ぎる時の板の間の踏み心地と古民家特有の木の匂いがフェチには溜まりません(>_<)

 

「岩下温泉旅館」の日帰り入浴できる旧館のお風呂は、

  • 男性用内湯 内湯2(冷泉小1+加温1 冷泉大1)
  • 女性用内湯 内湯2(冷泉小1+加温1 冷泉大1)

となっています。

浴室は廊下の左に洗い場のある小さな浴室、右側に元は混浴だった冷泉の大浴場があります。

脱衣所は加温+冷泉のある浴室にあり、加温浴槽で体を温めてからバスタオルを巻いて冷泉の大浴場に入るという作法になっています。

【岩下温泉旅館 冷泉+加温の浴室】

脱衣所のある加温+冷泉の浴室入口

入口から見ると右の3段上がったフローリングの脱衣スペースにはトイレ、鏡、ドライヤーがあります。

ロッカーはないので貴重品は自分で管理するか、受付に預かってもらうかします。

ドレッサーにはレトロな鏡。

トイレの入口には神棚に貼る紙垂がかかっていて、なんだか歴史と格式を感じさせる雰囲気でした。

入口から見て左側にはベンチと入浴方法をイラストで説明したパネル。

 

【岩下温泉の入浴方法】

壁にはかわいい猫のイラストが描かれていますが、以前看板猫だったミミちゃんがモデルだそうです。

宿の玄関前で行き倒れていたところを保護されたのだとか。

写真を見たら、黒と白ブチの猫でした。

入浴前に水を一杯

加温した浴槽で温まってからバスタオルを巻いて向かいにある半地下の霊湯へ移動。

霊湯に入る時には冷たいので心臓をガード。

足湯や手浴も効果的だそうです。

 

というわけで、まずは加温浴槽から入浴です。

浴室は8畳くらいの広さ。手前にかけ流しの冷泉、奥に加温循環ろ過の浴槽があります。

それぞれ2~3人サイズで小さ目のお風呂。

レトロなタイル張りが共同浴場だった当時の様子を彷彿とさせます。

加温浴槽は42度くらい。

無色透明、無味無臭の単純泉です。加温循環ろ過といっても特に劣化も感じられず塩素臭もありません。

入口から見て手前にあるのはミニチュア版の「霊湯」です。

気温20度の測定で28度の温泉ということなので、プールの温度と同じくらいです。

湯口にはコップが置いてあって飲泉もできます。

サラリとしたのどごしの良いお湯です。

成分総計205.3mg/kgの単純泉なので、これといって突出した成分はないですが、成分比は「ナトリウム-炭酸水素塩泉」の順になっています。

「岩下温泉旅館」泉温28度 湧出量54.7L/分(自然湧出)
泉質:単純温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)pH8.3

加温浴槽から見た浴室。

洗い場にはカラン2つとシャワーが1台。

宿泊棟も10室のみ、日帰りでもそれほど混むことはないようなので、事足りるのかな。

備え付けのシャンプー。

 

【 実は1,900年近い歴史を持つ霊湯!ウトウトしたくなる心地の良いぬる湯】

「岩下温泉」の真骨頂はやはり大きな浴槽のある「霊湯」です。

加温浴槽で体を温めたらバスタオルを巻いて廊下を横切るのですが、スケスケのすだれの衝立があるだけなので誰か人がいると女性は行きにくいかも・・・。

「霊湯(れいとう)」は左が女湯、右が男湯になっています。

「霊湯」の由来。

公式サイトでは1,300年の歴史があると書かれていますが、浴室の入口には別の由来が。金桜神社の縁起では第13代成務天皇の時代(西暦131年~190年)には存在していたと書かれているそうなので、それが本当ならば少なくとも1828年の歴史を持つということになります。

*金桜神社は昇仙峡に有名な里宮が、ご神体である金峰山に本宮がある神社で(延喜式内社)、2,000年の歴史があります。岩下温泉の1,300年の歴史というのは金桜神社が吉野山の蔵王権現を合祀した時期と一致するので、縁起が書かれた時代を基準にしているのか・・・根拠は不明です。

「霊湯」は階段を7段ほど下りた半地下にあります。

階段を降りると壁には巻いていたバスタオルをかけるハンガーがありました。

廊下の入口が薄い暖簾だけなので、あまり入口付近にいると外から見えてしまうかも。

入口から見た「霊湯」。

浴槽は水色のタイル張りで、温泉というよりもプールのような清涼感のあるお風呂です。

横から。

奥は板張りになっていますが、以前混浴だった時には支柱だけで板張りはなかったようです。

浴槽に入るとお湯が豪快に流れ出て行きます。

中央の仕切りの下からは新鮮なお湯が。

自然湧出で湯量もなかなか。

この日は雨が降っていて気温が20度くらいでしたが、湯口付近のお湯は28度、中央付近は25度、浴槽の端の方は21度くらいしかなく、30分くらい入ると鳥肌が立ってきました^^

でも、バスタオルを巻くとポカポカしてくるので、そこはやはり温泉というか、冷たくても身体が温まるようにできているようです。

真夏だったらいつまでも入っていられそうです。

ラジウム泉ではないですが、浴室の雰囲気や入浴中のリラックス度合は新潟県の「栃尾又温泉」に良く似ています。

温泉自体はほとんど特徴がないですが、副交感神経が優位になって寒いながらも心地が良く、ウトウトしてしまいます。

浴室の片隅には少彦名命を祀る「湯権現」の祠。

「霊湯」と呼ばれるところには、神道ならば少彦名命(+大国主命)が祀られていて、仏教系ならば薬師如来又は薬師観音像が置いてある所が多いですね。

この祠があるせいか、浴室の雰囲気もどことなく神聖な場所のように感じられました。

 

【レトロで居心地の良い旧館の湯上り処】

普段は日帰り温泉に寄ってもせいぜい1時間で帰るのですが、ぬる湯特有のけだるさと心地よさでちょっと休憩して帰りたくなり湯上り処のある2階へ向かいました。

間違えてはじめは左にある中二階の部屋に上がってしまいましたが、そちらは神棚があるだけでした^^

2階に向かう階段は1階の廊下よりもギシギシ感がすごい。

1階はある程度リフォームされていたのだなと思うくらい、壁も一段とレトロ感が増しています。

これはなんだ?と思ったら扇風機でした。

古いラジオも。

窓際のスペース

元は客室だったのか書院造の床の間のある和室。

凝った欄干

泊まるならこういう古い部屋の方が好みだなぁと思いながらちょっと横になったら1時間も寝てしまいました^^

 

【岩下温泉旅館の動画】

外観⇒加温浴槽⇒霊泉⇒湯上り処の順に撮影しています。

 

【岩下温泉旅館 温泉の感想】

広い「霊湯」は夏場ならばいつまでも入っていたくなる居心地の良さで「ぬる湯」好きにはたまらない温度だと思います。

それに加え、旧館のレトロな風情もたまりません!

日帰りで混んでいたという口コミもあまり見ないので、旅館ならではの落ち着いた雰囲気を求めている方にはおススメです。

次は絶対に泊まりたいと思った宿でした。

 

冬に見た時には一人旅プランが出ていましたが、夏は出ていないようなので、一人旅の方は要確認です^^

 

泉質 ★★★★4.0

お風呂の雰囲気 ★★★★4.3

清潔感 ★★★★4.3

接客サービス ★★★★4.5

 

⇒「岩下温泉旅館」をインターネットで予約する

 

【岩下温泉旅館 温泉情報】

◆お風呂

旧館 男女別大浴場 内湯各2
新館 男女別大浴場 内湯各1 露天風呂各1

◆源泉 H21.10月の分析書

自家源泉「岩下温泉旅館」泉温28度 湧出量54.7L/分(自然湧出)
泉質:単純温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)pH8.3
蒸発残留物 158.9mg/kg 溶存物質(ガス成分を除く)205.3mg/kg 成分総計205.3mg/kg
メタケイ酸53.4mg/kg
態様:源泉かけ流し、加水・加温なし、塩素消毒なし(加温浴槽は加温循環ろ過、塩素臭なし)

 

*ブログの内容は掲載時の情報です。

基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。



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