静岡県の修善寺近くにある川端良成ゆかりの宿。天城湯ヶ島温泉「湯本館」の宿泊レポートです。
最終更新日 | 2020/6/6 | 訪問日 | 2015/3月上旬 |
【湯ヶ島温泉 湯本館】基本情報
ゆがしまおんせん ゆもとかん
住所:〒410-3206 静岡県伊豆市湯ケ島 1656-1
TEL:0558-85-1028
公式サイト・日本秘湯を守る会宿紹介ページ
2020/6/1から営業を再開しました。
【宿泊料金】
1泊2食付15,900 円~29,550 円 お一人様〇 素泊まり× 湯治× 自炊×
口コミ総合評価:Google 4.2/5.0点
【こんな人におススメ】
◆日本秘湯を守る会のファン
◆川端康成のファン
◆昭和の香りのする和風旅館が好き
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【日帰り入浴】
営業時間:12:00 ~ 14:30
料金:大人800円 小人400円
貸切風呂は1回30分別途1,000円
【伊豆 天城温泉郷 湯ヶ島温泉 湯本館 宿泊 その1 お部屋編】
「天城温泉郷 湯ヶ島温泉」は、天城山の東麓、
修善寺から南へ10キロほどのところにある小さな温泉街です。
「湯本館」は、創業明治5年の老舗旅館です。
湯ヶ島温泉は老舗高級旅館か新興の隠れ家的高級旅館が多いですが、
「湯本館」は昔ながらの風情を残した鄙びた宿です。
川端康成が長期滞在し、「伊豆の踊子」執筆の宿として知られています。
「湯本館」は湯ヶ島温泉街の裏路地にあり、外観は白い土蔵のような造りです。
すぐ隣には共同浴場「河鹿の湯」があります。
参考:「河鹿の湯」入浴レポ
「湯本館」の玄関。
文豪が滞在した宿ということで、敷居が高いイメージがありましたが、
宿の雰囲気や接客は庶民的です。
駐車場は宿の前に4~5台くらいしか置けないので、
お客さんが多いと鍵を預けて移動してもらうことになるようです。
「湯本館」の看板と、漆喰の壁に書かれた鯉の画。
この鯉は漆喰鏝絵の名人、入江長八の作品だそうです。
前日に「長八美術館」に立ち寄ろうかと前を通って結局入館しなかったのですが、
こんなところでつながりがあったとは。
玄関に入ると右手に帳場、正面には古い階段があります。
裏に回るとレトロなお土産コーナー
この雰囲気は、同じ伊豆にある秘湯の会の「河津温泉 福田家」に似ています。
「福田家」の方は、「伊豆の踊子」の舞台となった宿で、歴代映画ロケが行われています。
「湯本館」も伊豆の踊子つながりということで、歴代映画のヒロインの写真が飾ってありました。
左から、山口百恵、吉永小百合、美空ひばり
【湯ヶ島温泉 湯本館 客室】
今回は、トイレ・バス付、1泊2食付3名泊で、16,200円(税別)のお部屋でした。
4名以上の場合には、露天風呂付の高い部屋になると言われ、
(1泊22,000円~30,000円前後)
前回は別の宿にしたのですが、人数が少なければ伊豆では割と格安な部屋もあるのですね。
今回は、1階の廊下を左奥に行った部屋でした。
ドアを開けると踏込に4畳半間の全室。
ここにはお布団を敷いた後にテーブルが置かれましたが、
本来は着替えたりする場所なんでしょうね。
メインの部屋は10畳間に広縁。
床の間側には、テレビ、クローゼット、金庫、エアコンがあります。
食事は部屋食なので、お布団の上げ下ろしは食事の前後となります。
お茶セットと煎茶。
部屋までは仲居さんが案内してくれて、お茶をいただきながら説明を受けます。
お茶請けは「猪最中」(小戸橋製菓)
とても美味しかったので、翌日はお店に寄って買って帰りました。
タンスの中には浴衣とタオルセット。
アメニティは歯ブラシ、足袋靴下です。
広縁はやや広めで、ベランダもあります。
ベランダからの景色。
目の前は狩野川の渓流です。
3月上旬で木々はまだ殺風景ですが、上に藤棚らしきものがありますね。
庭も広いので、花の季節はいい景色なのかもしれません。
広縁には有料ドリンクの冷蔵庫。
今ではあまり見ることもなくなりましたね。
「湯本館」は、昭和の時代で時間が止まったような空間です。
メインの客室と全室の間に廊下があり、その奥に洗面台、トイレ、バスがあります。
*バス無の部屋は1,000円くらい安めです。
洗面台。
トイレの写真を撮り忘れましたが、ウォシュレットタイプでした。
部屋の隅には、家族風呂のような造りのお風呂(蛇口から温泉が出ます)もありました。
お風呂付の客室は高い部屋だけだと思っていましたが、
標準タイプでも小さなお風呂がついているのにビックリです。
しかも窓の外は渓流のいい眺めでした。
結局入浴はしませんでしたが、得をした気分です^^
お部屋の紹介は以上です。
こちらは1階フロント奥にある湯上りスペースで、ドリンクの自動販売機が置いてありました。
奥が露天風呂の出入り口になっています。
ホルマリン漬けされた巨大なワサビが置いてありました^^
【川端康成先生執筆の部屋】
「湯本館」の2階には、
川端康成が「伊豆の踊子」を執筆するために長期滞留したという部屋があります。
滞在した客室の様子を記した書。
「湯本館」のすぐ近くには、「落合楼 村上」という旅館があるのですが、
川端康成は「湯本館」から、「落合楼 村上」のお風呂に通っていたとか。
「落合楼 村上」の方は、お一人様のみの宿泊だと1泊50,000円近くする 高級宿です。
部屋の内部はやや狭め。
本棚には昔の文学集がずらり
天井が面白い
床の間には若き日の川端康成の写真
直筆の原稿用紙
川端康成の書 「秋乃野に鈴鳴らし行く人見えず」
川端康成がノーベル文学賞を受賞した時に詠んだ句で、
ノーベルを「野」「鈴」(ベル)に掛けているそうです。
向かいには、「湯本館」にゆかりのある文人、書家の部屋もあります。
飾ってある画も素敵でした。
若山牧水の書
宇野千代(89歳の時に書かれた湯本館の文芸日誌より)
直筆が今どきのギャル文字に見えました^^
【湯ヶ島温泉 湯本館 お部屋の感想】
伊豆では少数派になりつつある、古き良き時代の鄙び宿で、
川端康成ファンでなくとも宿の風情を楽しめると思います。
今どきの高級旅館は似たり寄ったりでつまらないと思っているならば、
逆に新鮮に感じるかもしれませんね。
8畳間とはいえ前室あり、広めの広縁あり、
男女別トイレに渓流を眺められるお風呂あり、しかも温泉。
部屋食で1泊16,000円だったので、お手頃な価格でした。
昔ながらの宿の佇まいはそのままに、
水回り等はリフォームされているので、不便さは感じませんでした。
古い木造建築の宿が好きな方でしたら、居心地は良いと思います。
接客は若女将らしき方はとても丁寧、
部屋担当のベテランの仲居さんはざっくばらんで、
バランスが取れている感じでした。
料理が一昔前の旅館飯なので、その点だけが少し残念でした。
部屋の広さ★★★★4.4
設備★★★★4.2
アメニティ★★★3.5
宿の雰囲気★★★★4.4
清潔感★★★★4.0
接客サービス★★★★4.2
*ブログの内容は掲載時の情報です。
基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。
【湯ヶ島温泉周辺の関連記事】
◆河津町 大滝温泉 りばてぃ リゾ・音 AMAGISO(旧天城荘) 宿泊
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こんにちは。2018.9月9日に宿泊しました。部屋食でなく、食事処でしたー。お風呂と冷蔵庫も無い部屋になってめす、しかしお湯熱いですね(^-^;
kaoruukさん、こんばんは。
いつもコメントありがとうございます。
本館と別館は広さはほぼ同じでもお風呂のある部屋とない部屋があるようです。
1~2人の場合は少し狭い部屋に割り当てられる分、少し安くなるようです。
お風呂はともかく冷蔵庫がないのは夏には厳しいですね。
私は家族と3人で宿泊したので、少し広い部屋で3,000円くらい高い部屋でした。
食事も人数によっては部屋食ではなく食事処になることもあるのでしょうね。
私が訪問した時は寒かったので湯本館のお湯はぬる目でしたが、今の季節だとお湯も熱いでしょうね^^
隣の共同浴場は冬でも45度くらいありました。