長野県松本市の上高地入口手前にある「坂巻温泉旅館」の入浴レポートです。
最終更新 | 2020/7/4 | 訪問日 | 2020/1・2018/6・2015/9・2014/7 |
【坂巻温泉 坂巻温泉旅館】基本情報
さかまきおんせん さかまきおんせんりょかん
住所:〒390-1516 長野県松本市安曇上高地
TEL:0263-95-2453 (受付時間9:00~22:00)
公式サイト・日本秘湯を守る会宿紹介ページ
【宿泊料金】
1泊2食付:11,500~14,000円 お一人様〇 素泊まり× 湯治× 自炊×
口コミ総合評価:Google 4.1点/5.0点
【こんな人におススメ】
◆日本秘湯を守る会のファン
◆家庭的で素朴な温泉旅館が好き
◆上高地探勝の温泉宿を探している
◆鯉こくをはじめとする長野の郷土料理を食べてみたい
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【日帰り入浴】
内湯11:00~16:00
露天:9:00~16:00
料金:大人600円 子供300円
定休日:不定休(公式サイトで確認)
*宿泊客はチェックアウト後でも当日に限り入浴無料
【坂巻温泉 坂巻温泉旅館 日帰り入浴2015】
坂巻温泉は、松本市内から国道158号線を上高地に向かうトンネルの2キロ手前にある一軒宿です。
素朴で家庭的な雰囲気の宿で、もちろん温泉はかけ流しです。
「日本秘湯を守る会」、「温泉遺産を守る会」(源泉掛け流し認定)の宿です。
坂巻温泉は沢渡よりも上高地寄りにあり、車も数日預かってくれるので、焼岳や穂高連峰等、登山客に人気の宿です。
*上高地へは自家用車の乗り入れができませんので、松本市内からは沢渡駐車場でバスかタクシーに乗り換えとなります。
(平湯温泉方面からも同じ)
坂巻温泉旅館に宿泊したのは2004年。
その後両親は何度か宿泊し、私も宿の前は何度も通りましたが、なかなか立ち寄るタイミングが合わず。
今回は11年ぶりに日帰りで訪問しました。
宿の前にはアルピコバスの「坂巻温泉」停車所があります。
沢渡駐車場を5キロほど過ぎて、あと2キロ弱で上高地の入口です。
トンネルの合間の短い距離にあるので、車で走っているとあっという間に通り過ぎてしまいます。
手前のトンネル内に看板が出ていますので見落とさないように注意が必要です。
国道沿いから見える坂巻温泉。
三方を山に囲まれていて、とても静かな環境にあります。
坂巻温泉の外観
2階建ての小さな旅館です。
入口には飲泉所。
玄関。
玄関に入ると右側にフロント。
こんな造りだったかな。12年経つとさすがに記憶が薄れていました。
露天風呂は右奥の通路から外へ、内湯は正面の階段を上がった2階になります。
清掃時間の都合で、内湯と露天風呂の利用時間が異なりますのでご注意ください。
【坂巻温泉旅館 露天風呂】
廊下右奥にある露天風呂の出入り口。
ここでサンダルに履き替えて出ます。
ドアの外に出ると階段の下に露天風呂が見えます。
左が御婦人、右が殿方。
左に進むと竹垣の奥に女湯のお風呂。
湯船の右側に脱衣棚と籠が3つありました。
こちらは女湯。手前1/3には屋根がかかっています。
大きな岩を組んだお風呂で、5~6人サイズの大きさです。
お湯は深緑色に見えますが、石にこびりついた成分のせいで、
実際はうっすら青みがかっているものの、ほとんど無色透明に近いお湯です。
湯船の温度は42度強でした。
入浴しているとほんのり焦げた硫黄臭がした後、ゴム臭も感じられました。
前回訪問時にはモップの紐のような糸状の湯花があったように記憶していますが、
今回は大きな湯花は見られませんでした。
こちらは11年前(2004年)宿泊時の女湯の写真。
露天風呂は全く変わっていないようです。
奥に湯口。
源泉の温度が高いため、30%前後加水されています。
飲んでみるとさっぱりしていて、うっすら塩味でした。
湯船から漂ってくるような硫黄味やゴムの味はしませんでした。
入浴中の目線。
露天風呂からは宿の正面の山が見えます。
あまり身を乗り出すと、下が駐車場なので車から見えてしまいますが^^
がけ崩れの跡に沢水が流れていて、これもちょっとした絶景?
この日は愛知県に台風が上陸した直後で、
通り沿いの山の斜面はいたるところ沢水で滝のようになっていました。
男湯の方は階段から半分ほど丸見えです。
階段を下りて正面から見るとこんな感じになっています。
台風のせいか、お客さんはいませんでした^^
男湯の方は向かいの山の斜面の上の方から沢水が流れており、
ミニ滝見風呂になっていました。
男湯の方がやや広く、解放感があります。
【坂巻温泉旅館 内湯】
一旦着替えてから、階段を上がり2階の内湯へ。
館内はやや古い民芸調の造りです。
こんなだったかな、全く記憶にないです(^_^;)
階段上がって左に内湯ののれん。
暖簾をくぐると廊下の奥にトイレのドアのような男女別の入口があります。
右が男湯、左が女湯です。
脱衣所内には脱衣棚と籠、洗面台があります。貴重品ロッカーはありません。
洗面台にドライヤーあり。
内湯は6畳ほどの広さで、浴槽は3~4人サイズ。
白いタイル張りに岩組のお風呂。
温度は42度強。
露天風呂のような硫黄臭・ゴム臭は感じられませんでした。
湯口と手前には加水用の蛇口。飲泉用のコップも置いてあります。
湯量は豊富です。
浴室にはオーバーフローしたお湯の排水が間に合わず、2cmほど冠水していました。
トド寝出来なくもないです^^
入浴中の目線
窓の外は裏山です。
内湯の方は鄙びた湯治宿にあるようなお風呂ですね。
壁際にはシャワーが3台、シャンプー類と石鹸が置いてありました。
湯上り後は2階奥に談話室・喫煙所へ。
カウンターに木のテーブル席。
冷水とお茶のサービスがありました。
本棚にはコミックと山岳雑誌。
レトロなレジと電話。
銀座の某洋食店もこんなレジを今でも使っていたような。
喫茶室の隣はテーブル席のお食事処です。
11年前に宿泊した際に記憶に残っていることだけ触れておきます。
真夏の登山シーズンで客室は満室でしたが、お風呂はいつも貸切状態でした。
お料理は、山菜を中心にした質素なものでしたが、鯉こくがイチオシです。
野趣あふれる味で、当時は和食が苦手でも美味しくいただけました。
近年両親が宿泊した際には、やっぱり美味しかったと言っていました。
最近は、信州牛などの豪華なメニューも加わっているようです。
【坂巻温泉旅館 宿泊 2020年 客室&食事 速報版】
一人で宿泊した時の客室
1階の露天風呂に近い6畳間+広縁、冷蔵庫なし、トイレは共同、洗面台あり(ただし凍結防止のため使用不可で共同洗面台を利用)。
共同のトイレは2つあるうちの1つが和式、もう一つが温熱便座+シャワートイレでした。
暖房専用の古いエアコンと、それでも寒い場合に備えてかファンヒーターもありました。
昼間の気温はマイナス1度~2度くらいでしたが、エアコンは弱でも暑く、廊下も暖かかったので寝る前はエアコンを切っても大丈夫でした。
エアコンにはクーラーがついていないので、いくら避暑地とはいえ真夏はどうなのでしょう。
掛布団は羽根布団、下は薄めのマットレスの上に敷布団が敷いてありました。
テレビはあるものの、NHKの地上波すら電波が入らず。
どのチャンネルも真っ黒な画面で「電波を受信できません」という表示がされていました。
突然音声だけ聞こえたのは気のせいだったのか・・・。
携帯電話は道路に近いところならば4Gのアンテナ4本入りましたが、建物の内側に入るとかろうじてアンテナ1本という感じです。
ただし、パスワードなしのフリーwifiは全館通じていました。
夕食
お品書きはなく簡単な説明があります。
この後鯉こく、ご飯&お味噌汁が出てきます。
並べられた時点ではイワナの塩焼きもアツアツで、1番先に食べるように促されました。
その代わり天ぷらが冷めてしまいました。
イワナを食べ終えたら2番目にどうぞと出てきたアツアツの「鯉こく」。
鯉こくは坂巻温泉旅館の名物料理です。
味付けはみそ仕立て。
鯉は内臓まで臭みもなく食べられます。鮭缶の鮭を柔らかくした感じ。
松本市内の味噌醸造所に特製の5年ものマイ樽味噌?を持っているとか。
その他、岩魚の塩焼きもホクホクで焼き加減も絶妙。
メインの鳥の豆乳鍋も出汁が効いていて美味しかったです。
天ぷらが冷めてしまった以外はどれも美味しかったです。
夕食は4.5~4.6点で検討中。
朝食はとてもシンプル。
メインはイワナの甘露煮なのかな。
蔵出し味噌も美味しかったです。
ただ、減塩中の身には塩分過多のおかずでした。
坂巻温泉旅館のスタンプ
【坂巻温泉旅館 温泉の感想】
何といってもロケーションと静けさが良かったです。
お風呂は露天風呂の記憶しかほとんど残っていませんでしたが、
派手さはないものの、芯から温まるお湯でした。
宿泊から11年経ての訪問でしたが、
やっぱり落ち着く雰囲気の宿なので、そのまま泊まってしまいたくなりました。
泉質★★★★4.2
お風呂の雰囲気★★★★4.3
清潔感★★★3.8
接客サービス★★★★4.3
【坂巻温泉旅館 温泉情報】
◆お風呂
男女別内湯各1 露天風呂各1
◆源泉 H18.6月の分析書
「坂巻温泉 1号・2号源泉 混合泉」泉温67.5度 湧出量232L/分(動力揚湯)
泉質:ナトリウム・カルシウム―炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物温泉(低張性中性高温泉)ph6.6
蒸発残留物908mg/kg 溶存物質1,088.2mg/kg 成分総計1,229.1mg/kg
態様:源泉かけ流し、加水あり(加水30~40%)、塩素消毒なし
適応症:神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え性・病後回復期・疲労回復・健康増進・きりきず・やけど・慢性皮膚病・虚弱児童・慢性婦人病
◆宿情報
1泊2食付:11,500~14,000円
全室トイレ・バスなし、冷房なし、共同トイレはウォシュレット、全館禁煙
クレジットカード:利用不可
携帯:建物の外でdocomo・au使用可、ロビー付近でdocomo可
ネット接続:談話室にてLAN回線、館内の一部では無線LAN(FreeSpot)
◆宿から上高地へのアクセス
☆シャトルバス:沢渡→坂巻温泉→上高地バスターミナル。約20分間隔で運行しています。満車の場合は次のバスをお待ちください混雑時には増便されます。
☆定期バス:新島々→沢渡→坂巻温泉→上高地バスターミナル。松本から来る電車に直結しているため混雑時には満車の事が多く、乗車できないことがあります。また、渋滞等で時刻が不定の時があります。
* いずれのバスも最盛期の混雑時期には大変乗りにくくなります。 比較的すいている時間は午前8時以前、及び午後2時過ぎです。シャトルバス、定期バスとも予約はできません。バス停は旅館正面の橋の上にあります。
☆タクシー:最も確実に上高地へ行くことができます。(料金一台3000円位)。 前日の夜9時までにフロントへご予約をしてください。当日の混雑状況によっては予約が取れないときもあります。予約しても渋滞等でまれに到着が遅れる場合があります。
◆上高地情報・登山情報
毎年、11月16日頃から4月19日頃までは上高地公園線は冬期閉鎖となり、定期バスは運休となります。そのためこの期間に当旅館にお泊まりで、上高地へトレッキングなどにお出かけになる場合は可能な限り当旅館のバンにて、上高地入口まで送迎を致します。上高地入口へは自家用車で行く事はできますが駐車場はありません。坂巻温泉から上高地入口まで、原則として 7:30、 8:30、 9:30の発車。
焼岳(2455m)登山をする場合には、当館から約3kmの安房峠中腹に登山道入口があります。そこには数台分の駐車スペースがありますが、当館から焼岳登山をして上高地側へ下山する場合には登山道入口までお送りすることができる場合があります。事前にご相談ください。
スノーシューレンタルについて:宿泊の方に限り、ある程度の数まではご要望にお応えできる場合もあります。ご希望の方はお手数ですが電話またはE-mailにてお問い合わせ願います。スノーシュー、ストックについては当館所有分までは無料です。(要予約)但し、原則として一泊あたり一日のレンタルとさせていただきますので必ずご使用日になるをお知らせ下さい。ブーツ、アイゼン、スパッツはご自身でご用意下さい。なお、スキーのご用意はありません。
*ブログの内容は掲載時の情報です。
基本情報の変更がある場合もございますので、お出かけの際には施設にお問合せ下さい。
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名剣温泉に続き、長野の坂巻温泉旅館に宿泊してきました。
小雨が降り続いて寒かったのですが、とても体が温まる温泉という印象でした。ここでも紅葉は見頃一歩手前。
上高地が終わると宿泊客も減るそうなので、冬は静かにのんびり温泉に入って温まりたい方向けの宿です。
食事の内容は、岩魚の塩焼き、天ぷら、信州牛の陶板焼き、信州サーモンと馬刺し、なめこの大根おろし和え、、ゼンマイ、蕗みそ、鯉の味噌煮でした。
みそ汁が市販の味噌と違い、旨味が濃かったのでフロントに合ったお土産用の味噌を買って帰りました。
温泉は単純硫黄温泉でしたが、硫黄の臭いがそれほどでもなく、オーバーフローしている贅沢な温泉です。底に湯の華が沈んでいました。
あまり目立たない宿ですが、静かで落ち着いていてとても温まる温泉。冬の寒いとき、高い評価があってもいいような気がしました。
ヒロシ様
坂巻温泉にも行かれたのですね!
麓の方は紅葉も遅いのですね。
ここは上高地周辺の登山者と秘湯を守る会の愛好者にはファンが多いと思いますが、
一般の旅行代理店で予約できないので、口コミ数が少なく、今のところはまだ知る人ぞ知る温泉という感じですね。
でも、夕食は秀逸ですし、温泉も豪快なかけ流しで気持ちいいですよね。
温度が高いので加水が多いのが難点ですが。
お料理は私の時と鍋物がステーキになっているところが大きな違いでしょうか。
せっかく美味しい料理なので、岩魚と天ぷらは時間差で持ってきてもらえるとありがたいのですが、
登山客が多いシーズンに合わせて一度出しになっているのか、そこがもったいないなとは思います。
私が宿泊した時は、初めて来た一人旅の方が何人かいらしたのですが、
近くの某有名温泉よりも温泉も料理もとても良かったとしみじみ言っていて、
徐々にそういうお客さんが増えていくのかなと期待しています。