福岡県筑紫野市にある老舗旅館・二日市温泉「大丸別荘」の宿泊レポートです。
最終更新日 | 2020/2/16 | 訪問日 | 2016/10月中旬 |
【二日市温泉 大丸別荘】基本情報
ふつかいちおんせん だいまるべっそう
住所:〒818-0058 福岡県筑紫野市 湯町1丁目20−1
TEL:092-924-3939
公式サイト
【宿泊料金】
1泊2食付 14,256円~35,200円 お一人様〇 素泊まり〇 湯治× 自炊×
1泊朝食付7,128円~、素泊まり5,346円~
口コミ総合評価:Google 4.3点/5.0点
【こんな人におススメ】
◆福岡県で評判の良い温泉旅館を探している
◆格式高い純和風の老舗旅館が好き
◆ミシュランガイド掲載の宿に泊まってみたい
◆太宰府天満宮参拝の拠点に
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【日帰り入浴】
*個室休憩+食事付プランのみ(要予約) 入浴のみ不可
昼食付プラン
11:00~16:00 5,940円~14,300
夕食付プラン
17:30〜22:00 8,316円〜
【昭和天皇が滞在した大正亭「雲井」に宿泊 大丸別荘 お部屋編 】
「二日市温泉」は、博多から特急電車でわずか12分、太宰府天満宮から電車で5分。
博多の奥座敷とも呼ばれ、万葉集にも歌われた1,300年以上の歴史を持つ古い温泉です。
中でも「大丸別荘」は、皇族ゆかりの格式ある老舗旅館です。
昭和天皇が滞在した本格書院造の「大正亭」と呼ばれる部屋や、
3,500坪の回遊式日本庭園など、街中にあるとは思えない温泉旅館です。
九州高速道路高架下にある県道31号線沿いに長~い塀があるのが「大丸別荘」です。
交通量が多く、上空は飛行機が飛び交っている街の中に老舗旅館なんて・・・
と思いましたが、建物の中に入ると別世界が広がっていました。
門を入ると広い駐車場になっており、建物は奥にあります。
夜の入口と建物の正面玄関。
夜の方が入口は分かりやすいです。
正面玄関
玄関横の「霊湯木源」と書かれた石碑は大丸別荘の源泉です。
玄関入って左にフロントがあります。
フロントは制服のベテラン男性、若い女性、ピンクの和服を着た仲居さんが待機していました。
フロントでチェックインを済ませ、仲居さんに部屋まで案内してもらいます。
部屋までの道のりが長いので、会話の糸口を探そうとする新人の仲居さんが初々しかったです。
「大丸別荘」1階の見取図
「大丸別荘」は日本庭園を囲むように平安亭、昭和亭、大正亭と年代ごとに建てられた客室があります。
フロントのある「昭和亭」は2階建て、隣の「平安亭」は鉄筋コンクリート4階建てで、今どきの大型温泉旅館といった雰囲気でしたが、日本庭園の一番奥にある「大正亭」は木造2階建ての書院造りでまるでタイムスリップしたかのようなレトロな風情あふれる建物でした。
館内はすべて通路でつながっていますが、やや迷路のようで慣れるまでに時間がかかりました。
玄関から大正亭の部屋までは歩いて5分くらいかかります^^
「昭和亭」の2階にある階段
「次田乃湯」と書かれているのが大浴場なのですが、「大正亭」はその奥にあります。
エジプトの壁画風の廊下を抜けて大浴場のある通路へ。
長い廊下の途中には「次田乃湯」の入口がありますがさらに奥へ。
途中、日本庭園とその奥に見える高層マンションに街の中なんだなぁと現実に戻りながら
お茶室のようなレトロな建物に到着しました。
「大正亭」の入口
突然異空間に来たような風情のある建物です。
「大正亭」は外から見ると古き良き時代の立派な純和風建築なのですが、
館内はそれほど古い感じはせず、波打つ窓ガラスやきしむ階段がほどよいレトロ感を漂わせています。
「大正亭」は1階と2階に計10室あり、
2室ごとに別の階段があって隣りの客室の出入り口が分からない離れに近い造りになっていました。
【大丸別荘 今回のプランと客室タイプ】
今回利用したプランは、
「大正亭」 和室2間(10畳+12畳) トイレ・バス付
平日1名利用 1泊2食付 29,310円(消費税・入湯税・サ込)でした。
同プランで2名利用の場合には税込26,286円~となります。
1人でもお値段がそれほど変わらず、
部屋タイプを問わず1人利用ができるのが「大丸別荘」の良い所です♪
ちなみに他の部屋タイプは、
- 「昭和亭」(小部屋)は2名利用で税別17,600円~
- 「平安亭」(新館)は2名利用で税別19,800円~
- 「蓮魚庵」(離れ1戸建て)は2名利用で税別26,400円~
となります。(休前日は料金アップ)
「平安亭」は温泉付の部屋が中心で一番人気があります。
「蓮魚庵」は温泉付の離れで、他とはまた違った趣があります。
将棋の竜王戦が行われたり、美空ひばりが麻雀用に使っていた部屋として知られていて、
温泉はさておき、記念に宿泊したいという将棋ファンや美空ひばりファンがいることでしょう^^
「大正亭」の部屋風呂は非温泉なのですが、大正亭宿泊者専用の貸切風呂が2箇所あります。
部屋のタイプはいろいろありますが、一般的には「平安亭」と「大正亭」のいずれかで迷うかもしれません。
純和風のレトロな風情を求めるなら「大正亭」、温泉付の部屋と快適さならば「平安亭」になるかと思います。
【昭和天皇が宿泊した客室 大正亭 雲井】
今回宿泊した「大正亭」のお部屋は、昭和天皇も滞在したという「雲井」の間でした。
「大正亭」の一人旅プランはネット予約では出ておらず、直電予約したのですが、
特に希望を伝えたわけでもなくこのお部屋にしてもらえました。
思いがけないサービスに感無量です(T_T)
大正亭の各部屋の見取図
「雲井」の入口
入口から見た客室
手前は寝室用の12畳間、右奥は食事用の10畳間となっています。
入口の踏込にはトイレ、窓際広縁の左奥には洗面台とバスルームがあります。
12畳間から見た写真
奥の10畳間から見た写真。
奥の10畳間にはテレビがあります。
広い~広すぎる~
10畳間の床の間
透かし彫りの欄干
写真で伝えきれているのか・・・
これぞ純和風!といった格式と趣のある客室です。
さすが昭和天皇が宿泊しただけある・・・。
部屋についてひと段落すると、案内してくれたフロントの仲居さんとは別に、
「大正亭」専属の仲居さんが来て、お茶を煎れながら食事やお風呂の説明を受けました。
お茶とお菓子
12畳間を窓側から見た写真
部屋にクローゼットはなく、着物を掛けた裏側が着替え場所になっていました。
タオルと浴衣セット
洗面台においてあるアメニティ
歯ブラシ、部屋ブラシ、シャワーキャップ、それと足袋靴下。
入口の踏込奥のドアにあるトイレ。
手前には男性小用、奥には洋式ウォシュレットタイプの便座があります。
便座が2つあるのは別府の「ホテルうみね」以来です。
広縁の奥にはお茶セット、冷水ポット、ミニ冷蔵庫
引き出しの中にはお茶セット、冷蔵庫の中は有料ドリンク多数。
ペットボトル2~3本分の余裕はあります。
ドリンクはペットボトル120円、瓶ビール620円、冷酒1,000円(すべて税別)。
ジュースやお水は自動販売機よりも安いです。
自動販売機はフロントの方にあり、「大正亭」からはかなり歩くので、
冷蔵庫の中が充実しているのかもしれません。
広縁のさらに奥には洗面台と部屋バスがあります。
「大正亭」の部屋バスは温泉ではないのですが、
その代り「大正亭」宿泊者限定の大きめな貸切風呂が2箇所あります。
あぁ贅沢~~~~
洗面台には化粧水と備え付けのドライヤー
ヒノキの内風呂
大浴場に貸切風呂が2箇所もあったので、部屋のお風呂は使いませんでした^^
奥の10畳間にお布団を敷いたところ。
本当は手前の12畳間が寝室なのですが、テレビのある部屋にお布団を敷いてもらいました。
朝食も部屋食なので、食事の前にお布団は片づけられます。
【大正亭からの部屋の眺め】
そして「大正亭」最大のお楽しみは広縁からの眺めです!
レトロな室内と背景の日本庭園が絵になりすぎて、部屋に入るとまず感嘆が漏れます。
「雲井」の間から見下ろす回遊式日本庭園
奥にある建物がフロントの方で、平安亭や昭和亭だと思います。
広い池で泳ぐ鯉
昭和天皇もこの部屋から同じ景色を見ていたのだと思うとまたしても感無量です・・・。
たまに上空を飛ぶ福岡空港発着の飛行機で現実に引き戻されつつ・・・。
庭に下りて行くと、池を渡る橋がありました。
石灯籠前のテーブル席には「撮影場所」と書かれています。
石灯籠のところから池を覗くと、ちょうど宿泊していた「雲井」の間が見えます。
「皇太子徳仁親王」「高松宮殿下」の御来荘記念に植樹された松。
お部屋と庭園の紹介は以上です。
【大正亭のパブリックスペース】
続いて、大正亭のパブリップスペースです。
大正亭1階には庭園を眺めるデッキがあります。
大正亭の入口近くには談話室があり、セルフサービスのコーヒーが楽しめます。
書棚にはコミックや美術、歴史本が入っていて、部屋に持ち帰って読むこともできます。
コミックは「うる星やつら」「夕焼けの詩」「龍-RON」等がありました。
珈琲のセルフサービスはとくに利用時間の制限はありませんでした。
大正亭は平安亭・昭和亭のように娯楽が充実しているわけではないのですが、
宿泊客も少なく静かな時を過ごすのにはとてもいい環境です。
【平安亭・昭和亭パブリックスペース】
フロントの近くにはグランドピアノのあるカフェ「松風」があります。
営業時間:7:00~22:00
メニューはソフトドリンクとケーキ等。
フロント近くのお土産コーナー
営業時間:7:00~22:00
あまり品数は豊富ではないですが、民芸品、工芸品、化粧品等が置いてありました。
昭和亭には卓球コーナーもあります。
利用時間は8:00~22:00
他に、
- 「BAR RAINBOW」営業時間20:00~24:00(不定休)
- VIPルーム(カラオケルーム) 営業時間:8:00~25:00
- エステルーム(要予約)
もあります。
【大丸別荘に宿泊した著名人】
大丸別荘の館内には至る所に著名人の色紙が飾られていました。
数が多いので一部だけご紹介します。
力道山
淀川長治さん
吉永小百合さん
昭和24年に天皇陛下が宿泊した際に使用された器が展示されていました。
神様へのお供え物(神饌)に使われるような食器の数々。
陛下はどんな食事を召し上がられたのかメニューも気になるところです。
【二日市温泉 大丸別荘 お部屋の感想】
今回は福岡県内のどこかで評判の良い温泉旅館を探しており、
久留米の「ふかほり邸」か「大丸別荘」にしようかなと考えていました。
「ふかほり邸」はとても評判が良いのですが、
いわゆる今どきの和モダンな宿で、私の好みからするとちょっと外れるかなぁ、
1人泊だと5万円は高すぎるし、外したら痛すぎる・・・。
ということで、「大丸別荘」になりました^^
「大丸別荘」の中でも客室タイプはいろいろあり、
どうせならば老舗旅館らしい部屋が良いなということで「大正亭」にしましたが、これが大正解でした!
本物の純和風建築で手入れも行き届いており、部屋からの眺めも素晴らしい。
フロントやその他の設備から遠いせいもあってか、団体客がこちらに泊まることはめったになさそう。
今回も平安亭の方はバスツアーで来ていた年配の団体客がいましたが、
平安亭の宿泊客は他に一人客が1組だけ。団体さんは夜の宴会利用で来たお客さんだけでした。
温泉は加温循環ろ過ありなのですが、
大浴場の湯口だけは二日市温泉らしい微たまご臭が擂るので満足でした。
接客も老舗!という慇懃な感じはせず、適度にフレンドリーでした。
食事だけが凡庸すぎて残念でした。
それでも、今度は両親を連れてきてこの部屋と景色を見せたいなぁと強く思いました。
う飼いを見たり、太宰府天満宮にも近いので、観光の拠点にするにもちょうど良い立地です。
部屋の広さ★★★★★5.0
設備★★★★★4.5
アメニティ★★★★4.4
宿の雰囲気★★★★4.8(大正亭限定)
清潔感★★★★4.5
接客サービス★★★★4.4
【二日市温泉 大丸別荘 宿情報】
チェックイン/チェックアウト 15:00~ / ~11:00
クレジットカード〇
携帯電話送受信〇 Free wifi (自前wifi〇)
エレベーター〇 バリアフリー△
*ブログの内容は掲載時の情報です。
基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。
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